神々は私を過去に送り戻したが、私は生き方を変えるつもりはない。大勢を拷問し、殺し、そして美しい少女たちの巨大なハーレムを築くのだ。
FX10000
Chapter 1
彼は玉座のような椅子に王のように座り、私はその前に立たされていた。
周りには黒いスーツの男たちが囲む。
彼はこの国で最高位に立つ部族の長である。
その部族は、多くの魔術師や変異能力者(ミュータント)を抱えている。
彼は感情のない青い瞳で私を見つめると、ゆっくりと席から立ち上がり、私に向かって歩み寄る。
一歩一歩、その足音は廃工場に不気味に響き渡る。
私のすぐ前に来ると、彼は黒服の部下に合図を送った。男は刀(カタナ)を差し出す。
鞘から刀を抜くと、その刃を私の喉元に当てて、冷たい口調で言う。
「奴隷になるか、今、死ぬか選べ」
その言葉に、私は激しい怒りを覚えた。歯を食いしばり、獲物を狙うような眼差しで彼を睨みつけ、恐怖と嫌悪が滲む声で言い返す。
「お前は俺をやっと捕まえたんだ、とどめを刺さないのか? 妹の悲鳴は今でも鮮明に覚えているぞ。お前の目の前で、俺が自分の手でその首を刎ねた時のな…。あの光景を思い出す度に、なんとも言えぬ快感が滾る。へっ、へへへっ…」
その言葉を吐き終えた瞬間、喉元に何かを感じた。
下を向くと、赤い血の滴が地面に落ちている。
数秒後、鋭い痛みが走り、息は荒く、視界はかすんでいく。
私は目を閉じ、死を受け入れようとした。
最期の瞬間、かすかに声が聞こえた。
「来世なら…敵同士じゃありませんように」
そして、私の体は床に倒れ込んだ。
ああ、言い忘れていた。実を言うと、俺もミュータントだった。
俺の能力が何か、わかるか?
ヒントをやろう。それは生き残るための最高の能力だが、誰かの命を守ることはできない。
わかったか?
そう、不死身(Immortality)だ。
この能力によって、24時間に10回、死から蘇ることができる。
だが今日は運がなかった。これは今日、11回目の死だ。
連中は、私の能力の限界も知っていたのだろう。
機会があれば、必ずや頂点に立ち、全世界を手中に収めてみせる。
そして、世界は完全に闇に包まれた。
気がつくと、私は漆黒の空間にいた。見渡す限り、果てしない闇。
私はその無限の闇の中に浮かんでいる。
しばらくすると、真っ黒な画面が現れ、赤い文字が浮かび上がった。
【祝賀。汝は神の選抜候補者として選ばれし者】
【神々の要請により、汝は再び生命を得る。能力を選択せよ】
全ては不可解だったが、再び生きられるのなら、何も問題はない。
すると、別の画面が現れた。
【 1_ 略奪者(プレデター): 自身より最大10レベル高い者の能力を奪い、習得できる。
2_ 高速学習(最終形態): 目にしたあらゆるもの(固有技能や血統能力を含む)を一瞬で習得できる。但し、習得には常に相応の代償を要する。
3_ 急成長(最終形態): 魔物や敵を倒して得られるEXPを20倍にする。】
さて、よく考えよう。始めやすさで言えば、オプション3が最適だ。他人より遥かに速く成長できる。しかし長期的には、他人もアイテムなどでEXP獲得量を増やし、追い越してくる可能性もある。
故に、オプション3は却下だ。
オプション1は非常に魅力的だが、レベルの制限がネックになる。
故に、オプション1も却下だ。
残るはオプション2。「目にしたあらゆるもの」とある。これは能力のみならず、魔法、武術、あらゆる技術、そしておそらくは魔物の能力さえも習得できることを意味する。
そして、大声で宣言した。
「オプション2を選択する」
【能力が選択されました】
【あなたは10年前へと戻ります】
【復活を開始します... 5% ...27%...92%...100%】
こうして、私の新たな人生が始まる。
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