第12話


【リュシアン・ベネディクト】 (8)

種族:人族 

Lv1 HP:1500/1500 MP:2000/2000


スキル

四大魔法 Lv8

空間魔法Lv6

光魔法Lv7

闇魔法Lv7

聖魔法Lv6

武術Lv7

隠蔽Lv5

魔力操作Lv9


召喚魔法

無限倉庫インベトリ

完全無詠唱

魔法成長速度・極

武術成長速度・上


ユニークスキル

知識書ソフォスビブリオ 


聖獣:白虎 キース


称号

双生神の愛し子 聖獣の主人 双子の兄




【オレリアン・ベネディクト】 (8)

種族:人族 

Lv1 HP:1500/1500 MP:2000/2000


スキル

四大魔法 Lv7

空間魔法Lv5

光魔法Lv6

闇魔法Lv6

聖魔法Lv5

武術Lv8

隠蔽Lv5

魔力操作Lv9


召喚魔法

無限倉庫インベトリ

完全無詠唱

魔法成長速度・上

武術成長速度・極


ユニークスキル

知識書ソフォスビブリオ 


聖獣:白狼 ルキ


称号

双生神の愛し子 聖獣の主人 双子の弟



「このステータスだけ見るとどこの化け物ですか? って感じですね。それに新しいスキルをありますし……」

「この《魔法成長速度・極》と《武術成長速度・極》ってレベル上げをしやすくするやつだよな? すげぇな、初めて見たわ。それでLv1なんだよな? 強くなるの確定じゃねぇか」


「このステータスですと学園には絶対に受かるので、適度に試験に臨んでくださいね」



「「はい!」」


「でも、このステータスの何がすごいかよくわからないよね?」

「確かに、僕たちは自分たちのしか見たことないから……。カイト、ステータス見せてくれない?」


「いいですけど、面白くないですよ? ステータス、オープン」


【カイト・シュバルツ】(11)


種族:人族


LV1 HP:1000/1000 MP:3000/3000


スキル

四大魔法 Lv8

空間魔法Lv7

光魔法Lv7

闇魔法Lv7

聖魔法Lv6

武術Lv4

魔力操作LvMAX


魔法成長速度・上


称号

黒い瞳を持つもの 双子の友達 魔法の申し子




「先生、カイトも私達とあまり変わらないステータスしてますよ? みんなこのくらい普通なんじゃないですか?」


「あぁ……。カイト君も特別な子ですよね……」

「お前ら、全員規格外だから学園行っても本気出すなよ」


「「「⁇?」」」


 その後はエデュケアに着くまで先生の冒険話を聞いたり、レベルをあげるには魔物を倒さないといけないと言うことを教えてもらった。先生達の話す話は面白く一週間があっという間に過ぎ去ってしまった……。


「ここが学園都市国家、エデュケア!」

「学園都市というだけ、見るところ全てに学生しかいないね」

「売ってるものも学生が欲しそうなものばかりですね」


 私達は色変えのイヤーカフを耳に着けてから馬車を降り、エデュケアの地に足を着けた。

遠くの正面には白亜のお城のような建物があり、大きく見える。フェデリー先生があれが王立学園だというので王立学園はすごく大きい。

 魔法学園と士官学園は左右の遠くの方に見える、王立学園よりは少し小さい建物らしい。


 さて、私達が色変えのイヤーカフを着けているのはお父様に言われた変装のためなんだけど、髪の毛と瞳を変えるのってルナ様とステラ様に許可を貰わなきゃいけないんだよね。神様の色をもらっているから……。だから学園に向かう前にルナ様とステラ様に会いに教会に行って来たんだけど、私達のことを見ていたのか、今着けているイヤーカフを三つ用意してくれていたんだ。二つは私とレンで、もう一つはカイトにどうぞって、私達のお守り役をする報酬だって。


 このイヤーカフは自分たちで自由に色が変えられるみたいで、つける時にその色を考えるだけでその色に変わるものらしい。あと他の人は使えないようになっていて、他の人が使うとただの装飾品になるんだって。やっぱり神様って凄いね、色々なものを作れちゃうから。


 そんなことを考えているうちにシュバルツ公爵家の別邸に着いた。私達はこれから試験が終わるまで公爵家の別邸にお世話になる。学園に入学することができたら学園の寮に住むけど、今は試験を受けに来ただけなので公爵家に滞在させてもらう。



「ではこれから試験までは各自で行動していいですがこの公爵邸内だけにしてください。街に行く時は私かラフトゥが一緒に行きます。いいですね?」


「「「はい!」」」


「じゃあ私は魔法の練習するね」

「僕は武術かな」

「私も魔法を練習します」







 月日はあっという間に過ぎ、ついに試験当日になった。


 馬車の中で、私はお母様と同じ藤色の髪色にし、サファイアのような瞳の青色に変えた。

レンもお母様と同じ藤色の髪色にし、瞳はお父様と同じ黄色の瞳に変えていた。 

カイトはミルクティーブラウンの髪色にし、瞳はエメラルドグリーンのような青緑色に変えていた。

 しばらくすると学園に着いたのか、馬車が動きを止めた。私達は馬車から降り、学園に向かった――。






 まず初めに受験番号で受付をし、教室に向かう。

 3人とも同じ教室だったので、一緒に歩いていたけど、どうも見られている気がする。ちゃんと色変えもして愛し子だとバレないようにしているのになぜ?


