第3話 大好きなお姉ちゃん
今日レイラとクロエは、フィーネと一緒に
レイラ「おかしおいしい!」
クロエ「お祭り楽しい!」
ダドル「オモチャもたくさん!」
カミル「珍しい本!虫の標本!」
従犬ユリカ「ギャン!」
エルヴェラ「・・・」(´・ω・`;)
いつも通りのメンバーで集まりはしゃいでいるレイラ達を遠目に、フィーネは今日久しぶりに会えた友人達とテラスを囲いスイーツを堪能しながら談笑していた
フィーネ「2人はもう魔王様のお側でお勤めする
(『ユーロバイ』、" ユーロバルバロイ "の略で魔族達が使うヨーロッパへの蔑称)
魅惑のファシュナ「そもそもって言うかさ〜? 生まれた身分で差があり過ぎるのよ〜 羨ましいなぁ〜」
この2人がフィーネの友人である魔王警護する組織に所属する人物だ。軽く紹介しよう。
堕天
『ブリッツ・ファルン・ルスト』
黄色いギザギザした髪に、男勝りな性格と口調などで知られ、失楽八芒星で最も強く
堕天
『ファシュナ・バルト・アウセクリス』
彼女はピンクのロングヘアーがチャームポイントで、その美貌と知恵で失楽八芒星の副隊長をしており、美しいその容姿から『魅惑のファシュナ』の名称をもつ人物だ。
どちらも今回魔王様の護衛でグローシュッツァー領に来たのだが、今回特別に休暇を貰いフィーネ達に会いに来たのだ
魅惑のファシュナ「また始まった。口を開けば「殺し合い〜」とか「ドンパチ〜」とかそればっか」
魅惑のファシュナ「当たり前じゃん。僕はモテて当然だから」( ー̀֊ー́ )
フィーネ「まぁまぁ…(汗)。 でもそう言うブリッツだって縁談あったって聞いたけど? 確か幼なじみの…」
なぜ知ってる…!?っと驚いたもののすぐ落ち着きを見せ、ほくそ笑んだ顔で縁談の事を語り出した
フィーネ「あらら。理由は?」
フィーネ「うわぁ…」
魅惑のファシュナ「何度聞いてもキモイわぁ…」
フィーネ「ハードル高くない…?(汗)」(紅茶ごくごく)
魅惑のファシュナ「逆にさぁ〜? フィーネは今婚約者とは順調? この後会う予定なんでしょ〜? 確かミュンツ通りのお店の前で…」
フィーネ「ブッッ!!?」(紅茶吹き出し)
どうして知ってるのー!?っと、唐突なド直球下ネタで驚き壮大に紅茶を吹き出してしまい、喉に詰まらせ咳き込みながら顔を真っ赤にして声を荒げた
フィーネ「な、なんで知って…!? と言うかブリッツ!あなたなんて事口にしてるの!? そう言うはやめてよ?!」
魅惑のファシュナ「知ってるもなにも
フィーネ「(#^ω^)ピキピキ …
魅惑のファシュナ「あらら〜」(笑)
フィーネの拳がフツフツと露になるとブリッツは慌てて立ち上がって謝罪しようと…いや謝罪しても拳の制裁が落ちてくるのは確実だろう。ヤベェどうしよう…
フィーネ「…けど今回は大目に見てあげる」
フィーネ「
次は確実に殺される…そう悟っている所に、丁度かけっこでやって来たレイラ達の姿が目に入り、パッと切り替えて大声で名前を呼んで手を振った
レイラ達はその声と名前を聞いた途端、なんか凄くて遊んでくれるお姉ちゃんだと気付き、ブリッツの下にワー!と駆け寄ってきてブリッツを囲んでわちゃわちゃしだした
レイラ「ぶりっつおねえちゃんだー! ひさしぶりー!」 o(≧▽≦)o
クロエ「オー、男なお姉ちゃんだ〜」
ダドル「雷の姉貴だー! おひさー!」
従犬ユリカ「ギャンギャン!」
エルヴェラ「わわっ! は、初めまして!」アワワ
カミル「す、凄い…初めて会った…」
レイラ「してたー!」"(ノ*>∀<)ノ
