番外編

ドS女王白石さんは意外と乙女

この話は25話の連絡先を交換した翌日の事です。

……………………………………………………………



白石紅玉side


ふふ。思わず笑みが溢れてしまう。

魁斗君と連絡先を交換してしまった。

どうすれば良いのかしら?

何を送ったら良いのかしら?


ピロン

『昨日の勉強会ありがとね!』

「ひゃ!」

まさか向こうから連絡が来るなんて思わない

じゃない?

急に連絡して来るから変な声が出たじゃない。


『いえ、気にしないでちょうだい。

また何かあったらいつでも勉強位教えてあげるわ』

夢みたいね、私が魁斗君と連絡を取り合ってるなんて、でも………凄く嬉しいわ!


『うん!やっぱり白石は頼りになるぜ!』

「はう。」

嬉しいわ!魁斗君に褒められると心が温かくなるわ。


『勉強で分からないとこはあるかしら?』

お、思わず聞いてしまったわ。

面倒な女とか思われてないかしら。

ベッドに寝転がり足をバタつかせていると。


ドンドン

「あんた、うっさい!」

隣の部屋にいる姉に怒られてしまった。


『うん、じゃあこことか教えて欲しいんだけど』

わ、私を頼ってくれた!嬉しい!

私の事を頼ってくれたんだもの、役に立ってみせるわ!



『今日は助かった!昨日もだけど本当に白石は

頼りになるぜ!また頼んでもいいか?』

はぅ。うぅ、顔が熱いわ。

私は頼られた事が嬉し過ぎて枕に顔を埋めて

声にならない悲鳴をあげた。


ドンドン

「だから、さっきからあんたうっさいってば!」

また、壁を叩かれて煩いと注意されてしまった。


まさか、お風呂にもスマホを持って行く日が

来る何てね。


ピロン

『また、明日学校でね、お休み!』


『ええ、お休み。』

何て事なの!好きな人からのお休みがこんなに

嬉しいなんて!


きゃあ!明日会えるのが楽しみだわ!

もう……待ち切れないもの!



一方真田魁斗と言えば。


「や、やばい。

どうやって会話って終わらせるの?」

真田魁斗に過去現在友達と呼べる人間が居なかったのである。



白石紅玉side


「白石、昨日本当に勉強ありがとな!」

笑顔が素敵すぎる!

自分の頬を触って緩んでないか確認をする。


「ええ、いつでも困った事があれば言いなさい。」

あぁ!褒められると嬉しくて魁斗君の顔が

見れなくなっちゃうじゃない。

学校ではクラスが違うから残念ね。

でも………昼休みになれば会えるわよね!







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