恥ずかしいか青春は④
トイレで小便を済ませたぼくは、洗面台で手を洗う。
液体せっけんを使って、しっかりと念入りに。
洗い終わって手を引っこめると水が止まる。
乾燥機で手を乾かそうと顔を上げたら、鏡に映るぼくの斜め後ろのほうに、サワリンが立っていた。
「うわっビックリしたっ!」
ふつうに驚いちゃって、ふつうに声をあげちゃった。
「お疲れさまです、せんぱい」
腕組みしながら微笑むサワリン。
いや、ここ男子トイレなんですけど。
「まあ細かいことはいいじゃないですか」細かくはないぞ。「それよりもせんぱい、なんだか傍から見ている限り、すごくおもしろそーなことになっていらっしゃるご様子で。部外者ながら非常に興奮しております!」
男子トイレのなかで鼻息を吹き散らすサワリン。
男女逆なら完全に変態――いや、男女そのままでも普通に変態だ。
というかサワリンよ。自分のこと『部外者』っていうけど、さっきの話のなかで地味に薄っすら当事者だったからな。無邪気なサムアップのせいで変な疑いかけられて釈明追われて汗かいて。大変だったんだぞ。
ひとまず乾燥機で手を乾かそうと思ったら、サワリンの鼻息のおかげで既に乾いてた。
さすが。鼻息に定評がありすぎるサワリン。
乾燥機に差しこもうとした手を引っこめて、ぼくはサワリンに愚痴をこぼす。
「――疲れた」
「でしょうね。お察しします」
「あ、お察しされてた?」
「疲労困憊が顔に如実に出てますからね。いや、疲労困惑と言ったほうがいいかもしれません。人生って、困惑することばかりですよね」
「ぼくは今まさにサワリンに対して困惑してるけどな」
「わたしにですか?」
「当たり前のように男子トイレに入ってきてるし」
「それならばご安心ください。問題が起こらないように入口のところに清掃中の立て看板を置いときました!」
「わたしよくやったでしょ、みたいな顔をするんじゃないよ。そもそも入ってきちゃダメなんだよ」
「ですがせんぱい、だったらわたしはどのタイミングでせんぱいとふたりきりになれば宜しいんですか?」
「いや、そもそもなぜふたりきりになる必要が?」
「せんぱいのことを茶化すためです」
「……茶化す?」
「爆裂可愛い妹サンと、爆裂可愛い幼馴染サンに挟まれて、なんだか絶妙に気まずそーにしていらっしゃるせんぱいのことをキャッキャウフフと茶化したい所存なのです」
「おー、悪趣味ぃ」
「たしかに悪趣味かもしれません。ですが有名な格言にもあるじゃないですか。『悪趣味と素敵な趣味は紙一重』って」
「なんだその『盗人にも三分の理』みたいなやつ」
「まあ、たった今わたしが作ったんですけど」自作かい。「ですが! とにかくわたしはせんぱいのことを茶化したいんです! 本気で茶化したいんです! せんぱいを茶化すことでしか得られない快感があるんです!」
「落ち着いてサワリン。熱意じゃごまかしきれないほど奇妙なこと言ってるよ?」
「せんぱいこそ、どうして乗り気で茶化されてくれないんですか? 女の子に男子トイレで茶化されるなんて最高のご褒美じゃないですか!」
「どんなご褒美だよ! 聞いたことねーよ!」
「世の中には二種類の男性がいます。男子トイレで女子に茶化されたことがある男性か、茶化されたことのない男性です」斬新な分類だ。「せんぱいは、このたび前者にグレードアップしたんです、おめでとうございます」
「果たしてそれはアップなの?」
「アップです。おめでたです。お赤飯を食べましょう」
「そんなに?」
「レンジでチンして二分です」パックごはん。「ちなみにわたしは、というかわたしの家は、最近十穀米にハマっています。わたしは毎日、十穀米の十穀がいったい何なのかも知らないで、十穀米を日々食べている次第です。せんぱいはご存知ですか? 十穀米の構成要素」
「ぼくも解んないなぁ。っていうか十穀米のパッケージに書いてないの? あるいはネットで調べてみるとか」
「オブラートに包んで言いますが、せんぱいはアホなんですか?」
「おいオブラート破れてるぞ」
「パッケージを見るとか、ネットで調べるとか、現時点ではそれをする気はありません」
「どうして?」
「決まってるじゃないですか。興が削がれるからです」
「いや、どんな興だよ。そもそもぼくが十穀米の構成要素を指折り答え始めたらどうするつもりだったんだよ」
「指折り答え始めていたら、指を折っていたでしょうね」
「巧くて怖い回答やめい」
「せんぱいならきっと答えられないだろうという信頼のもとに訊きました」
「信頼寄せるふりしてディスってない?」
「ほら、たとえばサッカー。サッカーの日本代表の試合とか、もし用事があってリアルタイムで観れなかったとしても結果を知らない状態で最初から観たいと思いませんか? ネタバレ食らわずにまっさらな状態でワクワクしながら観たいって思いません?」
「……まあ、それはちょっと分かるけど」
「ですよね、分かりますよね。それと同じですよ。わたしは十穀米を、十穀を知らない状態で食べたいんです。知らないからこその楽しみってモンがあるんですよ」
「いやいや、サッカーのスポーツ観戦のタイムラグは数時間とか、長くても丸一日くらいだろ? 十穀米の十穀を知らないで食べはじめてからどれくらい経つわけ?」
「三ヶ月くらいですね」
「ほら、長すぎじゃん。ネタバレのマスク状態が長すぎじゃん」
「ですが長ければ長いほど興奮するという向きもあります」
「興奮?」
「興奮ですよ興奮。ワインだって熟成させればさせるほど味わいが深まるっていうじゃないですか。ネタバレだって一緒ですよ。熟成させればさせるほど事実を知ったときに興奮度合いが高まるに違いありません! わたしはいつかその来たる興奮のるつぼに浸りながら十穀米を食べたいんです! 十穀米を食べて、興奮したいんです!」
「冷静になろうサワリン。十穀米は興奮のためじゃなくて健康のために食べるべきだから」
「興奮しながら健康になれる。一石二鳥じゃないですか。興奮できずに健康になるよりも興奮しながら健康になれるほうが幸福度高いじゃないですか。食べないで成功するダイエットよりも食べながら成功するダイエットのほうが絶対イイのと同じですよ。まあダイエットしたことがないわたしが言うのも説得力に欠けますが」
「あ、サワリンはダイエットしたことないんだ」
「したことないですよ。好きなときに好きなだけモリモリ食べちゃってます。逆にどうしてダイエットに励んでいると?」
「ぼくの周りの女子って、全員ダイエットしてるからさ」
「そうですか。ちなみにせんぱいの周りの女子全員って、具体的には誰ですか?」
「……優希と奏海のふたりだけど」
「全員と言いつつふたりだけって、ずいぶん見栄を張りましたね。しかもひとりは身内で、もうひとりはいにしえからのご近所さんという」
「……うるさいよ」
「ツッコミの切れ味も鈍いですね。図星をつかれた証拠です」
「分析するな。っていうか良い加減に仕事に戻りなさい。店長にサボってること告げ口するぞ」
「はーい。せんぱいも、頑張ってくださいねっ」
サワリンが拳を握って鼻息を吹かす。
できれば頑張ることなく疲れることなく何事もなく今日が終わって欲しいなって願いながら、ぼくはトイレから出て座席に戻ったのだけれど。
戻ってみたら、優希と奏海が、なにやら目線をぶつけ合っていた。
――あっ、揉めてる。
なんか知らないけど絶対揉めてる。
