9、ブラックジョーク
ある日、会社員の男がスマホでSNSを見ていると、こんな投稿を見つけた。
『ブラックジョークをすぐに言える奴はマジで
日頃の業績が良くない男はこれを見て、せめて地頭はいい奴だと思われたいと考え、その日からブラックジョークの練習を始めた。
ブラックジョークが言える前提として、悪い点を見つけられないと話にならない。
そこで男は、まずは悪い点を見つけるところから始めた。
ある時は、同僚のミスを見かけてメモをした。
またある時は、後輩の根暗な性格をいじった。
そしてある時は、上司の禿げた頭を嘲笑った。
悪い点を見つけたら密かにメモをする程度だったが、次第に行動はエスカレート。遂には口に出して指摘するまで至った。
男はすぐに悪い点を言えるようになったと喜び、またその行為を楽しんでいた。
けれどある日、男は会社をクビになった。
理由は他従業員へのいじめだった。
以来、男は反省し、ブラックジョークを止めたという。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます