大阪訪問記ー文学フリマ大阪13 参加
実川えむ
1日目(1)
今回は、大阪で行われる文学フリマに参加するために、二泊三日で大阪へ向かうことになった。文学フリマは、東京開催に一般参加で一度だけ行ったことがあったが、出店者側では初めてである。
大阪自体、はるか昔、会社員時代に上司と一緒に出張で来た時以来で、その時も上司の後をついてあるくだけという、ほぼ初めてに近い大阪訪問である。
朝、重いキャリーケースを相方に運んでもらいながら駅に向かう。
宅配で本を送っておけばよかったのに、本の出来の確認のために家に送ってもらってしまったのだ。相方には散々、送っておけばよかったのに、と散々言われてしまった。
――つ、次はそうするもん。
心の中で反論しつつも、ゴロゴロと重い音をたてるキャリーケースに、買ったばかりの新品が本の重さで壊れないかと、若干の不安も感じる。
最初に予定していた時間よりも一時間早く出た。東京駅直通の電車が本数がないので、万が一と思って一本早めるとこうなってしまう。
駅について改札の前で別れ、私はエレベーターでホームへと降りる。
やってきた電車は座れる状態ではなかったものの、二駅ほどで席が空いたので座ることができた。
東京駅について驚いたのは、三連休の人の多さ。
海外からの旅行客が増えていたのは知っていたけれど、海外の人以上に普通に日本人も多くて、通路を歩くのも一苦労。
えきねっとで新幹線のチケットは予約済ではあったものの、その引き換えをするための指定席券売機に行ってみると長蛇の列。
――マジか。
正直、予定の一時間前に来ていて正解だったと思う。
なかなか進まない列に並び、券売機前の混雑状況に目が遠くなる。すぐに買える人ばかりではなく、海外の人や老人は多くはない駅員さんを捕まえて対応してもらっていて、時間がかかっている。
ようやくチケットを手に入れたが、私が乗る新幹線の時間までは余裕があったので、先に昼ごはんを食べることにする。
入ったのは、蕎麦屋なら回転が速いだろうと思っての『江戸切り 助六そば』。
実際並んでも、一人なのもあってかすぐにカウンターの席に案内してもらえた。
頼んだのはごぼ天そばの冷やし。冷やしであれば、スルスルッと食べられるかなと思ったのと、ごぼ天に惹かれて。
ササッと食べ終えた私は時計を見ると、新幹線の時間まで、あと三十分ほど。
すぐに会計をして、新幹線の改札へと向かう。相変わらずの人の多さに圧倒されつつ、改札にできた列に並ぶ。
久しぶりの新幹線なので、どうやって入場したらいいのか一瞬迷うも、改札前にいた駅員さんがチケットを受け取り、Siucaをかざすよう指示されて、すぐに入れてしまった。
しかし、中に入ったら入ったで、混雑は変わらず。ホームに上がるまえにトイレに行けたのはよかった。
指定席のある車両の番号のところに並ぶ。座席は出入り口近くの窓際。重いキャリーケースを運んでる自分としては、あんまり移動しないで座れるのはよかった。
アナウンスでも満席と言っていたが、車内に入ると続々と乗客が入ってくる。私の隣の席にも若者が一人乗ってきた。東京駅の時点で、すでに空席は目立たない感じだった。
新幹線は時刻通りに出発。
どんよりとした曇り空の下、街の景色が流れ、緑の多い風景に変わっていく。
しばらくすると雨が降り出したのか、窓ガラスを横に水滴が流れていく。
――このまま、大阪も天気が悪いのかなぁ。
少し心配しながら窓の外を見つめる。
雨は降ったり止んだりしたが、恐らく岐阜を越えた頃には雨も止み、雲の合間から薄っすら青空が見えたりもした。
気が付けば新大阪到着を知らせるアナウンスが聞こえてきた。
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