できれば頑張ることなく疲れることなく何事もなく今日が終わって欲しいというささやかな願いは、どうやら叶いそうにないっぽい。
いったいどうしたんだ、って状況を訊こうとしたら、優希が口を開いた。
「奏海ちゃんなんて、たんすの角に小指ぶつけちゃえ!」
それを受けて奏海がアンサー。
「優希ちゃんは、豆腐の角に頭ぶつけるべき」
「コーラと醤油間違えて飲んじゃえ!」応戦する優希。
「食べたうどん鼻から出てきちゃうべき」さらに応戦する奏海。
「ムダ毛処理忘れたまま真夏迎えちゃえ!」
「握手会あること忘れて前の日にニンニク餃子食べちゃうべき」
「Wi-Fiの調子悪くなる呪いにかかっちゃえ!」
「バスタオル一瞬で臭くなる呪いにかかるべき」
「洗顔剤と歯磨き粉間違えて使っちゃえ!」
「チーク塗りすぎておかめ納豆みたいになるべき」
「全部のファンデーション弾いちゃえ!」
「ガードレール触って指に白いの付いちゃうべき」
「寝る前に貼った冷えピタどっかいっちゃえ!」
「靴下の小指のところに穴開きやすくなるべき」
「変な虫お部屋で見つけて見失え!」
「お気に入りのリップの先にコバエ止まるべき」
「コンビニのおにぎり買ったの忘れてバッグのなかに一晩入れっぱなしにしちゃえ!」
「一晩寝かせたおにぎりの味わいもまた一興」
「賞味期限切れてますけど?」
「一晩程度なら誤差」
「アイドルが賞味期限切れたおにぎり食べちゃうなんてプロ意識に欠けるんじゃないですか?」
「私の胃袋は頑丈だからだいじょうぶ。生まれてこのかた、お腹を壊したことがない」
「ふっ! それはさすがに嘘だね嘘ですね! 盛りましたね! こんもりと盛りましたね! 特盛り現行犯ですね!」
「盛ってない。そんな嘘をついても仕方ない」
「そうやって胃袋強いアピールしてお兄ちゃんに取り入ろうとしてもそうはいかないんだから!」
「そっちこそ、胃袋が脆弱な乙女アピールおつ」
「だれも脆弱だなんて言ってませんけど? ひとの胃袋を勝手に弱体化させないでもらえます?」
「そっちが私の胃袋に食ってかかって来るから、コンプレックスなのかなって」
「奏海ちゃんが露骨な嘘をつくからです」
「嘘ではない。私の五臓六腑は疲れ知らず。無病息災の鉄板臓器」
「あーそうですか鉄板臓器ですか。でもそうやってそういう過信が原因で世の中の車を運転するドライバーの皆さんは大きな事故を起こしちゃうらしいですよ。奏海ちゃんもいつか五臓六腑の頑丈さを過信して大きな事故を起こしちゃうんじゃないですか?」
「起こさない」
「いいえ起こします」
「仮に私の五臓六腑が大事な局面で緊急事態に見舞われたとしても、私は決して屈しない」
「本当に屈せずにいられます? 結構しんどいと思いますよ? 本気でのっぴきならない状態で、上からも下からもグイグイグイグイ、猛烈にアレが迫ってる感じで、アレが迫ってる感じだからアレ避けるためにアレしたら意識がいろいろ散っちゃうじゃないですか。お仕事に全力で意識傾注したいのに散っちゃうじゃないですか。不本意散らし寿司になっちゃうじゃないですか」
「不本意散らし寿司?」
「本意じゃなくて不本意に意識が散ることの例えに決まってるじゃないですか」
「決まってはないと思う」
「いいえ決まっています! 不本意散らし寿司は不本意散らし寿司です!」
「不本意散らし寿司のお寿司部分は、どこから出てきたの?」
「連想です」
「連想」
「うち、昨日散らし寿司だったんですよ。お兄ちゃんが作ってくれて。ごはんとか、わざわざ酢飯にしてくれて、優希が好きな錦糸玉子がたっぷり入ってて、でも優希が苦手なかんぴょうは入ってなくて、マグロやイカやサーモンやイクラの粒粒が乗った散らし寿司を昨日食べて、すっごい美味しかったんです。だから散る散る言ってたら散らし寿司になったんです。お寿司がくっついてきたんです」
