冷血帝の二度目の婚姻
イオリ⚖️
プロローグ
夢の終わり
「結婚してほしい」
温かな婚約者の手に包まれ、アリアドネは夢見心地だった。
幼少期に親が決めた結婚相手。昔馴染みの間柄で恋仲のような雰囲気も情もなかったが、正式な求婚を受けた瞬間、確かな愛を掴んだ気がした。幼い友情の蕾がぽっと花を膨らませ、胸にじんわりと熱を広げる。
この人となら、健やかなる時も病める時も、互いを尊重し支え合えるだろう。そう直感した。
あの一言が続けられる直前までは。
「――――皇帝陛下と」
芽吹いた初恋が音を立てて砕けた。
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