第8話 能力

りゅうの話した話を聞いても記憶は戻らなかった。

私たちは戦争や国力を示すために作られた人間だ、という話だった。


「僕は、最近は制御できるようになったけど、物を破壊できる能力がある」


「みいは万物創造かな、でも耳も聞こえないし、目も見えない、でも彼女は核爆弾を一瞬で作ることができる、この建物を作ったのもみいだよ。みいは色を知らないみたいなんだ、だから全部真っ白」りゅうはそう言って少し微笑んだ。笑顔が素敵だった。


「コジトは、実は僕もよくわからないんだ。少し死んでいるように見えるでしょう?彼は未来、過去、すべての時空に移動できる存在らしいんだ。彼とはあまり話したことがなくてね」

そうりゅうが言った瞬間コジトの目がパチッと開いた。


「おう、新入りかい?」コジトはそういうとベビーチェアに深くもたれてひじ掛けに肘を置き、足を組み煙草を吸うそぶりをした。

「あぁ、ここでは赤子だったな。ふふふ、まあそう驚くな、全てを知るとこのようになるのさ、時に娘よ、破壊からは何も生まれん、破壊は快楽を生むかもしれんが永続的な幸福もまた得るのはそれ以上に難しい、まぁ憎悪の呪いからすれば皆同じか、せいぜい物語を楽しんでくれ」

そういうとコジトはまた死んだように眠ってしまった。

私はあっけにとられてしまった。


「ふっ、驚いたでしょ」りゅうはそう言ってまた微笑んだ。

「コジトはこんな感じなんだ、この赤ちゃんは、少しかわいそうだけど、もしかしたらコジトの器のような働きをしているのかもしれない。彼はタバコが好きなんだ」

またコジトは目をパチッと開け「あぁ、俺は酒とたばこと女が好きなのさ」というとまた行ってしまった。


「あすかは何の能力があるかまだ思い出せそうにないかな?僕も思い出すのに時間がかかった、僕の場合は怒りがトリガーになってしまうから、能力を出すことは少し辛いんだ、あまり使いたくない。役に立たないしね。ともかく、僕はあすかが来てくれて嬉しい。今日は歓迎パーティーをしよう。」

みいが目を瞑ったままぱちぱちと拍手をした。

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