偽りの剣士と琥珀の絆(アンサー編)
それでは『偽りの剣士と琥珀の絆』
作者:くまのこさまからの質問へのアンサーでございます。
◆質問その1 本作は主人公の設定が大変印象的ですが、主人公が不定形の魔導生物になったいきさつを教えてください。
【作者様のご回答】
なぜ主人公を不定形の魔導生物にしたのかという理由ですが……
まず、最近「おっさんと幼女(が同居する)」シチュエーションを含む作品が結構目につくな、と思ったのが始まりです。
シチュエーション的には好きなのですが、自分の感覚だと「おっさん(子育て経験なしの独身男性)」が血縁者でもない未成年の女の子とワザワザ同居するに至るまでを考えるとハードルが高いなと。
世界観にもよりますが、孤児院といった施設に預けるとか、子供を欲しがっている夫婦あるいは子育て経験のある人に養子に出すとかのほうが自然ですよね。
そういう選択肢を取らせない為にはどうするか……と考えた結果が、本作の「主人公が不定形生物」という設定です。
主人公が「誘拐などの疑いをかけられないように」と、拾った赤ん坊が自分の子であるように偽装した為に、以後も本当の親子として暮らさざるを得なくなってしまうという(笑)。
あとは、あくまで「親子の絆」を書きたかったので、恋愛要素が入る隙を埋めるべく「無性」の主人公にしたというのもあります。
また、「不定形の魔導生物(捕食した相手の姿や記憶、能力を利用できる)」は、過去作で登場させたキャラクターの設定が気に入っていたので再び採用しました。姿が「丸っこくて可愛いタイプのスライム」ではなく「ドロドロの不気味なスライム」というのは、人の姿とのギャップを狙ったものです。
【感想】
なるほど!
「おっさんと幼女」というシチュエーションのハードルを越えるための、コロンブスの卵的なアイデアだったのですね!
謎が解けたような気分です(≧▽≦)
「主人公を人外にする」という離れ業も、言われてみればこれ以上ない一手のように感じます。
恋愛要素を排して「親子の絆」に焦点を当てるための「無性」という設定にも、テーマに対する誠実さの表れだと感じ、深く感銘を受けました。
ますますこの物語が好きになりました! ありがとうございます!
◆質問その2 アンネリーゼの好きな食べ物や苦手な食べ物はありますか?
また、ロデリックにも好物や苦手なものはあったりしますか?
【作者さまのご回答】
アンネリーゼは女の子らしく、甘いものや果物が好きだと思います。
ニオイがきついとか苦味のある野菜などは苦手かもしれませんが、頑張って食べます。
ロデリックは、人間の料理の中では香辛料を利かせた焼き肉や魚のフライなどが好きらしいです。
彼の場合、人間の食べ物に限れば、苦手と感じるものはないかもしれませんね。
【感想】
アンネリーゼの好物、とても「らしい」ですね! 甘いものを頬張る姿が目に浮かぶようです。
そして苦味のある野菜は苦手。そうですね、ファンタジー世界の野菜は品種改良もそんなされてないでしょうから、ピーマンとかにっがいんでしょうね~(>_<)
ロデリックの好物が「香辛料を利かせた焼き肉」というのも、彼の持つワイルドな側面が垣間見えるようで、とても素敵です。
こういうお話が聞けるのは、感想企画の醍醐味ですね🤤
◆質問その3 本作の文章は静かながらも安定した筆致でとても読みやすかったです。本作の文章を書くうえで苦労したり、何度も書き直されたシーンはありますか?
【作者さまのご回答】
常に「伝えたい情報が伝わっているか」という部分を気にしており、読みやすいというのは最上級の誉め言葉で、嬉しく思います。ありがとうございます。
書くのに苦労というのは毎回してる気はしますが、自分は書き直しは殆どしないほうですね。
一行ずつパズルのように言葉を組み合わせている感覚です。
投稿してから誤字脱字や変な言い回しに気づいて修正することはあります(笑)。
【感想】
一行ずつパズルのように……! おお~っと声が出ました。
あの安定感と読みやすさは、そうした緻密な作業の賜物だったのですね。
執筆の裏側を知ることができ、大変興味深かったです。
書き直しはほとんどされないとのこと、羨ましい……!(涙)
◆質問その4 本作のテーマとして子育てが大きな要素をしめるかと思いますが、子育てを描くうえで気を付けた点などございましたか?
【作者さまのご回答】
アンネリーゼの年齢ごとの成長が不自然にならないように、ということは考えていたと思います。
また、ロデリックは人間ではないので、精神面の違いなどに気を付けていました。
普通の人間なら子供に対して感情的に怒ってしまいそうな時でも冷静に対処したり、とかですね。
彼の育児の姿勢には、作者が思う「理想の親」が投影されていると思います(彼が人外だから可能、というのはありますね)。
【感想】
「人外だからこそ、理想の親として描ける」という視点は、目から鱗でした。
確かに、人間ならば感情的になってしまう場面でも、ロデリックは常にアンネリーゼにとっての最善を冷静に選択できそうですもんね。
彼の冷静でありつつもホットな愛情の根源に、作者様の「理想」が込められていると知って、続きを拝読した際に、また新たな感情が生まれそうでございます。
この度は、素晴らしい対話の機会を頂けたことに感謝いたします。
そして、最後になりますが、改めまして企画へのご参加と、素敵な物語を読ませていただきまして、本当にありがとうございました。
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