クロエ「てたー」(ー∀ー)
ダドル「姉貴もうるせーぐらい元気だー!」
(`・∀・)ノ
元気よく返事をする3人にウンウンと関心するし、ブリッツがまだ会ったことがないエルヴェラとカミルをレイラが紹介をした。ブリッツは嬉しそうに、まるで頭を振り回されているかのような強く2人の頭を撫でた
エルヴェラ「うぅぅぅ… よ、よろしくお願いします…」(ó﹏ò。)
カミル「あ"た"ま"か"ー!」Σ(×-× ; )
2人の頭を撫でていると、気配を消したファシュナが突然クロエを持ち上げてすっごく嬉しそう抱きつきながらほっぺすりすりを仕出し、幸せそうな顔をする
魅惑のファシュナ「クロエちゃ〜ん久しぶり〜♡ 僕のこと覚えてる〜?ファシュナちゃんだよ〜? はぁー。やっぱりクロエちゃんはすっごく可愛いなぁ〜♡」
クロエ「う〜」(ー△ー)
レイラ「くろえー!」
ダドル「ファ、ファシュナお姉ちゃん!」
魅惑のファシュナ「レイラちゃんもダドルくんも久しぶりー! 2人とも大きくなったね〜!」
レイラ「ふふ〜ん! そうでしょ〜」
ダドル「ファ、ファシュナお姉ちゃんも可愛いままだね!」
魅惑のファシュナ「ふふ… ありがとうね〜ダドルく〜ん」(ニコ)
ダドル「い、いやぁ…///」(照れ)
エルヴェラ「…」( ⸝⸝⸝⩌⤚⩌ )
すぐ子供達に囲まれるブリッツとクロエを抱きしめるファシュナにフィーネは感心しながら椅子から立ち、皆の中へ混じる
フィーネ「相変わらず子供達に人気だし、特にファシュナはクロエの事大好きよね」
魅惑のファシュナ「それはそうでしょ〜? だってこの…何考えてるか分からない感じがたまらないんだも〜ん♡」
カミル「うんうん。分かる!」
フィーネ「いやそれは…否定しないけど…」(汗)
クロエ「えぇ〜」(´ー3ー`)
人の妹に、しかもその姉の目の前でそんな事言うのか?っと内心ツッこんでいると、可愛すぎて限界化したファシュナがクロエをチュッチュッし初め、クロエに冗談か本気かちょっと分からない誘いを言い始めた
魅惑のファシュナ「可愛い〜♡ ああもう!僕の妹になって〜?」
フィーネ「ちょっ!ファシュナ!?」
レイラ「だめだよ!」
カミル「ダメだ!」
クロエ「んー…お菓子ー」(*¯꒳¯*)
魅惑のファシュナ「好きなだけ食べていいよ!」
クロエ「なるー」(ー∀ー)
フィーネ「ちょっとクロエ!?」
レイラ「くろえだけずるい!」
カミル「連れてっちゃダメだからな!?」
慌ててクロエを取り戻し、抱きしめながらファシュナに威嚇するフィーネ
フィーネ「クロエは私の妹だから!絶対にあげない!」( ꐦ「 `Д´)「 シャー
魅惑のファシュナ「えぇ〜そんな〜」(T^T)
レイラ「くろえずるい! れいらも!」
カミル「誘拐だ!誘拐!」
猫のように威嚇するフィーネ、駄々をこねるファシュナ、抱きしめられドヤ顔のクロエ、それを羨ましく代われと訴えるレイラ、クロエを取られまいと一生懸命に主張するカミル…それら見て苦笑いしているブリッツ達。だがレイラがハッと何かを思い出した顔でフィーネ達に新しい友達が出来たと紹介してきた
レイラ「おねえちゃん!あのこねー、さっきいっしょにあのことあそんだんだー。だどるつれてきてー」
ダドル「はいよ〜。ちょうど今連れてきた」
フィーネ「んー?どんなk」
メルリ・ゲム「わーッハッハッハッハッハー! 我こそがアメニエル=サタン家の長女メルリ・ゲム・アメニエル=サタンであーる!」
フィーネ「ブっ!!?」
魅惑のファシュナ「ブっ!!?」