 特に女の子が見ている確率の方が高い……


 まぁ気にしていてもしょうがないので3人で話しながら歩き、教室に入った。


 教室に入るとほとんどの人が着席していて、みんな本を見ながらぶつぶつと呟いている。中には寝ている子や他の知らない子に話しかけている子、偉そうにしている子など様々な子がいたが大半の子は勉強をしていた。私達は各々席に座り、静かに試験が始まるのを待った……。








 筆記試験が終わり、テストは思ったよりも簡単だった。カイトやレンにも聞いてみても思ったよりも簡単だったと言っていたので、他の子達も高得点を取ると予想し、魔法の試験で差が出るのかなと思った。


 次は、自分の得意な魔法を的に向けて打ち込む試験らしい。


 私は今、青色の瞳をしているので水属性の魔法が周りからは得意だと思われている。レンは黄色の瞳だから光属性で、カイトは緑だから風属性だね。


 そんなことを考えているうちに私の番が回って来た。やばい……、他の子達の魔法を見ていなかった!


 フェデリー先生に他の子達の魔法を見てから、自分で使う魔法を考えろって言われていたのに……。でも順番は次だし……、あっ! 私の前の子が中級くらいの魔法を使った。じゃあ上級寄りの中級魔法は使って良いよね? そうしたら合格できるかな?


「リアン・ウェスティス、前へ出ろ!」

 あっ、私の名前が呼ばれた。


「はい!」


 学園ではリアンと名乗るように、って言われているんだよね。レンはレオン・ウェスティスって名乗るみたい。


 ウェスティスはうちの王国に本当にある伯爵家の名前でシュバルツ公爵家の遠縁にあたるみたい。


 名前は貸してもらえたので、これで調べられても大丈夫っていう事らしい。カイトも私達と同じでシュバルツ公爵家の遠縁の子爵家を名乗るみたいだしね。


「では、これからお前の得意な魔法を的に全力で打ってもらう。やれるなら的は壊しても良いぞ!」


「的は壊しても弁償とかしなくて良いんですか?」


「別に弁償しなくて良いぞ……。ただその言葉は、的を壊してから言うんだな! ハハハッ」


 クスクスクスクス、ヒソヒソ……


 私の発言した言葉が可笑しかったのか、先生や周りにいる子達が笑っている。


 はて? 何か変なことを言ったかな? まぁ、壊して良いと言うなら気にせず魔法を打とうかな? 先生が全力出しても良いって言うんだし……。


「では、行きます! 《蒼水流槍シュトレーム・スピア》!」


 私が詠唱すると蒼く輝く水の鋭い槍が形成され、的にすごい速さで向かっていく。

 魔法が的の中心を貫通し、その反動なのか的が弾け飛んだ……。その光景に周りが騒がしかったのが嘘かのように静かになり、私はやってしまったかも……と今更ながら思った。


 これはフェデリー先生怒っちゃうかも……。ごめんなさい! 心の中で謝っておく。


「リ、リアン・ウェスティス。行って……、いいですよ……」

「あ、はい」


 試験監督の先生がさっきまでは上から目線で話してきていたのに急に丁寧になって少しびっくりした。私は案内された通りに次に進む……。


 しばらく歩いていると、二又に分かれている道があり、どちらに進めば良いのかわからなかったので自分の勘を信じて左に進んだ。すると、次は武術の試験らしい……、レン達はもういるかな?


 私は周りを見渡すがまだ来ていないようで、一人で進む。なになに? 剣術か槍術か弓術、それとその他の中から好きなのを選んで進め?


 うーん……、私は武術が魔法よりは得意じゃないんだよな……。まぁ、一番練習していた剣術に行こうかな? 私は剣術を選び試験場に向かった――。


 剣術の試験場は人が沢山いて、今日一日で本当に試験するの? ってくらいたくさんの人で溢れている。


 とりあえず試験の先生が五人いるし、一番少ないところに並ぼう……。一番少ないところはどこかな?


 あっ、あそこかな? 他の人たちの所とは違ってそこの試験管の人のところだけ人が少なかった。

私はラッキーと思って一番後ろに並んだら、前の人がいきなり振り向いてきた。


「お前、この列に並ばねー方がいいぞ。俺は気づくのが遅かったから並んじまったがお前ならまだ間に合うかもしれねー。


ここの試験監督の人はAランク冒険者の"閃光"ってあだ名の凄腕冒険者だ。絶対勝てねーから他のところ行った方がいいぞ。この試験に受かりたければ他のところの列をお勧めする、まぁ、他のところと言っても他もAランク目前のBランク冒険者だけどな。ここの試験監督よりは受かる確率が高いと思うぞ。とっとと違うところに行きな……」


「教えてくれてありがとう。でも……もう遅いみたい、君の番が来たよ。次が私の番だからね……。今、試験監督の人と目があっちゃった……。でも教えてくれてありがとう、一緒に頑張ろうね! 入学できたら友達になろう!」


「あぁ、こっちこそ悪かったな。忠告が遅くなっちまった……。互いに頑張ろうな! 俺の方こそ入学できたら仲良くしてくれ!」


 忠告してくれた男の子は試験監督の閃光さんの元に向かった――。


 結果は男の子が負けてしまったけど二分くらいは粘れていたから良い成績の方だと思う。他の子は一分ももたなかったからね……。


 さて、と……。次は私の番だ、頑張ろう!





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