「なるほど。道理で」
「はい、そういう道理で」
「夏輝が作った散らし寿司、おいしそう」
「うふっ、そりゃもう絶品でしたよ」
「酢飯にしたのがポイント高い」
「そうなんですよ。しかもお兄ちゃん本人は別に酢飯でも酢飯じゃなくてもどっちでもいいって感じのスタンスの持ち主なんですけど、優希はどっちかっていうと酢飯だったら嬉しいなーっていうスタンスで、要するに優希のために、純粋に優希のためだけにごはんを酢飯にしてくれて、炊いたごはんを桶に移して、すし酢を作ってかけてくれて、それってもう愛じゃんって。とびきりの愛じゃんって。お酢なのに甘いじゃんって。思っちゃったんですよねぇ、ウフフフフ」
「たしかに、手間暇をかけるというのは、分かりやすく、愛」
「ねっ! しかもね、しかもね、扇風機を、桶に入った酢飯に、こう、向けて、こう、ブワーって、扇風機を強風モードでブワーって当てて冷ますんですよ。優希が見てる前で酢飯をね、酢飯になりたてホヤホヤの酢飯を猛烈に冷ますんです。それ見た優希はもう嬉しいの一言で。優希のために優希が好きな酢飯を作るために扇風機をフル稼働させて酢飯を全力で冷ましにかかればかかるほど優希のお兄ちゃんへの愛は燃えあがる一方で。これってスゴくないですか? 酢飯と愛がもう反比例で、酢飯が冷めれば冷めるほどお兄ちゃんへの愛が昇り竜みたいにウゴーーーって昇天して行って、だけど優希のために作ってくれてる酢飯はどんどん冷めて行ってね、優希はもう冷めてく酢飯を指くわえながらドキドキしながら見ながら、お兄ちゃん好きだーって。大好きだーって。もう扇風機のね、扇風機の前に立って、うおおおおおおって好きを叫びたくて。震え声に加工したくて。でも我慢したんですよ。いま動いてる扇風機の風は酢飯に向けてのモノだから、お兄ちゃんが優希のために酢飯作ってくれるために動かしてる扇風機の風だから、邪魔しちゃいけないよって。邪魔したらそれはすなわちお兄ちゃんの愛を邪魔することになっちゃうよって言い聞かせて。自重して。そもそもわたし、動いてる扇風機の前で声出して震え声に加工するのが、そういう戯れが大好きで、むかしから暇さえあれば扇風機の前で声出してる感じで、羽根がクルクル動いてる扇風機に向かって『お兄ちゃん好きだああああああああああ』とか『お兄ちゃん愛してるううううううううううう』とか、あるいは無添加な感じで『お兄ちゃーーーーーーーーん』とか叫んじゃったりしてるんですけどね、あれってすごくいいシステムだと思って。扇風機って、もしかしたら涼むためじゃなくてアレするために生み出されたものなんじゃないかって。優希の場合は全然そんなことないんですけど、世の中には自分の気持ちっていうのを、いろんな種類の気持ちっていうのを吐き出すのが苦手だっていう子がたくさんいるじゃないですか。そういう子たちが照れくさくならないように、発した声をクルクル回る羽根が刻んでぼかす感じで、隠しきれてない程度に隠す感じで、イイ加減に――程よい加減っていう意味のイイ加減に照れ隠しになってくれるじゃないですか。だから本当に好きなんですアレ。夏といえば、真っ先に思い浮かべるのが、扇風機のアレなんです。変わってますよね。はい、自覚あります」
「たしかに変わってる。でも、だからこそ、面白いと思う」
「そんなふうに言ってもらえて嬉しいです。逆に奏海ちゃんはありますか? 自分だけの独特な嗜好」
「それは、夏季限定で?」
「じゃあ、夏季限定で」
「夏季限定なら――風鈴」
