洗面所の鏡の怪

E吉23

一週目

6月1日

6月1日 金曜日 晴れ

 洗面所の鏡の中に誰かがいる気がするので、今日から日記をつける事にした。

 何の変哲もない、縦に長い鏡。だけれども怖い。なぜか怖い。俺以外の何も映っていないはずなのに、人の気配がする。

 そんなわけなので、この一か月間、鏡を観察してみることにする。


初日の今日は、特に変化なし。

現在の時刻は、午後十一時。寝る前に書いているので、もしかしたら変なことを書いているかもしれないが、気にしないでくれ、未来の俺。

とにかく、鏡には異常なし。人の気配も、きっと気のせいだろう。気のせいであることを祈ろう。うん、気のせい、そう思う事にしよう。

しつけえな。


スペースが余ってしまいそうなので、寝る前に一つ、小話を挟んでおこう。鏡に向かって「お前は誰だ」と言ってはいけないらしい。理由は分からないが、クラスの友達が話していたのだから、そうなんだろう。


それにしても、ここ最近目覚めが悪い。誰のせいなんだろう。


初日から、書くことがなくなってしまった。いきなり躓いた気分だ。

とにかく、一度決めたことだ。頑張ってやり切ろう。

                    やれ



一番下の文章は、高校に入学した時に書いたやつだから、気にしないでくれ。

読んでくれる人がいるかわからないけれど、

念の為に書いておいた。



人生初の一人暮らし、思う存分楽しむぞ!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る