第2話 もしかして異世界転生?

「水が生温い! 氷くらい入れてよ!」

「小僧? 今は夏だぞ? 氷など有る訳が無かろう! 無理難題を言うもので無いぞ!」


「講釈さんに言った訳じゃ無いです、高級そうな店なのに味付けが単調で成って無い、水は冷えて無いしサービス悪過ぎって思ったもので……全侶 講釈さんにはご馳走になって、感謝してます」


「おい小僧! 公爵様がお連れになった、お客と黙って聞いて居ったが、侮辱も大概にしろ!」

「料理を作ったコックさん、料理の修業やり直しした方がいいよ、僕が作ってももっと美味しい物が作れる」


 僕の母さんは変わってて、料理が出来ない男は最低よ! と言って小学3年から料理を手伝わされ、どんどん難易度の高い料理を仕込まれて、下手な料理人より上手に料理出来る自信があるため、尚更怠慢な料理人には腹が立つ。


 プライドだけは一人前のコックに、襟首掴まれ厨房に引きずって行かれた。

 一目で調味料と言える物は、塩とコショウしか無いのが分かった。


 逆に高価なコショウを使用して居るので、高級料理店なのだが、得に各種調味料が溢れて居た、日本で育った播州君には気付き様がなかった。

「調味料が無くても工夫次第で美味しく出来る、偉そうにする前に真摯な態度で見て居ろ!!」


 普通ここまで言わないが、おそらく高い料金を請求するだろう店の、料理人がプライドだけのヘボで僕には客に対する態度では無い。


 剣道で強く成るには、気弱では駄目だ、向こう意気が強くなければ上達しない。


 先ず豚肉っぽい物をミンチ肉にしフライパンに入れる、玉ねぎをみじん切りにして加える、次はトマトを1㎝の角切りにして置く。


 フライパンの、ミンチ肉とみじん切り玉ねぎを炒めながら、多目に塩コショウする、玉ねぎが透明っぽくなって角切りトマトを入れる、更に炒めトマトの角が取れベチャっとなれば、フライパンを火から降ろし余熱の加熱中に、チーズを削る。


 バゲットパンを輪切りにし、上に炒め物を乗せ削りチーズを多目に乗せる、フライパンにパンを置き弱火で焼く、熱でチーズが溶けたら出来上がり。


 多目に振った塩コショウが効き、焼きトマトの旨味と酸味が効いたピザトーストだ。

 付け合わせの小皿はレタスかチシャの様な野菜に、オリーブオイルと隅に置いていて、使った形跡のないビネガーを塩コショウでシェイク、ドレッシングを掛けた物だ。


「全侶 講釈さん、どうぞ! ここの料理より美味しいですよ」

「残念料理人! そこに置いたのを食って見ろ!」

 自信は有るが、僕も味見した、母さんがいってた塩梅が上手く行ってる。


「旨い! ハリス・サクマ君、凄い技術を持ってる! 王宮料理人にも指導してやって貰えるか? 特に何の変哲も無い生野菜、これが絶妙に旨い!」


「ハリス・サクマ様、不遜な態度、申し訳有りませんでした!! 王宮料理人指導の合間に私にもご指導願えませんか?」


「ハリス・サクマ君、生い立ちの話途中だった、没落した上位貴族の子弟で有ろう」


「いえ、僕はこの身体に転生した、異世界人です……ここより食を含めたあらゆる文化が遥かに進歩した世界から来ました、料理だけで無く剣道も初段の腕前です」

 おそらくこの身体の持ち主は餓死した、その直後僕が入り込んで雨水飲んで行き長らえたって事だろう。

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