第17話 装備


 ミンリンは本当にすぐ帰って来た。

朝イチで飛行機に乗って帰りも早い便で帰って来た。

「わたし、お役免除よ!これでダ、宗ちゃんと暮らせるね」

「そうか、良かったな。でもなんもないぞ?」

「別に好きな人とゆっくり過ごせるならそれでいいね」

「うーん、そっか」

 まだ俺は好きと言う言葉の意味がわからないままなんだろうな。

 付き合ったことはあるけど思ってたのと違うとフラれてからはどこか避けてたと思う。


「ねぇねぇ家具を買いに行きたい!」

「あぁ、それなら一緒に行こうか、エマ?」

「私は先に2人で行ったのでミンリンと行ってきてください」

「わ、わかったよ、店頼むねぇー」

 と手を引かれて向かうは家具屋と家電量販店。

 まぁある程度買ってあるから部屋に必要なものくらいだろ?


 ドライヤーなど、必需品を買ってしまったらお腹が空いたというので近くの鰻屋に入る。

「おいっしー!これが鰻ね」

「まぁ、値段に見合ったうまさだろ?」

 と鰻重を食べると次は案内して欲しいと街を案内させられる。

 まぁ。これと言って見どころはないが、タクシーで、寺山から川内の街を見下ろすと、楽しそうに笑っている。

 無邪気な20歳の女の子だな。

 それからは流石に店を任せっきりにしてるので帰ると、男が五人倒れていた。

「ど、どうしたんだ?」

「買う気のない客はお断りです!」

 どうやらエマ目当てで集まったようでコテンパンにされたようだった。

 

 まぁ、隣の空き地に男たちを置いて『ヒール』をかけておく。

 目が覚めた順に慌てて帰って行ったようだ。

「エマもレベルは上げてるのか?」

「はい、一応50にはなってます」

「私も同じくらいね」

「へぇ、俺より高いね」

「守ってあげますよ!」

「うん!わたしもね!」

 あはは、頼もしい限りだな。


 俺の枠はあとふた枠。

 さて、何を入れるか迷うところだな。

「ん?美味しいね」

「ん、あぁ、まあな」

 今日はカツ丼をテイクアウトして来たのでみんなで食べている。


 悪いけど見せてもらうよ。

 『神眼』

ーーー

 王明林ワンミンリン 20歳

 レベル51 ジョブ 錬金術師

 スキル 錬金術 格闘術 ( ) ( )

ーーー

 エマ・スミス  26歳

 レベル55 ジョブ 魔導士

 スキル 全属性魔法 剣士 ( )( )


「スキル枠 共に二つ空きがあるのか」

 エマは戦闘系、ミンリンは生産系か。まぁ格闘術があるからミンリンも戦えるか。


「2人ともやりたいことは?」

「そうね、私はダンジョンを攻略してみたいわ」

「私も錬金術のレベルを上げたいかな?」

「へぇ。じゃあ、2人で行ってくればいいよ!」

「ダーリ、宗ちゃんも行こうよ!」

「そうですね。宗治郎さんもレベルは上げといたほうがいいですよ」

 俺も一緒かぁ。まあ、行ってもいいかもな。

「よし。んじゃ明日にでも行ってみようか?」


 翌日、原発跡地に来た俺らはギルドに入る。

 今じゃ原発は廃止されて魔石と言うクリーンなエネルギーが使われるようになったので車や電気を魔石エネルギーで賄っている。

 そして川内は原発跡地にダンジョンが出来た。

 ギルドの中に入るとやはりそこまで人はおらず、更衣室に入って着替えて2人を待つ。

「お待たせ」

「お待たせしました」

「うぉっ!凄い使い込んでるね」

 傷だらけの革鎧に武器は何回も研いであるのか、あまりいい装備ではないようだ。

「ダ、宗ちゃんは新品みたいだね」

「まぁ新品だからな、それより2人ともショップで買ってやるよ」

「いいんですか?」

「やったぁー!」

 と言ってショップの画面を出して選ばせると、2人とも目を輝かせて見ている。

「どうせなら武器も買いなよ?」

「「はい」」


 エマは天衣シリーズにミスリルソード、ミンリンは聖衣シリーズにミスリルグローブだ。

「着替えて来ます!」

「私も!」

 と更衣室に行く2人を見送り、俺はコーヒーを飲んで待つ。


 出て来た2人はさっきとは打って変わって凄いオーラが出てるな。

「ふたりともにあってるね」

「やった!」

「イェー」

 嬉しそうにVサインのメイリンに少し恥ずかしそうなエマ。

「んじゃいきますか」

「「はい!」」

 中に入るとスライムからだな。ダンジョンは迷路のようになっているので適当に進んでいく。

 みんなで倒しながら進んでいくと下に続く階段を見つける。

 2階層はゴブリンだったので2人とも平気のようだが、3階層はおっきなGなので「きゃーきゃー」いいながら俺がGは倒していく。

 4階層はオーク、肉がうまいらしくて肉屋のおばちゃんが欲しがっていたので残さず倒していく。

 5階層で少し休憩をして、レッドキャップを倒しながら進む。

 6、7、8階層と順調に進んでいき、青スキルボールも10個ほど手に入った。

 9階層はオークソルジャーなのでまた倒して回る、エマの剣の使い方やメイリンの格闘術を見て俺も攻撃系のスキルが欲しくなるが、少し考えてみる。ふた枠しかないので慎重になるよな。

 ようやく10階層に来ると扉の前で小休憩をする。

「ここがボス部屋かぁ」

「はい、たぶんオーガ辺りかと」

「えー、オーガ大きいから苦手」

 

「まぁなんにせよ一区切りだから注意しようか」

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