第46話 二人目の
「こちらブラボー5、デルタ3へ、神崎3尉が20番を要求している、可能か? それと位置をUTM座標で送る!」
≪現在、座標入力困難なため、赤外線レーザーで誘導したい。照射可能か?≫
「照射可能、赤外線レーザーを照射する。確認頼む」
≪こちらデルタ3、赤外線照射を確認、20番・・・・可能! これより射撃する。安全距離を保ち、待て≫
「了解! おーい、神崎3尉、ミサイルが来るぞ!」
「解りました! 金剛さんも下がってください」
優は大声でそう言うと、心の中では「早くしてくれ」とかなり焦っていた。
自分の変身が遅れれば遅れるほど、真一の生命が危ない。そう思うと、心臓が張り裂けそうな気持になってしまう。
≪20番発射、精密誘導爆弾になります、ちょっと爆発威力が大きいので注意してください≫
航空機から流れてくる無線は、20番と言うサイズの爆弾だとの事だった。
この20番とは、「200㎏爆弾」を指す。
200㎏級の爆弾であれば、大型のコンクリート構造物でさえ破壊出来る大きさだ。
「大丈夫か? 神崎3尉は」
金剛がそう言うのも無理はない。今回のミサイルと言い精密誘導兵器と言い、これまでの巨大化実験では一切使われたことのないサイズであり方法である。
生命の保証など一切ないのである。
神崎優は、親友である真一を救いたい一心で、自身の危険など顧みずこれまでで最大規模の爆薬を要求していた。
それは、体力も格闘も自分より上の真一が、全く歯が立たない怪獣と言い存在に対して、同じ35m級では太刀打ち出来ないと考えたからだ。
「真一、頑張って! 今行くから!」
次の瞬間、200㎏爆弾が地表面で炸裂し、大きな爆音と炎が上がる。
近くでその状況を見守っていた金剛が、そのあまりの衝撃に少し体を吹き飛ばされた。
「大丈夫か神崎3尉・・・・これは」
激しい青い衝撃とともに閃光が走り、見上げた空には体長40mはある神崎3尉の姿があった。
そして、人間が40mのい大きさに達すると、ここまで恐ろしい存在に見えるのか、と金剛はあらためて思うと共に、本能的に怖いと感じるのである。
優は、一度だけ自身の手の大きさを確認すると、自分が巨大化に成功したことを理解した。
そして、直ぐ問題の怪獣方面を見ると、既に10m級まで小さくなった真一が、今まさに30m級の怪獣に吹き飛ばされているのを目の当たりにしたのである。
「ブルーインパルスの人、死んじゃうの?」
「大丈夫・・・・大丈夫」
市民は皆、ブルーインパルスこと真一の安否を気遣うも、自分たちにはどうすることも出来ない現実を、ただ受け入れるしかなかった。
そんな時、大きくジャンプして出現した、新しいブルーインパルスの姿を、沼津市民は目撃するのである。
「あれは・・・・神崎君?」
真一の散々な状況を涙目で見ていた三島美津保は、そこに巨大化した神崎優の姿を確認すると、少し安堵したのである。
しかし、事態はまだ振り出しに戻っただけで、何一つ解決されていないのであった。
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