第21話 さわやかイケメンは腹黒い

 M警察署署に20歳代後半の男が颯爽と入って行く。受付の女子職員が騒ぎ出す。

 「半田はんだ部長よ。いつ見てもかっこいいわ。」「でも、オカルト係よ。」

 「陰陽師なのよ。他の連中とは違うわ。」「確かにイケメンよね。狙おうかしら。」

 「私がアタックするつもりなのよ。」「私・・・」

受付が険悪な雰囲気になる。確かに半田部長は陰陽師でイケメンだった。刑事課に半田部長が入って来ると他の男性刑事が嫌な顔をする。女性刑事が半田部長に声をかける。

 「出張お疲れ様です。」「ありがとう。」

 「会えなくて寂しかったです。」「それは失礼しました。今日は存分に甘えてください。」

半田部長が笑顔で答えると女性刑事は真っ赤になって棒立ちになる。

 「けっ!」男性刑事たちが吐き捨てる。半田部長は富貴巡査の所に行くと話しかける。

 「私がいない間、どうでした。」「あ、はい、何とか乗り切りました。」

 「そうですか。今夜にでも食事をしながら聞きたいな。」「あ~用事がありまして。「それは残念。」

 「俺たちの富貴ちゃんになれなれしいぞー」

男性刑事が小声で抗議する。野間係長が半田部長を呼ぶ。

 「半田部長、さっさと報告しなさい。」「はっ。全て丸く収めてきました。」

 「成果はどうしたの。」「これです。」

100万円の束を五つ机の上に置く。

 「これだけ。」「あとは経費に使いました。」

 「仕方ないわね。」「詳しくは、今夜、お話します。」

 「そうね。お寿司がいいわ。」「分かりました。」

あいつ、何をするために出張したんだ。俺は知りたくないぞ。関わり合いはごめんだ。刑事課長も見て見ぬふりをする。

 半田部長は、陰陽師でさわやかイケメンだが、腹黒かった。

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