未知草 - 詩集

藤田レオ

未知草

知らない草を食べてみた

大地、野生の味がした


空腹で致し方なく食べたとか

そういう理由じゃなかったし

僕は少し後悔した


なんとなく揚げたり焼いたりしてみたが

どれも店のテーブルに置かれた

ランチには敵わない


「失敗だ。」


嫌気が差してしばらくは

今まで食べて美味しかった草を摘む



季節は移ろい酸いも甘いも一周し

あの日の食べ残しを想い出す


それはもう乾燥しきって生気無く

とても美味そうに見えないが

刻んで煙草に巻いてみた


火をつけて空を仰いで

一吸い、二吸い・・・


時を経てみればなんてハッピーな

結末なんかは待ってなく

結局どうも美味かねぇ


それでもなぜか

ホロリと伝う透けた粒

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