エイリアンズ・ラブ・ポーション
むにずぶり
第1話 ドスケベ星人
「あーあ。今日もやることないな〜」
私の名前は
「私みたいに友達いなさすぎて放課後直帰するJK、他に、いますかっていねーか、はは」
暇だし無料漫画アプリでも読み荒らしますか、と思っていれば不意に、とてつもない衝撃と衝突音が聞こえる。
一瞬の閃光の後、きゅるきゅると機械音のような、聞くに絶えないとんでもない音が聞こえて私は思わず耳を塞ぐ。音と光はどんどんと強く大きくなり、やがて消えた。
土ぼこりのようなものが部屋中に舞い、私は少し咳き込んで目を凝らした。人影がゆらゆと私に近付いてくる。逃げなきゃと心では思うけど、腰が抜けて力が入れられない、立てない。
やがて視界がクリアになって、奴は姿を現した。
「☆*%#~!」
電子音のような聞き取れない言語でそいつは話しかけてきた。見た目は女の子だ。それもやばい見た目。
おしりまで伸びた髪の毛はピンク色で、重力に逆らって髪だけふわふわと浮いている。目の色はグリーンバックのように派手な緑色で(背景透過できそう)頭にはアンテナのようなものが生えている。
極めつけは露出度の高い服装。布面積の少ない、マイクロビキニのようなものにオーバーサイズの白衣を纏っただけという、完全なる痴女スタイルである。
私が目を白黒させながらその子の全身をくまなく見ていると、その子はアッと気づいたようにアンテナを回してから咳払いをして「コンニチワー」と声を出した。
「ワカりますか? わたしのことば」
「え、あ、アワ……」
「? わかんない……アラビア語に設定します」
「あ! わかる! わかります!」
慌てて声を荒げればその子はニッコリと笑って私の両手を掴んだ。そしてぶんぶんと上下に振る。
「わたし、ワカリです! ガイジンさんです!」
「ガイ……どこから……?」
「ドスケベ星からきました!」
や、やばい痴女の子が来ちゃったよッ!!
私は後ずさりして、満面の笑みのその子から逃げようとドアノブに手をかける。
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