君と笑っていた世界
来栖瑞希
プロローグ 俺はもう泣けなくなった
あぁ、美幸
君を失ってから俺の世界は一気に色を失った。
夜の静けさが刺さる
もう何を見ても美しい、美味しい、楽しいって言う君と一緒にいた頃に感じた感情をもう感じることが出来ない。
なぁ、美幸
できるなら、もう一度会いたい
一瞬だけでいいんだ
きみの顔と声を聞きたい
無理だとわかっている。
こんなこと現実にはありえないことも。
自分がもう泣けなくなっていることも。
涙が枯れたんじゃない。泣くことすら許されない気がしていた。
この時はまだ彼は知らない
この青年の願いが本当になってしまうことを
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