第25回書き出し祭りご依頼分感想兼終了後雑感
沢樹一海
第一会場~第四会場感想
※掲載順はご依頼順ではなくナンバー順となります※
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※タイあら感想はTwitter(X)に載せたものを再掲しています※
※Twitterと違って本文感想の基本文字数は決めない為、文字数にばらつきが出ます。ご了承ください※
※たまに中辛になることがあります※
1-01 惚れたら負けですか? -勇者と聖女の恋愛事情-
タ:惚れたら負けです
あ:これは三角関係になるんでしょうか☆。聖女が主人公の陽葵ちゃんなのかな。今のところ勇者様をなんとも思ってないみたいですね( *´艸`)
だけどこれからドタバタの中で惹かれていくのかもしれませんね。エリシア姫の登場や莉緒との絡みも楽しみです!
<本文感想>
すごくすっきりとわかりやすい恋愛コメディでした。
あらすじからはエリシア姫側の勇者様への気持ちがわからなかったので三角関係になるのかなと思い、語尾に☆までつけてしまいましたが、エリシア姫には全くその気が無さそうでしたね。
それによって、惚れた方の勇者様と惚れられているのに全く気付かない陽葵ちゃんの恋愛コメディとして読めます。
陽葵ちゃんの気付かなさっぷりにはつい笑ってしまいます。勇者様の過去の台詞が、勘違いしていても成立してしまうのが絶妙です。エリシア姫と陽葵ちゃんの特徴が似ているのもポイントですね。
主人公は陽葵ちゃんのように見えますが、タイトルの問いは勇者様のものであり、サブタイも勇者と聖女の~なので、これから勇者ターンになるのでしょうか。
花冠で想いは伝わったのかな。
あの手この手で勇者様がアピールしていくのか、花冠でやっと恋の矢印が自分に向いていると気付いた(気付くかな……)陽葵ちゃんが、勇者様を尻に敷いていくのか。
どちらかの物語になりそうです。
1-03 百年後、妹が勇者になるようです
タ:勇者として輝く妹の姿が楽しみ!
あ:病弱な妹にとんでもない艱難辛苦が待ち受けているとなったら兄としては放っておけませんよね。
女神の依頼を迷わず受けた兄も勇者と言えるかもしれません。
100年後に妹が降り立つ異世界で、仁介がどんな試練を乗り越え、活躍していくのかとても楽しみです!
<本文感想>
無駄なところが何もなく、終始やわらかい文体でとても読みやすかったです。
現代社会の知識を使って異世界を変えていくチート系なのかなという印象を持ちました。
突然異世界のシーンで知らない名前が出てきて、誰、となりましたが、少し読んでいくと状況がわかりました。
あらすじを読んでいなければ別段「誰」とはならないので、通常の公開方法なら何ら気にならない部分だと思います。
処刑のシーンというのは大抵は民衆が煽っているものですが、皆が悲しんでいて、最初は10歳の子供の処刑だからかと思ったのですが、トイレとか水回りの衛生を整備したということで、えっ10歳が!? と思い(←にぶい
後半に入ってからやっと理解できました(←にぶい
女神との会話シーンが面白かったです。女神様、めっちゃ他人事というか、下請けにお仕事を頼む人みたいで、その感じが良かったです。
100年後に勇者になるというのが、転生するのかなとか考えてたんですが、時を止めるという発想はなく、なるほどとなりました!
1-09 乙女ゲーム フライヤーズ・ナイツ〜転生先が推しをダメにした悪役令嬢で最悪だ!〜
タ:乙女ゲーム転生だ!