「魔王様の所の孫娘じゃねーか!!?」と壮大に吹いてしまった3人。レイラが連れて来てしまったこの女の子は自己紹介でもあった通り『メルリ・ゲム・アメニエル=サタン』。サタンの名を引き継ぐ複数あるうちの1つの統治者家系出身であり、現失楽桜の政権を握っているヤベェ所の娘だ。そしてブリッツとファシュナの護衛対象でもあり、普段から面倒見たり遊んで上げている知り合いだ
魅惑のファシュナ「め、メルリ様ー!?」
フィーネ「め、メルリ様…!?」(白目)
メルリ・ゲム「えっあっ…ブリッツとファシュナではないか! な、なんでここにおるのだ?」アワアワ
魅惑のファシュナ「護衛はどうしたのですか?!」
メルリ・ゲム「えっ…いやその…………分からん!」
魅惑のファシュナ「と、というか何でそんなにテンション高く…」
メルリ・ゲム「それよりもレイラ遊ぶぞ! 何がある?」
レイラ「んー…わかんない!」
メルリ・ゲム「分からんか!」
レイラ「うん!分からない!」
レイラ・メルリ「「ぎゃははははははは!」」
一同「「「・・・」」」
クロエ「うびゃあ〜」( ̄▽ ̄)
フィーネ「(あれ? 私ってもう1人妹いたんだっけ??)」
な〜んとも言えない雰囲気を変えようと、ブリッツが「ハイハイハイ!」と声を上げてノリノリで子供達に追いかけっこをするぞと追いかけ始めた
レイラ「!?」
ダドル「ぎゃー逃げろー!」
カミル「!? いやあああ!」
エルヴェラ「えっ…えっ!」
従犬ユリカ「ギャン?」
メルリ・ゲム「うわちょぴっとくすぐったい奴だ!逃げろー!」
ブリッツが鬼となり、子供達がピャーピャーと逃げ回るかけっこが始まった。魔王様のバカ娘ゲフンゲフン孫娘まで含めたかけっこだが、そのメルリに対してフィーネはとある事に気が付いていた
フィーネ「(メルリ様…ブリッツとファシュナを見た時同様してたし、どこか逃げようともしてた。それにメルリ様はかなり物静かと聞いていたのだけど…)」
メルリはかなり内向的な性格だと言うことで有名である。常に物陰や人の後ろに隠れ、声は小さく主張はしない。だが今見た姿は全く異なる。そこでフィーネは直感だが、ある程度の事に気がついた。もしかして、お屋敷で行われている行事の堅苦しい空気が嫌になり抜け出して来たのだろう。だけどその内向的な性格故、知らない土地で暇つぶしなど出来るはずもなく1人寂しくいた所、人との距離感など産まれる前に置いてきたであろうレイラと出会いすぐに仲良くなったのであろうと。
そしてフィーネは確信した。「やはりレイラはとっても優しい子だ!」っと。…ただの姉バカである( ˇωˇ )
クロエ「ファシュナお姉ちゃ〜ん。クロエもかけっこした〜い」(ー△ー)
魅惑のファシュナ「いいわよやりましょー!」
クロエ「やったー」( ̄▽ ̄)
そしてクロエとファシュナもかけっこに混じって遊んだり、ブリッツとファシュナの固有技を子供達に見せたりして楽しんだ。技を見て子供達は武器を貸してもらい、2人の真似をして遊び出す
レイラ「(`・∀・)ノでーす!でーす!らいにーぐ!☆」(雷槍ブンブン)
( ※ 『
クロエ「ソウル〜、フェ〜イス、ラ〜ブ」(大鎌ブンブン)
( ※ 『
ダドル「レイラもクロエも独り占めしないで貸せよ〜」
カミル「そうだぞ! 順番守れ!」
エルヴェラ「…(>ㅿ<;;)」
フィーネ「2人共、危ないから振り回すののはやめてね?」
一応注意はするが右から左。嬉しそうに2人の武器を子供達が囲み、貸して貸してと手に取ろうとしているのを見て、あれでいいのか?とほのぼのしながら見ているブリッツとファシュナに質問するが特に問題ないと言う…
