第3話 山羊座賞創設の経緯と感想のポリシー
♦︎山羊座賞創設の経緯
作活仲間とちょっとしたきっかけでnoteのメンバーシップをやることになり、今のところねらい通りの効果があってやって良かったなと思っています。
活動内容は、「公募のための原稿の読み合い、意見交換」「小説講座やほか文芸誌等から学んだことの情報交換」です。(クローズドの理由は、盗作防止、ある程度学びの質や経験値が揃っていないと切磋琢磨にならないため)
同じような志や環境が欲しい方にはぜひ参加していただきたいと思いつつも、意識やイメージの違いがあるとお互いに良くないとも思い、大変失礼だと思いましたが参加条件として「山羊座賞の受賞」を設定しました。
そのような勝手な賞でしたので、せめて何かお返しできないかと考えて、思いついたのが全作品への感想文です。
第1回に参加した方々からは、感想文に対してもわざわざご丁寧にコメントをいただき、嬉しかったですし大変感謝しております。
♦︎感想のポリシー
私は小説講座に通っていますが、初めて先生から講評が来たときに、あまりにも細かく、丁寧に読まれていたことに驚きと感動がありました。
先生は専業作家です。
プロはそれほどまでに一文、構成、設定に力を注がなくてはいけないんだとわかって「ちゃんと読まれるならちゃんと書かなくては」と反省しました。
また、作家の高橋源一郎先生から佳作をいただいたときも、「どんな結末になるのか、楽しみにしながら読んでいったのだが、ちょっと尻すぼみになってしまったのが惜しい」と講評をいただき、「楽しみにしながら読んでいた」というところに衝撃を受けました。
あまりに自分の自尊心が低すぎて、読書が書き手と読み手の交流だということに至れていなかったのです。
そこから思い直し、常に自分のベストを尽くした作品を書こうと思いましたし、読む際には「真摯に読んでくれる人が少なからず一人はいる」と思ってほしいという願いがあります。
読む力については研鑽は続けていますが、根拠としては、職歴として学習塾の国語科講師を長らくやっていたことです。
授業はもちろん、学校で使用するテスト問題の作成や、模試の記述採点の基準の作成なども行なっておりました。
また、専門は法学なので、「言葉から何をどこまで読み取るか」を厳密にしようという傾向があります。
なので、私の感想は各ジャンルの歴史や流行を踏まえたものではなく、「読んだ文章から得られた感情のフィードバック」になります。
この有効性の根拠は、自身の通っている小説講座のスタイル、作家の町田康先生のゼミの模擬授業(動画)、ルグウィン『文体の舵をとれ』・小林秀雄『読書について』・三島由紀夫『小説読本』・高橋源一郎先生の『飛ぶ教室』から来ています。
ただし、あくまでこれらの感想は一読者のものです。
役に立つことをお伝えしたいなと努力はしますが、それらの取捨選択は作者の方で行っていただきたいと思います。
ちなみに、どのように直したらよいかについては言及しません。
直し方は高度な話であり、直し方がわかるなら私はすでにプロになっているはずです。
フィードバックは「自分の書き方の癖を知ること」に意味があると思っています。
♦︎参加作品に対するポリシー
私自身が繊細な作品を書きますので、繊細な作品は歓迎です。
あまりに繊細で、小説講座の先生的にはあまり面白くないみたいです(笑)。
テーマに、家族問題、地方問題、女性の生き方、教育問題を孕んでいるから……!
死者と生き残った側という作品を書きやすいです。(これも現時点での意図はありまして、地元の文学賞に出すために、細切れに書いてみているのです)
もちろん、山羊座賞はそういうものばかり募集するわけではありません。
が、そういうものはあまり面白くなく(笑)、カクヨムでは☆が入りづらい上に文学賞に出すには大抵字数が足りないので、良かったら山羊座賞にどうぞという気持ちがあります。
もちろん、楽しい話でご参加いただくのも大歓迎です。
♦︎最後に
「そういう私でよろしければ一緒にやりましょう」という単純なスタンスです。
そうでない人の創作スタンスや人生の価値観を否定するつもりは一切ありません。
真摯に自分と作品に向き合い楽しく創作活動をしたい、同じような気持ちの方が安心して活動できる機会や場を作りたいと考えています。
創作をなさっている方皆様が、それぞれ楽しく活動できることを心より祈っております。
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