第4話 康太の想い

 康太はここまで一気に読んで、ふぅ、とため息をついた。今回の小説は、重いな……。医療ミスか。確かに人間のやる事には失敗はつきものなのだろうな。父さんが書いてくれる小説はほぼ事実だから、実際にこういう事が起こったのか。それにしても、ええをAと聞き間違えたのか……看護師がもう一回聞き直してさえいれば。後悔先に立たずだけど、なんだか悔しいな。康太は一度立ち上がって背伸びをした。それから首を回して、また勉強机に座り、メールの続きを読み始める。

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