「ふうりん? 風が吹いたらチリンチリーンって鳴る、あの風鈴ですか?」
「うん。その」
「へぇー、そうなんですか。清らかな鈴の音に耳を澄ませる奏海ちゃん、悔しいですけど絵になるなって思います。風鈴好きになるきっかけってあったんですか?」
「私がまだ幼稚園児だったとき、お父さんが旅先で買ってくれた。透明なガラスに、水色のお花が描いてあって、紐の先に白い短冊が付いてた。かわいいと思って私が欲しがったら、快く買ってくれた」
「優しいお父さんですね! いいなぁ」
「当時は、自分のお部屋がまだ無かったから、リビングの窓辺のところに飾って。風が吹くたびに、チリンチリンって、涼しい音が鳴ってくれて。その音が聞こえるたびに、なんだか気分が落ち着いた」
「風流ですねぇ」
「うん、風流。幼稚園児ながらに、風流だなって。それである日、夏輝がおうちに遊びに来た」
「あら、お兄ちゃんが」
「夏輝は、窓辺に飾ってある風鈴を見て『あれなに?』って訊いてくれた。私は嬉々として説明した。あれは風鈴って言ってね、お父さんが買ってくれてね、こういう効果があるんだよって説明した。そうしたら夏輝は『ふーん』ってつぶやいてから『なんか素敵だね』って言ってくれた」
「お兄ちゃん、覚えてる?」
優希から話を振られる。
「いやごめん、全然覚えてないわ」と正直に。
「だよね」奏海が微笑む。「でも、『なんか素敵だね』って言ってくれて、すごい嬉しかった。当時は大きな反応しなかったけど嬉しくて。実は、そのちょっと前に、遠方から遊びに来てたお母さんの知人の一家の男の子に、風鈴について訊かれたことがあって。夏輝と同じような訊き方で『あれなに?』って訊かれて、私が同じように説明したら、『そんなの意味ないじゃん』ってバッサリ言われちゃって。もちろん悪意があったわけじゃないと思うけど、なんだかすごく、いろんなものを否定された気分になって、悲しくて、地味に落ち込んじゃって。でも、夏輝に『素敵だね』って言ってもらえたら、心のモヤモヤがパッと晴れたみたいになって。夏輝は、むかしからそうやって、そういうふうに、折に触れて、わたしの気持ちを前向きにさせてくれる。そこが、夏輝の素敵なところ」
「だってよ、お兄ちゃん」
そういって、冷やかすようにぼくを肘でツンツンと突いてくる優希。
ぼくはなんだか照れくさくて「お、おう」と返す。
「あ、お兄ちゃんが照れてる」
「夏輝、照れてる」
照れを見抜かれて微笑まれる。
「な、なんだよふたりとも。そりゃ照れるだろ。照れるに決まってんだろ。からかってくんなし」
なんだか恥ずかしくなって、ぼくはコップを握って席を立つ。
まだ半分くらい残ってた飲み物を流しこんでドリンクバーに。
背中でふたりの歓談を感じる。お兄ちゃんかわいい、とか、夏輝かわいい、とか、ぼくのことをかわいがってくれる声。
ドリンクバーに着いたところで、やれやれ、と肩を落とす。
……うん。
分からん。なにも分からん。女子ってホントに謎だらけ。
そもそもなんで最初揉めてたのかも分からんし、途中で急に仲良さげな感じに合流したのも分からんし、最後に結託してぼくのことをからかってくるのも分からんし、何もかもがとにかく全然分からない。
もう怖い。人間怖い。不可思議だらけの謎まみれ。
持参したコップをサーバーに置く。
オレンジジュースとウーロン茶と緑茶とアイスティーの押しボタンが上部に。
ぼくはオレンジジュースとアイスティーを半分ずつ混ぜてオレンジアイスティーを作って、仲睦まじい雰囲気でしゃべっているふたりのもとに向かうのだった。
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