そして武器をエルヴェラに渡したレイラにブリッツが笑顔で頭をワシャワシャと撫でからかっていると、メルリがふと気になった事を口にした
メルリ・ゲム「…レイラはブリッツさんと似てるな。なにかこう…男っぽいっと言うか…」
カミル「あー確かに。似てるね」
レイラ・ブリッツ「「えっ?」」
フィーネ「め、メルリ様にカミルくんは面白い事を言うね〜? ちょっと活発的だからってそんな…」
フィーネの言葉を妨げるような大きな声で
レイラ「 お れ ! 」
フィーネ「あ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙」
レイラに続いてファシュナに抱っこされてるクロエも真似しだして一人称を言い始める
クロエ「じゃあ ぼ く 」
魅惑のファシュナ「キャー僕とお揃いだねクロエちゃーん!♡」
フィーネ「う、う〜ん…」(汗)
うんまぁファシュナの真似なら良いかな?となんとも言えない苦笑いで済ますがブリッツがすかさず反応する
フィーネ「レイラ、その呼び方はやめなさい?(立場的にも) バk…脳筋がうつるわ」
レイラ「やだ! これからおれって言うもん!」
フィーネ「クッ…」
グローシュッツァー家の者として品位を失うような事はあってはいけない…! そう思い辞めさせようとするが、レイラである…無理だ
レイラ「おれはおれだぞー!」
メルリ・ゲム「…あれ?もしかして妾はやらかしてしまったか?」
エルヴェラ「多分、大戦犯だと思いますよ?」
フィーネ「 ・ ・ ・ 」(´;ω;`)
こうなってしまっては誰もどうする事も出来ない…。かと言ってメルリ様を責める事も出来ない。あぁ…終わったっと落胆していると、ハッと予定している時間が近付いている事に気が付き、フィーネはファシュナ達に子供達の面倒を少しの間任せて急いで何処かへと飛んで行ってしまった
魅惑のファシュナ「う〜ん…多分ソコロとのデートだし、少しすれば帰って来るでしょ? それまで時間潰しね〜」
レイラ「そころ! そころがきてるの?!」
メルリ・ゲム「なに!ソコロも抜け出して来たのか?!」
エルヴェラ「れ、レイラちゃん…なんでそんなに反応して…」
っと言う訳で、子供の面倒を押し付けて行ってしまったフィーネの代わりに主にブリッツが子供の相手をする事になった。ブリッツが子供達と遊んでいると、ダドルがファシュナに駆け寄ってきて道端で見つけた花を素っ気なく、だが隠しきれてない照れ顔でファシュナにプレゼントした
ダドル「ファシュナお姉ちゃん…これ…///」(照)
魅惑のファシュナ「わ〜ありがとうダドルくん! 綺麗で可愛い!花選びが上手なんだね!」
ダドル「へ、へへ…////」(照)
エルヴェラ「(#⩌⤚⩌) ・・・」
ダドル「…な、なんだよエルヴェラ…///」
エルヴェラ「…別に?(〃⧿⤚⧿))ムッ」
魅惑のファシュナ「 ( ^ᵕ^) 」
ムスッとしたエルヴェラは照れ隠ししているダドルの腕を引っ張りファシュナから離れて行ってしまう。この様子にファシュナはニッコニコで見守るのだった…
尊い2人の光景が見れてる一方、ミュンツ通りでフィーネとの約束した場所に向かう姿の婚約者『ソコロ』の姿があった。襟元を締め、いつも以上に綺麗にして張り切っているようだ
正道なりしソコロ「…確かこの辺…だったな…」
当たりを見渡し、キョロキョロとフィーネを探しているこの男が『ソコロ=ティエルノ・サンブレル・アンドロマリウス』
