宛 その3
宛の居城にて皇帝劉玄、漢の諸将を集め会を開き、ここで宛を降した劉縯を賞する。帝、劉縯が宝剣を持っていると聞けば如何なるものかと問う。劉縯、
会が終わって、劉縯の
范増は玦を以て決を促したが、結局項羽は
一方、李軼が朱鮪に仕えることを知った劉秀は
皇帝劉玄もいざ劉縯を殺そうと思えど、実行に移せないのは名分に欠けるためである。正面から逆らってくれれば
南陽劉氏宗族の武将に
皇帝劉玄の君臣これを聞いて内心忌むが、
これを聞いた劉縯、皇帝劉玄の元に
ふむと考える皇帝劉玄の
朱鮪、席を起つと劉縯の隣に
朱鮪、本来は劉稷のみの処遇
劉縯、そんな積もりは
朱鮪は再度曰く「陛下に
李軼もまた朱鮪の後ろに跪いて曰く「臣軼、申し上げます。逆賊が郎党を為し、今陛下が英断されずんば、即ち王莽を下す前に野に首を
劉玄、何を置いても自分の命が可愛い。心を動かされたはその一点であった。劉縯も
目の上の
父城に帰った馮異は、県令
苗萌、息を吸いて止め、それを吐いて曰く「死生を共にしよう。
父城は劉秀に降ることを決し、馮異・苗萌、劉秀が攻める時を待つ。しかし数日たっても劉秀の軍は現れない。現れたと思いきや、漢兵ではあるが劉秀の軍では無かった。馮異・苗萌、劉秀が来ない以上、守り切ろうと欲す。一体、劉秀の身に何があったかと、馮異考えれば、皇帝劉玄に思い至る。我、この人を主としようとしたが、もしや害されたか。しかし今の馮異には待つことしか出来なかった。
当の劉秀は数名の配下のみ連れて馬で駆けて、宛城に入ろうとしていた。李通から劉縯が皇帝劉玄に殺害されたと仔細を書いた密書が届き、李通は逃げよと告げていたが、劉秀は別の算段を立て、宛に走ったのである。
その時、皇帝劉玄は側近と、劉秀をどうしようかと
その評定の最中、劉秀が皇帝にお
皇帝劉玄、自分が話さなければ劉秀が話せないことを漸く悟って曰く「
劉秀返して曰く「
皇帝、驚いて曰く「不始末とな」
劉秀、泣きそうな声で曰く「左様、兄に不始末無作法なければ、誅される筈はなし。兄の落ち度、この劉文叔、深くお詫び申し上げます」
恥じ入るのは皇帝劉玄である。元より劉縯に不始末はない。劉稷が号を受け入れず、それを救おうとする劉縯が
劉秀は
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