あ:乙女ゲームながら、闘技場がメインそうでもあります。斬新です。戦いのシステム的に婚約者の令嬢が指示を出すタイプみたいですね。『あれ』とは何なのか。ゲーム特有の特殊コマンドだったりしたら面白いですね。露子はユーゴと結ばれるのか、恋愛模様にも注目したいです。
<本文感想>
『あれ』とは、萌え萌えきゅん、じゃないですがメイド喫茶的な『あれ』だったんですね! 現代日本ではメイド服かアイドル衣装を着ないと厳しいですが、フラナイの中の十六歳令嬢なら大丈夫です耐えられます。
ゲーム内の好きじゃないキャラに転生してしまった露子は気の毒ですが、だからこそ、その拒否感と葛藤が面白いですし、最推しのユーゴをどん底の運命から救うことができます。むしろラッキーです。『あれ』も毎回使っていきたいところです。
あらすじを見た時点では、闘技場で勝つのには令嬢の作戦が重要とあったので、コマンドバトルというか、RPGの戦闘システムのようなものを想像していました。ユーゴは指示が出るまで動けないのかなとか。オート戦闘ならその心配は無さそうです。他にどんな応援方法があるのか興味があります。
最後に出てきたゲームプレイヤー、ヨウコ・ナカタもゲーム内に転生しているのか、普通にゲーム機かコントローラーを握っているのか、ヨウコとの現代人同士だからこそのやりとりも楽しみです。
1-14 クレマリア女学院の軍靴
タ:戦争ものだ。シリアスそうな予感!
あ:令嬢としての高みを目指すクレマリア女学院で文武を極めたアレクシア。凛とした佇まいが想像できます。「軍靴」だけに血と硝煙のシビアな世界かと思いきや、キャラクターが明るく個性豊かそうですね。ドタバタな一面もありそうで楽しく読める予感がします。
<本文感想>
ちょっとちょっと><
文章が上手すぎます。読んでいて気持ちがいいとかいうレベルじゃないです。一文一文に全く無駄がなく、言葉のチョイスからセンスと知性と語彙力が迸っています。難しい言葉を使っているようであって、全くルビが振られていないのにこういったジャンルを読む人には読める漢字が選ばれています。
これはプロの犯行ですね。プロですね。プロじゃなかったら……うーん、何も差し出すものがない……。スイートレモンソースを抜かないでてりやきバーガーを食します。
こう、何というか、読むたびに脳がふぉーってなるのです。ふぉーこれは……! と至ってしまう感じです。
内容についてですが、ふぉーと思いながら読ませていただいて、やはりふぉーとしか言えないのですがそれだと感想にならないので、
あらすじからも感じましたが、登場人物が個性的でコミカルですね。黒板に暗号を混ぜる学長に、アレクシアにぞっこんっぽい国王。国王なんて本人は一切出ていないのに結構な気になる人物でした。そして、国王が王位争いの際に宮殿を血の海にしたという一文で、この作品の世界観倫理観の一端が垣間見えます。
コミカルなシーンとシリアスが会話の緩急がしっかりしています。最後の引きでも世界観が伝わってきます。姉が内通者であれば、身分に関わらずアレクシアも処分されてしまう厳しい世界です。
とにかく、全てにおいてオーラが違う作品でした。
1-23 荒ぶる神と忘れ花
タ:和風な恋愛ものな感じがします
あ:由良と邪神がどんな交流をするのかが楽しみです。神が人々から忘れられて消えてしまうというのはよく聞くところですが、邪神になってしまったのはどのような理由だったのか。火事っぽい感じもしますね。放火とか? 最後は二人でゆっくりと暮らしてほしいです。
<本文感想>
書き出しの部分では荒ぶる神は少ししか登場しませんでしたが、どんな容姿なのか、洞窟の天井に張り付くことが可能な生態を持つ化け物であることが示され、インパクトは抜群でした。
メインは由良が磯原家の二人と村の人達からどう接されていたかという内容で、一人娘の千代は本当に今まで孤独で、突然現れた由良が心から大切な存在なんだろうなと思って読んでいたのですが……
彼女にとって、由良は可愛い人形のようなものだったらしい冷めた台詞にびっくりしました。
いざ自分の身代わりになるのだと受け入れたら、すんっ、と独占欲が消えた感じがしました。
でも、由良の母のかんざしを出して真実を語ろうとしているところから、ちょっと世間ずれしていても悪い子じゃないんだろうと思います。
二人は決別してしまうのかもしれませんが、またどこかで再会し、一緒に試練を乗り越えたりする展開も面白そうです。
そして、騙されたと気付くまでの由良はすごく素直で思いやりのある女の子ですね。とても魅力のある主人公です!
