2日目
「──特にはやってないんすけど、トゥレーニングはし、やってます」
……ということで俺は今、特殊なトゥレーニングをやっています。
──ほら!これ!すごいでしょ!
「なんですかこれぇ?」
──カチカチでしょ!カチカチ!
「すごい全然違うホラ~!」
──見てみたいでしょぉ~?
「ウン見た~い!」
──行きますよぉ~!せーのっ!
「あぁ~!磔が見えるぅ〜!」
……はい、こんなふざけた茶番は一旦置いておいて。
俺は今、磔台に縛られています。はい、縛られてますね。
なんでこんな状況になったかといいますとね……あの注射器の中に入ってたのは睡眠薬らしいんですよね。それで寝ちゃいまして、その間に縛られてしまってわけです。
というか、これって磔台っていうんですかね?俺が今されてるのは、首の後ろの方に細長い丸く加工された木の棒を置いて、両手をその棒の上側に縛り付けるというものなんですけど。だから首が強制的に垂らされて少し痛い。
……というか、こういう縛り方って奴隷とかにするやつじゃないの?中世の欧州とかでされてるイメージがあるんだけど。「ほら、早く歩け!この豚!」みたいな感じで鞭で叩かれながら歩いてるイメージがあるんだけど。「はい、はいぃ〜……」的なね……?
まあ、少し話が逸れてしまったが俺は今縛られている。足は動かせるが上半身がほとんど動かない。これじゃあ、ドアも開けれないから、どうにかして脱出することもできない。
だが、この俺を舐めるなよォ!!(小並感)
人類脱出計画発動!!(適当)
まずね、なぜか縄がリボン結びなのを発見したので、手の先の動きだけでそれを解く。
そして、とりまこの部屋にも窓があるので静かに割りましょう。
パリン。
いぇい。割れました。そうしたら体をくねらせながら窓から出るだけです。
ほら!これ!簡単でしょ!
なんと今回は1階に監禁されていたようだ。それならそのまま柵を乗り越えて、警察まで向かえばいいだろう。
そういうことで俺は柵を後ろを警戒しながら飛び越えた。
柵を飛び越えたら、周りは田んぼがずっと続いている。
なるべく早く、あの忌まわしき家から離れるために、体力を保ちながら走る。
走っていると、住宅街に辿り着く。しかし、警察署は全く見えない。
だがしかしたかし(?)、近くの家を見てみるとそこはこども110番のようではないか!?
俺もまだ高校生だから子供のはず!某Vtuberは成人するまでショタって言ってたし、大丈夫だ、問題ない()
てことで、早速ぴんぽーん!
…
…
…
「出てこない……?」
もう一度ぴんぽーん。
…
…
…
「……?」
かなり待ってみたが、家の中から少し物音がするのみで、応答してくれる気配はない。
うむ。やはり高校生だったのが悪かったのだろうか?ここはとりあえず諦めて、大人しく警察署に——
——向かおうとしていたその時、後ろから物音が聞こえた。
「あおくん?」
——なぜここに幼馴染が?
その答えは……ここは幼馴染が持つ”もう一つの家”だから!
「はぁ……あおくんがこんなんだからもっと強い薬を使わなきゃじゃん」
幼馴染の手には、前回使われた薬よりもさらにヤバそうな色をしている液体が入ったボトルが乗せられている。汚い虹色とでも言うのだろうか。
「くっ、殺せ……!!」
「殺しませーん。代わりにおうちに連れて行ってあげるからおとなしくねー」
ありえない速度で近づいてくる彼女に、俺は為す術なく無理やり液体を飲まされたところで、またも意識を失った。
今回の貢献度ランキング!
三位 某Vtuber
二位 子供110番のポスター
一位 汚い虹色(多分)をした液体
さ〜て、来週の葵くんは〜【急募】謎の地下施設に閉じ込められてるんやが、助けてクレメンス、の一本ですぅ!来週もぜひ読んでくださいね!
※次回投稿が来週になることなんてないはずです。
え?前回から今回までどれくらいかかったか、って?
……すみまへん。
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