第9話 強敵?いや無理ゲー!

次の依頼は、街道に出没するオーク退治だった。

「……え、待って。オークって初心者向けじゃなくない?」


――《正解です。Fランク新人が挑むには無謀そのものです》


「だったらなんで受けさせるんだよギルドぉぉ!」


仲間の戦士はやる気満々。

「オークを倒せば俺たちの評価はうなぎ登りだ!」

弓の少女も微笑む。

「……あなたがいれば勝てるって信じてる」


「いやいやいや! 信じる先間違ってるから!」


森の中で現れたオークは、俺の二倍はある巨体。棍棒を振り回す姿に、俺の足は震えっぱなしだった。


――《分析完了。マスターの生存確率2%》

「さっきより下がってるうう!」


仲間たちが奮闘するが、オークの一撃は重すぎる。盾が弾かれ、矢も皮膚をかすめるだけ。

やばい、本当に全滅する!


――《非常手段を提案。マスター、地面に落ちているバナナの皮を投げつけてください》


「なんでそんな都合よく……ってホントにある!? 誰だよこんな森にバナナ落としたの!」


俺はやけくそで皮を投げた。オークは足を滑らせ、盛大に転倒。仲間の一撃がその首を貫いた。


「……か、勝った……?」

「すごい! やっぱりあなたが鍵だったんだ!」


「違う! 俺じゃなくてバナナだ!」


――《判定:マスターの幸運値は異常に高い模様。なお本人の実力は依然ゼロです》


「フォローになってねえ!」


こうして俺たちはオークを倒した。だが俺の胃痛はますます悪化した。


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