3-13 やがて吟われる者たち
タ:吟遊詩人が吟う存在に、後世に語りづがれる主人公のお話?
あ:英雄と呼ばれる人たちが英雄なんてものではなく、悪の存在であったという示唆があるように読めます。僕の仲間のルルとロゴスは英雄に殺されてしまったのでしょうか。タイトルに者たちとあるので仲間達には無事でいてほしいですね。
<本文感想>
あらすじ予想とは全く違う物語でした。
予想したほどのダークさはない、正統派ファンタジーの匂いがしました。
本文を読むと、英雄の存在も、広義の「英雄」と同じ意味で捉えていいようです。
ただ、本文の内容的にちょっと怪しく感じたのが、
「英雄」は本の中の技を使う際に何らかのマイナスペナルティを受けるのかなということでした。
ルルが使った復活の力に関しては、自らの命を代償とする。
他の力の代償が全て命とも思えないので、種々多様なペナルティがあるのかなと思った次第です。
あらすじの「ーー英雄というものが、どんなものかも知らないで。」の答えは本文ではわからず謎として残ったので、実際の「英雄」が何なのかはわからないままです。
わかりやすい悪役(序盤で倒されそうです)と、英雄に憧れていた、復讐に燃えるであろうウィル。その彼を正しい道に戻そうとするロゴス。
キャラクターの目指す先がよくわかり、読後感が良いです。
死んでしまったルルは、ルルと同じ方法を使えば生き返らせることができます。それに気付いた時にウィルがどうするのか。ロゴスがウィルをどうやって止めるのか。
そんな展開が待っていそうです。
4-25 神の庭に理は咲く
タ:雰囲気良く、とても美しく澄んだ景色が思い浮かびました。
あ:記憶喪失ものが大好物なのですが、春の神は記憶がないのですね。どんな過去を経験し、記憶を失ってしまったのか。それを思い出した時に神はどうなるのか。そして、お互いに恋愛感情がない二人の恋模様も楽しみにしています。
<本文感想>
普段なら書き出し祭り最後の最後の作品です。
すごい作品に出会いました。プロ……いえ、プロかどうかはっきりと断言はできませんが、てりやきバーガーも賭けませんが、これはすごいです。
テーマとしては、現代語で言うと、非科学的な現象には全て理由が有る。科学で説明できる、という感じなのですが、
この作品の舞台は現代ではなく、神は目の前に居て否定も何もないので、全てが不可思議な力ではないとは言わないのでしょう。多少不可思議であっても理由が分かればいいのではないかと考えます。
文章の一言一言が美しいのもそうですが、
主人公の白川朔夜が大変魅力的です。
話し方、考え、何気に何故か神からイニシアチブを取っているところ。
神に実験対象って言ってしまうところ、いいです。すごいです。
「そう。無理もない。誰もが妄信に安住している」
この台詞、大好きです。痺れます。そして私もそう思いますが、ただの共感というわけではなく、こういうことを神にはっきり言ってしまうところが痺れるのです。
その後の長台詞も非常にいいですね。共感しまくりですね(そこ
栞宮のキャラクター性はそこまで強烈なものではありませんでしたが、穏やかな雰囲気が大変良いです。
そして、とんでもない上から目線の朔夜になぜか従っています。なんかもう完全に部下です。
え、上下関係それでいいの?(笑)
という感じですが、なんともじわじわ来ます。
あらすじからはここまでの作品であるとは想像できませんでした。良い作品を読ませていただき、ありがとうございました。
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