(『
性格は穏やかで思いやりの心を持ち、身長は195cmとか言うモテない要素がない男だ。(種族は悪魔)
そんな辺りの女性達から注目の視線を送られるが、そんなのは慣れているからなのか一切気にしずフィーネを見つけようと目を凝らしキョロキョロしていると、女性の誰かと会話している姿を見つけ、遠くからでも見つけられるように手を挙げるとこちらに気が付き、話している女性と別れると少し浮かびこちらに向かってゆっくりと飛んでくる
フィーネ「申し訳ありませんサンブレル様。 少し…懐かしい方と出会いまして、ついつい立ち話をしていました」
少しソワソワしながらも、礼儀正しく冷静差を失わない姿を見せている。だが久しぶりに会えるのを心待ちにしていたのか、かなり気合いが入っているようだ
フィーネ「そ、その…あの…」
久しぶりに会えたからなのか、緊張?して言葉に詰まっているみたいだが、それを察してか、ただ我慢出来なかっただけなのかソコロが先に行動に出てしまった
正道なりしソコロ「会いたかったフィーネ〜! しばらく会えていなかったから寂しかったんだよ〜!」
甘えた声を出しながら突然抱きついてきて、驚きのあまり声を上げて押しのけた
フィーネ「キャッ!? あっ! あ、その、サンブレル様! は、離れて下さいここ外ですよ?! 他の方々に見られます!」
正道なりしソコロ「えぇ〜?」
( ※ ソコロの方が100歳歳上)
フィーネ「なんですかその不満そうなえぇ〜?っは! ご自身の身分をご理解して下さい!」
子供のように抱きつくソコロを必死に引き離そうとする攻防戦が繰り広げられ、それを周りの領民達が微笑ましそうにして集まってくる
領民「おぉ〜 久々にサンブレル様を見たがまたやってるのか」(笑)
領民「あのお2方はお似合いですからね〜」
領民「フィーネ様はレイラちゃんやクロエちゃんの相手だけじゃなく婚約者まで相手しなきゃいけないんなんてたいへんだなぁ」
ハッとフィーネは野次馬如く観戦されているのに気付き、動きを辞めコホンッと一息してからソコロに抱きつかれたまま無言でその場を後にし、
正道なりしソコロ「えっ…あの…」
フィーネ「いい加減にして下さいソコロさん? そのような立場とその図体で子供の様にベタベタと…もう我慢なりません!♡」
正道なりしソコロ「な、ナニを…??」
フィーネ「別にナニも?? ただ…その口を貸せ」
一方その頃少し時間が過ぎ!! 置いて行かれたレイラ達は遊び疲れ休憩がてらお菓子を食べていると、前から少しモジモジしたフィーネと満足気なソコロが歩いてきて、2人の姿を見つけたレイラはお菓子を食べる手を止めて走って勢いよく抱きついた
レイラ「そころおにいちゃんひさしぶり!」
正道なりしソコロ「おっと! …久しぶりだねレイラちゃん。会えない間にまた大きくなったね! それに私が来てない間イタズラばかりしていたように見えるけなぁ〜?」(笑)
レイラ「ば、ばれちゃった〜」(*^-^*)ゞテヘヘ
エルヴェラ「…あ、あれ? レイラちゃんなんか…さっきより更に女の子っぽく…」
レイラの後からブリッツとクロエを抱いたファシュナが歩いて合流する
正道なりしソコロ「やぁ2人とも。いつも以上にゆっくり休んでるみたいだね」
クロエ「久しぶじゃ〜ソコロ兄〜。僕だぞ〜クロエだぞ〜」
正道なりしソコロ「やぁクロエ。会う度誰かに抱っこされているね」(笑)
クロエ「お兄ちゃん肩車〜」
正道なりしソコロ「はいはい」(笑)
