我に、まかせよ
熊谷 柿
序章
涛
山が
鳥たちが一斉に
得物は小型の
歩を止め、その暴風の如き餓狼を見送っていたのは、一匹の大きな亀である。よく見れば、頭に鹿の如き角を生やし、神木に水脈を彫ったような甲羅の後ろに
「いつになっても、荒れ狂う狼を飼い馴らせる器は、なかなか現れぬものよ」
その奇妙な亀は独り
遠くなる餓狼の咆哮が、風に乗ってまだ聞こえていた。
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