第11話 赤鬼危機一髪


「モモ …… ?」

「カナッ!?」


 カナに見られた!!


 鬼の角も

 金色の眼も

 なんか尖った耳も


 アタシがもう人間じゃ無い事がバレた ……


「それ …… どうしたの?」


「あ …… 違くてっ、やだ!見ないで!?」

「モモ!?」

 バキンッッ!!


 完全にパニくった

 目の前が真っ白に為ったと思ったら、アタシは再び赤鬼の姿に完全変身してしまった


 どうしようどうしようどうしようどうしよう???


 ドカンッ!


 兎に角その場から逃げたくてトイレの壁に体当たりしたら、大穴を開けてそのまま校庭へ飛び出した


「モモーーーーーッ!!」



 丁度その頃、モモの通う学校周辺をパトロールしていた世龍乱は、反対車線側に黒い袈裟姿の容疑者を見付けていた

「居やがった!!」

 キュキュキュキュキュキュ …

 アクセル全開で定点ターンをキメたミニパトが、赤色灯とサイレンを鳴らしながら坊主を追い掛ける


 容疑者の坊主はミニパトに気付くと、慌てて走りだす

「逃がすかよ!!」

 世龍乱はアクセル全開のままシフトアップする

「型ぁ古いが、伊達に6速MT車選んで無え!!」

 ターボエンジンがキュイィーーンと加給する音を響かせる


 あっという間に坊主に追い付いて、ブレーキをかける

 その時、学校の塀を豪快に吹き飛ばして赤鬼姿のモモが飛び出し、勢いそのままミニパトにぶつかった

 ドガン!!ゴロゴロッ


「ええっ!?何??」


 ぶつかった拍子に元の姿に戻ったモモは、10m程派手に飛ばされる


「ヤッベ!人いちゃった?」

 ミニパトも完全に停まっていた訳では無いが、正確に言うとミニパトの横からモモがぶつかった感じだ

 世龍乱と三日月の2人が大慌てでモモに駆け寄る間に、怪しい坊主は行方をくらませていた


 幸い、息はしている

 三日月は無線で救急車を要請して、モモと世龍乱の元へ行くが、ぶつかった瞬間に見た姿と、転がるモモの姿に言いようの無い違和感を感じていた


「ねえ …… 跳ねたのって、ホントにこの子だったっけ?」

「はぁ!?何言って … 赤い格好してたよね?」

 改めてモモを見るが、普通のセーラー服で、赤い服など着ては居ない


 ようやく辺りを見渡す余裕を取り戻した三日月は、学校のコンクリート塀が大きく破壊されているのを見詰める

「 …… この子、何処から出て来たの?」


 そこまで言われて、世龍乱も不自然な状況に気付く


「え …… どうなってんの?」



「モモーーーーーッ!」

 学校から崩れた塀を通り、カナが走って来た

「モモッ!?どうしたの!」


「揺らさないで、頭を打ってるから!」

 世龍乱が飛び付こうとしたカナをとめる


 ピーポーピーポー


 救急車が近付いて来る


「こりゃあクビかなぁ …… 」

「クビくらい何よ、アタシは今夜のデートがオジャンよ、どう責任取ってくれるのよ」

  

 


 

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