魅惑のファシュナ「あぁ〜クロエちゃ〜ん」(泣)
お菓子を食べ終えたメルリがスキップしながら追いかけてくる
メルリ・ゲム「レイラ〜待つのだ〜って、おっ!ソコロ発見だ!」
正道なりしソコロ「メェェェェェルリ様ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?!?」(迫真の巻舌)
何故ここにメルリ様がいるのか不思議でならなく驚いているソコロの後ろで、フィーネのモジモジに察した2人がツンツンしながらいじり倒していた
魅惑のファシュナ「キャー! 大胆!」
フィーネ「ち、違うわよ…!」
↑
(気持ちが落ち着き冷静になった為ソワソワしている)
顔を赤らめているが、一切18的なのはしていません。ただ押し倒してチュッチュしただけである。
とりあえず全員落ち着くと、レイラがエルヴェラ達に鼻高々そうにソコロを早口で紹介していた
レイラ「このひとはね、おねーちゃんとけっこんするひとで、えらくて、やさしくて、なんでもあそんでくれて…!」
エルヴェラ「分かったから! 分かったから落ち着いてレイラちゃん!」(汗)
ダドル「1回深呼吸しような?」
一生懸命紹介している姿を見てブリッツとファシュナが察した顔でフィーネとソコロにグイグイとしてくる
正道なりしソコロ「い、いやぁ… 昔から子供に好かれる方だから…」(汗)
魅惑のファシュナ「いいのフィーネ〜? 取られちゃうんじゃな〜い〜?」(笑)
フィーネ「いやレイラは子供だし… そこまで気にしてないと言うか…」
魅惑のファシュナ「ほほ〜? それが勝者の余裕って奴〜? 僕も見習わなきゃ〜」(笑)
フィーネ「ち、違うわよ…!」
勝者の圧倒的余裕とイジるファシュナ達の横では
レイラ「そころ〜! あのねあのねー!」
正道なりしソコロ「ん〜? なんだい?」
嬉しくて嬉しくて、慌てる様にあれがあったこれがあったと話すレイラに、最後まで聞くから落ち着いて話していいんだよと落ち着かせているソコロ。レイラの話を横から聞いていたダドルがソコロは本当に凄い人なのかエルヴェラやカミル、メルリに聞いてみるとどんな人なのか説明され感心していた
ダドル「メルリが魔王様の孫なの凄いって思ったけど、ソコロさんも凄い人なんだな〜。そんな人達と会える俺ってすっげー運が良いのか?」
カミル「そりゃあ凄い方だよ」
2人のやり取りにピキン!とレイラが反応し、ソコロの前だからなのか会話して気分が高揚したからなのかダドルに向かってデカイ態度でソコロを自慢し始めた…
レイラ「あたりまえでしょー? だどるみたいなへいみんうんぱんろうどうしゃなんかぜったいあえないんだからな!」
ダドル「はっ、はぁ!?」
平民運搬労働者…明らかに他者を見下す差別発言だ。ダドルはまだ子供で労働者ではないが、ダドルの父親が運搬労働者だ。レイラはその事について言っているのだろうが、もちろんその言葉にカチンときたダドルは怒りながら言い返した
ダドル「なんだよ! 俺の父さんをバカにするのか?! だったらなんだよ? お前なんか良い生まれのクセに勉強も出来ねぇバカでクロエみたいに才能がない無能じゃねぇか! 人の事言えねぇだろ!」
レイラ「なっ!?」
レイラの気にしていること…つまり地雷だ。レイラにとって禁忌である事を全て言われて(自業自得)怒り心頭で更に言い言い返す
レイラ「だどるのばか! いなくなってもだいじょうなうまれのくせに!」
ダドル「お前は豚に真珠だっツーの! たったと平民落ちでもしやがれ!」
