言い放しな良い話
星埜銀杏
耳の痛い話
感想が書かれない。読まれない。なぜ?
Web小説界隈では、よく、こういった話を耳にする。
まず、こういった発言をする方に問いたい。
自分の書いた小説は発表すれば絶対に読まれるものだし、名作に違いないんだ、と思っておられるのだろうか。いや、名作だとは言えなくても、たとえ無料だとしても読者さんの貴重な時間を消費してまででも読まれるものには違いがない、と考えておられるのだろうか。無論、発信する側が、発信する情報〔この場合、Web小説〕を価値のあるものだと信じる事自体は良い事だ。発信する側ですらも発信する情報に価値がないと断じるものをWeb上にアップされるのは、どうかと思うからだ。そもそもの話として発信する意義もない。しかしながら、この価値のある情報だと信じる行為が過剰なのではないかと思うのだ。
たとえば、仮に、本屋に並んでいる書籍の中で購入者〔自分も含めて〕に対して本当に価値のある情報〔この場合、ライトノベルも含む小説など〕は、どれくらいあるのだろう、と思いを馳せて欲しい。トンデモな書籍が溢れる昨今、本当に価値のある情報は、どれだけあるのかと。
いや、それは、なにも購入者の思索恣意の好みの問題だけではなく、そもそもの創作力〔エンターティナーとしての魅力〕不足が否めないものが多々あるわけだ。無論、それらは曲がりなりにも文章書きのプロが書いた作品なのだか、それでも、そのおおよそが受け手にとって取るに足らないものと判断される。少なくとも筆者自身は、そう考える。だからこそ昨今は出版不況とも呼ばれるのであろうし。
無論、これは出版業界だけに限った話ではなく、もっと言ってしまえば出版業界から離れて小説などの物語をエンタメとして俯瞰すると、その価値のあるなしが、より顕著に浮かび上がってくる。アニメやドラマ、映画にネット動画などに限って話を進めても観ようと思うものよりも、なんだかつまらなそう、と思えるものの方が多いのではないだろうか。これが、数多の創作物の魅力不足と言わずしてなんというのか。
ともかく、市場に出回る作品とて魅力不足な作品が多いとするのならば、カクヨムを含む小説投稿サイトに発表されている作品にも同じ事が言えないだろうか。いや、それ以上だ。なぜならば我らは文章に卓越した〔少なくとも、それで稼げる〕プロではなくアマチュアでしかないのだから。
つまり、感想が書かれない、読まれない、なぜ? と嘆く前に自分が書いている作品は、ひょっとしたら単なる魅力不足なのではあるまいか、と自問自答して欲しいのだ。それは、なにも、流行りに乗っていないから、ウケ狙いではないではないから、と紐づけるのではなく、つまりは自分自身の創作力を疑ってみて欲しいのだ。なぜならばプロと呼ばれる人間が作るものでも魅力不足を否めないものが多いのだからプロでもないアマチュアに過ぎない自分〔筆者も含む読者諸氏〕が作るものなど、それ以上に魅力不足なものの可能性の方が大きいからだ。それは筆力やキャラメイクなどの単純に文章に関わるものから創作物から滲み出る、それこそ魅力など、その全てにおいてだ。
そして思うのだ。
感想が書かれない、読まれない、なぜ?
と悩んでおられる方は得てして外に原因を求めたがると。つまり先にも書いたが、流行りものではないから、ウケ狙いをしないから、と結論づけてしまいがちなのだ。そして、それは感想が書かれない事や読まれない事などの原因を外に求めていると言える。聞きたい。裏を返して、読者諸氏が書く作品が流行りものであれば感想が書かれるのだろうか。ウケ狙いをすれば、読まれる、のであろうか。いや、それは書きたくない、どうしても書けないのだ、という論点のすり替えではなく、仮にでいいので書いたとしたらで答えてほしい。その作者である読者諸氏が満足するほどに、感想が書かれたり、読またり、するのだろうか。少なくとも、今、現状で読まれていないとするのならば、筆者自身は、それをしても必ずしも読まれないのだろう、としか結論付けずにはおれない。筋書きに従って流行りものを書き、ウケを狙ったプロが書く作品とて読まれないものの方が多いのだから。
だからこそ思うのだ。
感想が書かれない、読まれない、なぜ?
と考えたならば、まず自分の創作力を疑ってみるべきだ。原因を内に求めてみて欲しい。外に求めて自分は悪くはないとして欲しくないのだ。それは停滞を導くのだから。そして、とどのつまりプロの世界でも創作力不足なものがいる中でアマチュアでしかない自分〔筆者も含む読者諸氏〕の創作力では作る世界が魅力不足になるのは致し方ないのだ。
いや、逆に、だとすれば光は差す。
現状、自分の作品には、感想が書かれない、読まれない、のならば、まだまだ発展途上で上を目指す事のできる夢溢れる挑戦者なのだ。そして、己が創る世界で、その魅力を存分に発揮できるようになるまでレベルアップすれば自分が望む以上の感想が書かれるのだし、読まれるのだ。
そして、その栄光にまで、たどり着く為のワン・ステップ目として自分の不甲斐なさに気づく事である。不甲斐なさに気づく事こそ、いや、気づいているのならば、己の実力不足を認める事によって、栄光への、その一歩目を踏み出す事が出来る。それが出来る人は強い。その未来は明るい。間違いなく。これは断言しておこう。
と、まとめて、今回は終わりにする。
また、なにかあれば。
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