第10話 オープンの日

2026年春、「カラオケスナック ナイン Re」がついにオープン。


開店初日、店の奥にあるステージで、高橋はマイクを握った。


「俺は、失敗もしたし、落ちぶれもした。でも、こうしてまた立ち上がれたのは、仲間と、過去と、そして自分を信じる力があったからです。」


客席には美代子が静かに微笑んでいた。


「人生は、何度でもやり直せる。俺はそれを証明したい。」


拍手が鳴り響く中、店の外には「ナイン」のネオンが、かつてよりも力強く輝いていた。

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