周りの視線など気にも留めず喧嘩が始まってしまった。周りが慌てて引き離し、ダドルにはエルヴェラやファシュナ達が、レイラにはフィーネやソコロ達が対応して説教をかました
レイラ「なんで? なんで! おりぇはほんちょのこといったのに… ひどいこといわれたのに…」(泣)
フィーネ「酷い事を言ったから仕返しされただけ。レイラはダドルくんを傷付けたのよ?」
レイラ「だって…だって…」
正道なりしソコロ「すまないフィーネ。これは私が原因でなった喧嘩だ。無責任かと思うがレイラを許して…」
フィーネ「ダメです。レイラにはしっかり言い聞かせないと…」
フィーネはレイラに視線を合わせる為しゃがみ込んで、まず理由を聞いた
フィーネ「…レイラ? どうしてダドルくんにあんなこと言ったの? 誰かにそう教わった? それともカッコつけたかっただけ? 」
フィーネは2つの質問を出した。レイラはイタズラ好きで言葉遣いも悪い方だが相手が本当に傷付く事はしないし、そもそもそんなこと考えもしない子だ。 だ が 、レイラは褒めたり持ち上げる事をすると必ず調子に乗ってしまうところもある。だからこそ、間違った方向へいかないようしなければならない
レイラ「ヒック…ヒック…」
フィーネ「…」
怒りと言われたくない事を言われた悲しみ、大好きなお姉ちゃんに怒られたと言う恐怖…それらの感情がぐちゃぐちゃになったのであろう。言葉も出せなくなっているレイラに強めに言うのは大丈夫だろうと判断し、フィーネは次にやる事を始める
フィーネ「…ねぇレイラ? あなたは平民の、運搬労働者を要らなくても良い人達って言ったでしょ? だから…例え話をしましょう」
声の出ないレイラの返事を一切待たず、フィーネは例え話を始める
フィーネ「この世の中はね、全て私たち人の体と全く同じなのよ? 例えば私達グローシュッツァー大公爵家は統治者…体で言う
レイラ「ヒック…ヒック…」(泣きながら聞いている)
フィーネ「そしてダドルくんのお父さんは運搬労働者…と言うことは物を運ぶ人達ね。その人達は体で言うなら手や足になってくれる人達。けどレイラの言った事は、「脳があれば他はいらない」「手や足はいくらでも生えてくる」って言ってるのと同じことなの」
レイラ「ヒック…えっ?」(泣)
フィーネ「レイラは脳があるから、手や足を無くしても問題ないのよね?」
レイラ「や、やだ…」
フィーネ「…どうして? どうしてやだと言うの?」
レイラ「それは…それは……おかしたべれなくなる。あそべなくなる…」
フィーネ「…そうね。レイラのやりたい事が出来なくなる。それと同じ事で、この世の中全体にとってダドルくんのお父さん達はレイラがやりたい事、皆がやりたい事をさせてくれる人達。だから馬鹿にしてはいけないの…分かった?」
レイラ「う、うん…」
フィーネ「それじゃあ…ダドルくんに謝ろ?」
フィーネに諭されレイラは俯きながらダドルの前へ行った。ダドルも皆から説教を受けたみたいで、2人ともちょっと素っ気ない態度で一言「ごめん」と言って謝った。そして目が合うとついフッと笑ってしまい仲直り。その様子を見てフィーネや大人達はうんうんと微笑んだ。
そしてすこし時間が過ぎ、さっきまでの喧嘩はなんだったのか皆で楽しく遊んでおり、その光景をフィーネは微笑ましそうに眺めていた
魅惑のファシュナ「クロエちゃんこっちだよ〜」(ニコ)
レイラ「つかまえろー! けーき!」
クロエ「ドーナツドーナツ〜♪」
ダドル「うおおおお待てえええええ!!」
エルヴェラ「マリトッツォォォォォォ!!!」
