第9話 コラボ打ち合わせ 後編


「大丈夫ですか……?」


『ええ、心配ありがとうございます…

もう、なんか、反動?が凄くて……』


「そ、そうですか……」


なんか、名前呼ぶだけで鼻血出るとか…

マンガ見たいだなぁ……


『てか、俺自己紹介して良き〜?』


「あ、すいません!どうぞ!」


『え〜と、

ファンタジアライブステージ所属の

クールなエリrrrrrrト シゴデキ会社員の空流 湊です。改めてよろしくお願いします。』


へ〜!苗字の空流ってクールとかけてるのかな?

…って、そんなのはどうでも良くて……

そういや……


「あ、るかなさんと、湊さんの所属事務所って……違うんですね!」


『そうなんですよ〜!

私のいるアンタイトル_ライブ…

通称・アンライは、所属してるVTuberが、100人超えの超人気事務所なんですよ〜!!!』


「ひゃ、100人ですかぁ……」


100人というとんでもない規模に、

呆気を取られていると、湊さんが喋りだした。



『ちなみに、うちの事務所は数十人の

クッソ無名事務所なんだぜ〜』


「え!?そうなんですか?知らなかったデス……」


『うん、まあ、別に全然知らなくて

良いんだけど……ファンライ、

ファンタジアライブのことね、は色んな女性のバーチャルアイドルを輩出してるんだけど、少しアプローチを変えたネタ枠で、

男性を俺を含めた数人デビューさせてみたら、とんでもなくバズったんだよね〜』


「ほへ〜!」


バーチャルアイドル……るかなさんは、

アイドルじゃないのかな…?

よく分かんないけど気になるなぁ〜


『湊〜、打ち合わせ早く始めっぞ!!』


『あ、そだな。

少し喋りすぎちゃったかも。』


「ふふふ、」





────────────────────────────────────────


打ち合わせを初めてなんやかんやで

2時間くらい経ったころ、打ち合わせは終了となった。


「こんな遅くまでありがとうございました…!」


『ううん。大丈夫ですよ!!!

私はフライさんとこうやって話してるだけで幸せなので!OKです!』


『僕も楽しかったよ、ありがとうフライさん』


「こ、こちらこそです……!」



わぁ……みんな優しいなぁ……

うちの上司もこのお二人くらいに

優しくなって欲しいものなんだけどなぁ……



『じゃあ、コラボ配信楽しみにしてるからね〜!じゃあバイバイ〜』


『は〜い、さよなら〜』


「あ、ありがとうございました!

お疲れ様でした!」



そう言い、通話から抜ける。


「っ、ふ〜………疲れたぁぁ」


少しため息をついてしまった。


なんせ、タメ口で話してたとしても、

あんな自分と断然格違いの人と話してて

緊張しないヤツがどこにいるって話ですよ……


「……でも、配信……楽しみだなぁ、」


そんな事を考えながら、

明日も朝早くから仕事があるので、眠りにつくことにした。




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