探偵 豊川初の戯曲
Tora酸
第1話 プロローグ
完成した。・・・・遂に完成した。私が何年も推敲を重ね、何度もシュミレーションしてきた計画が完成したのだ。数十年以上前からミステリー作家より様々なトリックが作られたきたが、私のこの計画はそれに負けず劣らないものだ。
トリックの一つ一つを眺めるとうっとりしてしまう。甘美な感情が私の中を満たしていくのを感じる。この計画にはミステリー作家達が紡いできた伝統が詰めこまれ、さらに私の素晴らしい調理によって、より上位のもへと昇格している。今の私はアガサやエラリーなどの有名作家達と肩を並べたと言っても差し支えないだろう。一人の作家として自分の才能が怖く感じるよ。
ああ、この事件が大々的に報道され、私は多くの人間から注目されることになるだろう。その事を想像するだけでエキサイティングな気分になりそうだ。
・・・・・少々気取った言い方になってしまったが、それはど私の計画は素晴らしい完成度を誇っているのだ。これはそんじゃそこらにいる凡人には理解できない。そう・・・・凡人には・・。
ーーーさぁマスカレードの始まりだ。
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