刑事課オカルト係

ぽとりひょん

第1話 駐在さんの回想1

 A県の海に浮かぶ島がある。日間田島ひまだじまと呼ばれ、定期便のフェリーで渡ることができる。

 俺は内海うつみ、日間田島駐在所の警察官だ。日間田島は平和でのどかなところである。諸君は、俺が制服を着て港で釣りをしているところを見てサボっていると思うだろう。

 それは間違いだ。島民に俺のこんな姿を見て咎める者は1人もいない。俺の釣りをしている姿を見て、島民は今日も「平常運転か、平和だな。」と思う。

 つまり、安心感を与えるのだ。

 俺は以前、若くして巡査部長になり刑事として活躍していた。それが一転してこのような状況に陥っているのには訳がある。

 全てはオカルト係のせいだ。諸君はそんな係は存在しないと思うだろうがA県警察M警察署刑事課には存在している。

 そんなおかしなものがなぜ存在しているのだ。さっさと潰してしまえ。俺がどんなに迷惑したと思っているのだ。バカヤローーー

 すまない、思い出したら、つい興奮してしまった。オカルト係はA県でもM警察署にしか存在しない。おそらく、全国を探してもあそこだけだろう。

 では、俺の不幸な体験を話していきたい。

 「内海さん、そろそろ寄合が始まるよー」「わかりました。準備します。」

寄合といってもただの飲み会だ。遅れても問題はない。話す時間は十分にある。あれは・・・

 「ゆまちゃんが参加するってよー」「えっ、今すぐ行きます。」

これはいけない、緊急事態だ。話は次回にしたい。

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