中井英夫 虚無への供物

さて、やって参りました。

ミステリー4大奇書(最近はもっと?)のひとつ、中井英夫の虚無への供物です


いわゆるアンチミステリーです



以外ネタバレ







虚無への供物では、

章の合間合間に、実際の死人が出たような事件、事故が挿入されます。


これはどういうことか。


これはつまり、実際にこんなに悲惨な事故事件が起きているのに、お前ら読者は殺人事件を楽しんでいるという痛烈な批判です


読者を指差してるんですよ。

本当に邪悪な犯人は「読者」であると。

ミステリーの究極の犯人は「読者」なのだと。


しかもこれを書いたのが20歳ぐらいです。

かの三島由紀夫も読んだそうです。

批判だけでなくフィクションのミステリーとしてもうんちく沢山でとても面白いです。


そしてこの系譜を受け継ぐミステリーの究極の犯人もなかなか先鋭化してます。

それはまた今度!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る