第4話 想定外
「それでは私が今から三から一まで数えます。そうすると、意識は今のあなたが出会うべき未来のあなたがいる場所へと向かいます。いいですか? では、数えます。 三、二、一、はい、スーッと今のあなたが出会うべきあなたがいる場所へと向かいます」
一瞬目の前が真っ暗になり、視界の端から光のようなものが見えた時だった。
俺は頭から麻袋をかぶせられ、何者かに口を塞がれる。
「なっ!」
これも催眠療法のうちなのか。わけがわからなかったが俺は続けることにする。しかし、麻袋をかぶせられた俺は誰かに担がれる感覚があり動揺する。これは違う。何かが違うと直観が叫んでいる。俺は目を開けようとしたが目蓋が張りついたようになって動かせない。
そのまま俺は誰に担がれているのかもわからず、催眠から逃れることもできずに迷走する。
「貴弘!?」
明らかにうろたえた声がする。
「目を開けて。開けるんだ」
「駄目だ。できない」
俺は今、指一本動かせない。なのに担がれて運ばれる感覚だけは、はっきりとある。このままどこへ連れて行かれてしまうのか。心臓がバクバク音をたてている。呼吸も乱れ、激しい頭痛に襲われる。俺は真っ暗な世界で次第に意識を失った。
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