第7話 私と貴女⑦
それを見て彼女は恥ずかしそうにしていましたが、その表情がとても可愛かったです。
その後、私は彼女を抱きしめながらベッドで添い寝をしました。
彼女は私に身体を預けるようにしてくっついてきました。
その温もりを感じながら眠りにつくのでした。
翌朝、目が覚めると隣には彼女がいて、私に抱きついて寝ていました。
その寝顔はとても可愛くてずっと見ていたい気分でした。
しかし、時間は待ってくれないので、私は彼女を起こすことにしました。
そっと身体を揺すってみると彼女もゆっくりと目を開けました。
そして、しばらくぼんやりとした表情を浮かべていましたが、次第に意識がはっきりしてきたようです。
そうしたら、彼女は私の胸に顔を埋めてきました。
私は彼女の頭を優しく撫でてあげました。
そうすると、嬉しそうに微笑んでくれました。
それから、お互いに起き上がって朝食を食べることにしました。
メニューはトーストにサラダ、ヨーグルトといった簡単なものでした。
食事が終わると、歯磨きをして着替えました。
今日のコーディネートは淡いピンク色のワンピースに薄紫色のカーディガンです。
靴下は白で揃えています。
メイクもしっかりしてから準備完了です。
玄関に向かう途中、ふと鏡を見ると、そこには見慣れない自分が映っていました。
普段よりも数倍綺麗に見えたので思わず見惚れてしまいました。
そんな自分を見て、ちょっとだけ自信が持てるようになった気がします。
外に出ると、雲一つ無い晴天でした。
澄み渡る青空を見上げていると、自然と心が躍ってきます。
今日は何をして遊ぼうかとワクワクしながら考えているうちに、目的地に到着しました。
そこは大きな公園でした。
広い敷地内には様々な種類の木々や草花が植えられています。
季節ごとに楽しめるように工夫されているのだと思います。
早速中に入ってみると、子供連れのお母さん達や散歩をしている人たちがたくさんいました。
ベンチに座って休憩している人もいれば、犬の散歩をしている人もいます。
私も彼女と一緒に園内を歩くことにしました。
途中で売店があったので、そこでジュースを買って飲みながら進んでいきます。
しばらく歩いていると、噴水のある広場に辿り着きました。
ちょうど昼時だったので、ここで昼食を摂ることにしましょう。
持参したお弁当箱を取り出し蓋を開けると、美味しそうな匂いが漂ってきました。
それを見た彼女は目を輝かせながら言いました。
その問いかけに頷くと、彼女は自分の分の箸を渡してくれました。
それを受け取って、私達は食べ始めました。
美味しいねとお互いに言い合いながら箸を進めました。
そうして食べ終わったあと、再び散歩を開始することにしました。
しばらく歩いたあと、私達は芝生の上で寝転んでいました。
空を見上げていると、飛行機雲が見えました。
その線を目で追っていくと、遠くの方まで続いていました。
しばらく見ていたあと、今度は寝返りを打って仰向けになりました。
そうすると、今度は太陽の光が眩しかったので、腕で遮るようにしました。
そうして、しばらくの間そうしていると、睡魔に襲われそうになりましたが、なんとか耐えて起き上がりました。
私達は再び歩き始めました。
しばらく歩いて、今度は池に到着しました。
池の中には鯉が泳いでいました。
それを見ていると、彼女はしゃがみこんで餌をあげていました。
私も真似をしてあげてみました。
すると、集まってきた鯉たちに囲まれてしまいました。
一匹だけ、特に大きい個体がいて、それが私たちの周りをグルグル回っていました。
どうやら、一番大きな体をした雄のようです。
その魚は、他の個体より大きく成長しているだけでなく、鱗の色も他の個体とは違っていて、金色に輝いていました。
しかも、尻尾がヒラヒラしていて、とても綺麗でした。
私は、その姿に見惚れてしまいました。
彼女も同じ気持ちなのか、じっと見つめていました。
しばらく見ていると、彼女は突然立ち上がって言いました。
「ねぇ、この子連れて帰ろうよ!」
そう言うと、彼女は持ってきていた網を使って捕まえようとしましたが、なかなか捕まらずに苦戦していました。
仕方がないので、私も手伝うことにしました。
そうして、二人がかりで追い詰めることに成功しました。
網に入れたあと、バケツに移して持ち帰ることにしました。
そのあとも、しばらく公園内を散策したあと、私たちは家路につくことにしました。
帰り道、コンビニに寄ってアイスクリームを買いました。
それを食べながら歩いていると、ふと彼女が立ち止まりました。
どうしたのかと思っていると、彼女は振り返って私に抱きついてきました。
突然の出来事に驚いてしまいましたが、すぐに落ち着きました。
そして、私も彼女を抱きしめ返しました。
それから、しばらくの間そのままの状態でいました。
そうしていると、不意に彼女が呟きました。
それを聞いて、私も同じ気持ちになりました。
なので、私も彼女に話しかけました。
そうすると、彼女は頷いてくれました。
その後、私たちは手を繋いで家に帰りました。
家に着いたら、すぐにシャワーを浴びて、パジャマに着替えました。
そして、二人並んでベッドに入りました。
電気を消して、暗くなった部屋の中で、お互いの体温を感じながら、私たちは眠りにつきました。
翌朝、目が覚めると、隣に彼女の姿はありませんでした。
どうしたのかと思っていたら、キッチンの方から音が聞こえてきました。
そちらを見ると、エプロン姿の彼女が料理を作っているところでした。
その姿を見ていると、とても愛おしく思えてきました。
そうしていると、彼女がこちらに気づいて振り返りました。
その表情はとても優しくて、温かいものでした。
そんな彼女を見て、私は幸せを感じました。
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