メルリ・ゲム「寄越せええええええ!!」
カミル「皆…」(汗)
従犬ユリカ「ギャン?」
フィーネ「…」
正道なりしソコロ「…それにしてもこの世の中を人の体で例えるとはね。運搬なら…血液だと思うのだけど?」
フィーネ「…私もそう思いましたが、子供相手にはもっと分かりやすい方で良いのです。それにレイラは馬鹿なので」
正道なりしソコロ「馬鹿って…」(汗)
ちょっと妹に口悪いなと思ったが、それよりも何処か寂しげな表情をしているフィーネに不思議に思い投げかける
正道なりしソコロ「…大丈夫かい? なにか元気がなさそうだけれど…」
フィーネ「…大丈夫ですサンブレル様。お気にめさらず」
すると朝日で少し照らされ始めた空から雷の轟音が鳴り響いた。その音を聞いてフィーネは耳を済ませているが、雷の音にピッ!と驚いたレイラが涙目でフィーネの下まで走ってきて抱っこをせがみ、やれやれと抱っこをする。
レイラ「かみなりこわいよ〜」(泣)
フィーネ「別に落ちたりしないわよ…」ナデナデ
ブリッツが懐中時計を出し、時間を確認するともう午前4時半を指している
子供一同「「「は〜い」」」
フィーネ「私達も帰りましょうか」
レイラ「うん…」(泣)
クロエ「ほーい」( ¯−¯ )
魅惑のファシュナ「うえ〜んクロエちゃ〜ん!」(泣)
ブリッツに捕まれ連れていかれるファシュナと、お互いバイバイしてブリッツについて行く子供達。残されたフィーネ達も魔王訪問が終わったであろうお屋敷へ帰る事にした
正道なりしソコロ「…それじゃあ私も一緒に送るよ」
クロエ「じゃあそころだっこ〜」
クロエがソコロに肩車してもらい、そしてレイラはフィーネに抱っこされたまま帰路へと付くが、フィーネが振り返る
フィーネ「…」
フィーネが振り返った先は先程雷が鳴った空だった。その空を眺め、振り向かえりお屋敷へと帰っていた…
✦・┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ ・✦
れいらのにっき
きょーはたくさん! たーくさんあそんだ!
おれだ! おれ! おりぇーーーー!
でも
おわり
✦・┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ ・✦
━━《あとがき》━━━━━━━━━━━━━━━
『失楽楼』について説明。失楽楼は魔王が統制する機構、つまり失楽楼=国みたいなものです。人間達に隠れて領地を設置し、そこで魔族達が暮らしています。
人間達の国と領土が被りますが、魔族達の価値観的には「人間達がいる地は全て無条件に魔王魔族が管理・制御すべきである地」と言うのが共通認識にありますので、人間達の国など全く興味がないのです。
そしてソコロさんのつよつよスペックは半分脳死で考えた!(^o^)
ちなフィーネさんがソコロの何処に惚れたかと言うと甘えん坊なところ。母性強めでお姉ちゃん気質なフィーネさんには色々とぶっ刺さった事でしょう…( ˇωˇ )
それともう1つ補足を付け足すと、フィーネさんも金持ちの家系だから相手の年収とか地位とか身分(と言うか下の身分しかいない)とか気にしていないところがあります。我々のような平民とは感覚が違うのでしょう(´・ω・`)カネクレ
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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