第4話 あだ名

「ねぇ志保ー。お前さ、日向にコアジサシってあだ名付けてたじゃん。俺にもつけてよ」


と志保は言われていた。彼の名前は修斗。クラスの中ではリーダー的存在で勉強、運動、音楽、美術何でもできる完璧な人間である。


志保は少し考えた後


「んー、じゃあミドリムシかなー。」


と言う。


「ふぇ…?み、ミドリムシ…?」


驚いている。それとそうだ。きっと日向のコアジサシのような可愛らしい動物だとおもったのだろう。


「え?そう?これは褒め言葉だよ?だってたった一つの細胞しかないのに生きるのに必要な事が全部できるんだよ?優秀だと思わない?おまけに光合成までできちゃうの。すごいよねー。」


と答えた。そうミドリムシは凄いのだ。他にも食用として活用することができる。


「あ、あはは…。そうなんだ…。」


あからさまに嫌がっている。それが普通の反応だろう。だが、志保にとっては褒めたつもりなのだ。


「じゃあさ、じゃあさ、あたしは?」


と話を聞いていた女の子も乱入してきた。彼女の名前はみか。とにかく可愛らしい女の子で髪型はポニーテールをしている。クラスで人気のある生徒だ。


「きみはコサギだね。髪型的に。」


何故かみかは怒っている。


「え…?あたしが詐欺師だって?」


そう、馬鹿なのだ。一体どうして詐欺師だと思ったのだろうか…。


「ん?違うよ?コウノトリ目サギ科に分類される、コサギだよ。コサギはね、飾り羽が特徴的で君の髪型に似てるから。」


と答えると、みかは微笑んだ。


「なるほど。それは知らなかった。勉強になったわ。ありがと。」


やっと気づいたのだ。


ちなみにミドリムシはかなり優秀で栄養素の高いところ、光合成ができることなどなどかなり優れている。様々な事に役立てられている。小さいからと馬鹿にしてはいけないぞ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る