第2話




「あ、もう出口じゃない?」


「ほんと?」



麻衣の言葉に顔を上げると、真っ直ぐの通路の先に扉から漏れる外の光が見えてホッとしたその時、



「うわっ!」


「きゃゃゃあー!!」



隣から大きな声と共に何かが飛び出してきて油断していた私は教室中、いや、廊下中に響き渡っていそうなぐらいの大きな叫び声を上げてしまった。



その場にうずくまって動けない私の肩をちょんちょんと誰かが叩く。



「紫乃、紫乃」



私の名前を呼ぶその声は少し笑いを含んでいて、顔を覆った手の隙間からそっと覗くとスクリームのマスクをした顔が廊下の光に照らされてて……。



「…………」



もう何も声が出ない。



すぐにその不気味なマスクから顔を逸らして隣にいる麻衣の体にしがみついた。





  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る