第36話 対策会議
翌朝、野間加価値長の部屋に係員が入って来る。一晩経って奥田ショックの影響が収まるはずもなく、半田部長と成岩部長は目の下にクマを作っている。
富貴巡査に至ったは血の気がない顔をしてゾンビのようになっている。奥田部長は平常運転でひじりを伴っている。野間係長が奥田部長に質問する。
「ひじりさんは、ずっと一緒にいるようですが昨晩はどうしたのですか。」「一緒に寝ました。」
部屋の空気が一変する。半田部長がわなわな震える。富貴巡査が糸が切れたように倒れる。成岩部長が大声をだす。
「奥田ー、破廉恥だぞー」「私はやましいことは何もありませんよ。」
「女性を毒牙にかけたのではないか。」「ひじりが私のそばは癒されるというので添い寝をしてあげたのです。」
富貴巡査がむくっと起きる。そして、奥田部長を叱責する。
「ひじりさんに恥をかかせるつもりですか。やることやらないでどうするんですか。」「富貴、落ち着け。」
「成岩部長は黙ってください。」
野間係長は会議どころではないなと感じる。そこへ、ひじりが発言する。
「奥田様は、私のそばにいてくれたのです。幸せです。」「いいの。」「はい。」
富貴巡査は毒気を抜かれた様に座る。野間係長はすかさず主導権を握る。
「みんな、会議を始めるわよ。」
会議は旧磯浦トンネルの霊を排除することが一番にあげられる。この対策は野間係長の主張を押し通して、憑依体質の成岩部長が、ゴミをとるコロコロのように霊を残らず吸着して除去することになる。
血糖値を気にしている成岩部長は最後まで抵抗するが、係員の説得で渋々引き受ける。
さらにラリー開催日の旧磯浦トンネルでの事故防止の方法が考えられる。霊が関係してしていなくても事故が起きる可能性がある。特に旧磯浦トンネルを走り出ると急カーブが待っているのである。
これには、半田部長と奥田部長が手を上げる。半田部長は式を使ってクラッシュする車を押しとどめて事故を防ぐと主張する。
奥田部長はサイコキネシスで車を浮かせれば車はその場に停止するので事故を防ぐことが出来ると主張する。
野間係長は事故防止は奥田部長をメインに据えて、半田部長には状況に応じて動いてもらうことにする。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます