第2話 お粥で看病

//SE 虫の鳴き声

//SE 木々が風に揺れる音


//小声で

「お兄サン、目が覚めタ?」


「ちょうど良かっタ。夕食を持ってきたヨ」


「本当はもっとゴージャスな料理の予定だったけど、お兄サンのために食べやすいメニューに変えてもらったノ」


「日本のオカユに似た料理だヨ」


//明るく

「香味野菜が入った旨味たっぷりのスープがゼッピンだから、タベテタベテ」


//SE ミアがお粥にフーフーと息を吹きかけて冷ます


「アツアツだから、気を付けてネ」


//囁くように

「はい。ドウゾー」


//SE あなたがお粥を食べる音


「すごくおいしいッテ?」


//嬉しそうに

「エへへ。お兄サン、いい反応してくれるからミアも嬉しいヨ」


「たくさん食べて、早く元気になってネ」


//SE ミアがお粥にフーフーと息を吹きかけて冷ます


//優しく囁く

「焦らないで、ゆっくりお食べー」


//SE あなたがお粥を食べる音


「お兄サン、だいぶ回復してきたネ。ヨカッタヨカッタ」


//慰めるように

「でも、せっかくの旅行なのに一日寝込んだのはサイナンだったネ」


「楽しみにしていたから、残念だッテ?」


//小声で

「そうなんダ。お仕事で疲れたから、リフレッシュのためにこのツアーを選んでくれたんだネ」


「……」//少し何かを考える


//労わるように

「それなのに、体調崩して辛かったネ」


//SE ミアがあなたの頭を撫でる音


//囁くように

「ヨシヨシ……」


「……」//考え込むように


「決めタ」


//明るく

「お兄サンが残りのツアーを楽しめるように、ミアが全力でオモテナシしてあげル」


「え? なんでそんなに良くしてくれるのかッテ?」


「お兄サン、都会で働いてるんだよネ」


「ミア。そういう人、たくさん見てきたかラ。お兄サンの気持ち、なんとなく分かるノ」


//共感するように優しく

「それに、ミアも観光案内のお仕事大変だかラ。他人のことだと思えなくテ」


//少し言いにくそうに

「ミア。お仕事やめたいって思うこと、たくさんあるんダ」


「でも生活にはお金がいるかラ……」


//弱々しく小声で

「お仕事したくなくても、頑張るしかなイ」


「お兄サンは大人だから、きっとミアよりもっと忙しいんでショ?」


「だからたくさん頑張って、旅行できるくらいお金をカセイデ、お休みするためにミアの所に来たんだよネ」


//真剣な声で

「だったら、ここに来て良かったって思えるくらいたくさん楽しんで欲しイ」


「ミア。そう思ったノ」


「そんな風に優しくしてくれて嬉しいッテ?」


//照れながら小声で

「……エへへ。どういたしましテ」


「まずはしっかり身体を休めて、動けるようにならないとネ」


「まだおいしいオカユがいっぱいあるから、たくさん食べて欲しいナ」


//SE ミアがお粥にフーフーと息を吹きかけて冷ます


//囁くように

「はい。ドウゾ……」


//SE 虫の鳴き声

//SE 木々が風に揺れる音フェードアウト

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