【じっくり読みたいor最新話に追い付きたい方向け】各章で出てくる用語集

第一期第一章用語・謎集

◆登場キャラ、人物名紹介

〇ヘレン

 本作の主人公。くすんだ赤色の短髪と金色の三白眼が特徴の青年。

 燃える街の中で白髪の少年と切り結び、最後には打ち倒される奇妙な夢。

 そして目覚めると―――――それまでの記憶を失っていた。

 唯一残っていた記憶は、夢の記憶と、口から出たヘレンという名前のみ。


 右も左も分からない中でレンリの屋敷で目を覚まし、彼の紹介もあって大国ヴァディールの治安維持組織であるプロヴェナに所属しながらも、奇妙な夢の真相や失った過去の追求を決意する。


 目覚めた時に所持していた黒く無骨な大剣を武器として使用して、大剣を盾として使って弾き返すなど膂力を生かしたパワフルな戦い方をする。




〇レンリ・アロイス

 群青色の髪が特徴的な小柄な青年。中性的な出で立ち、一目見て分かる程の優男で基本的に誰に対しても優しく、理性的。

 年齢に見合わず豪奢な屋敷に住んで住んでおり、彼曰く「屋敷の前で倒れていたから、ヘレンを助けた」とのこと。


 主人公が記憶喪失だと知ると、「記憶が戻るまでこの屋敷に居てもいいからさ。僕に記憶を元に戻す手伝いをさせてくれないかな」と伝え、自身と同じく仕事となるプロヴェナへの入団手続きの補助や、ヘレンの屋敷への生活を許すなど、ヘレンの生活基盤を安定させてくれる、若くして人の出来た青年。


 また戦闘面でも秀でており、プロヴェナでは魔王憑きデウサイト(後述)の単独討伐などの功績から、プロヴェナ内の活躍度の番付では第3位となっている実力者。実際の戦闘では短剣や投げナイフを用いて、速度を生かした戦闘を行う。




〇ミデュリィ・レイドル

 レンリとは腐れ縁と語る、黄緑色のウェーブかかったロングヘアが特徴的な女性。普段は冷静沈着かつ俯瞰的に物事を判断するが、研究対象を前にして興奮するとなりふり構わず調べたくなる性質。一般人とはやや感覚がズレており、職業は不明、自称研究者。


 とりわけ魔物に対して強い興味を持っており、それが高じてか自分の中にスライムの因子を埋め込んで半人半妖の身になっているという、マッドサイエンティスト。


 普段はセイアリアにある自分の家に居るが、たまにレンリの屋敷に自分の研究室を構えて居座っている。

主人公が目覚めるまでの治療をしていたらしく、物語開始時点ではレンリの屋敷に滞在していた。


 『細身の身体に真白なコートを纏う。その深いスリットの奥には朱色のズボンと、蛍光色の液体を詰めたアンプルが揺れていた』と、主人公が見ているようにかなり特徴的な外見をしている。



〇クライヴ・トールナー

 燃えるような赤髪と深紅の双眸が印象的で、面倒見が良い兄貴肌で、快男児という言葉が似合う青年。レンリと同じくプロヴェナに所属しており、活躍度のランキングでもレンリに次いで4位の実力者。


 また鍛冶屋を個人経営しており、レンリとは単にプロヴェナの同僚というだけでなく、お得意様という関係でもある。

そのためか、プロヴェナへの貢献度は常に高い。また鍛冶屋での功績を差し引いても、単独でサニティメシスのアジトを制圧した実績も持っている。


 主人公には、見込みあるプロヴェナの新人として助けたいという理由の他に、ヘレンの持っている黒い大剣にも鍛冶屋の目線から興味を持っている。




〇シルマ・フォセカ

 プロヴェナの高難易度の依頼専用カウンターで働く受付嬢の女性。受付嬢の制服である緑色のベレー帽、そこから覗く桃色のショートヘアが印象的。


 性格は常に明るく世話焼きで、新人である主人公にも何かと助けになろうと行動できる良心的な存在。しかしその優しさゆえにレンリから無茶ぶりを何回かされたことがある。

 また受付嬢の窓口業務は得意なものの他の事務作業は苦手という一面もある。




〇アルベル・フィアス

 銀縁メガネと藤色の髪、群青と黄金のオッドアイが印象的な女性。シルマの上司であり、正式役職名は『プロヴェナ・エウディア本部局依頼管理課課長』。

 中性的な顔立ちと落ち着いた雰囲気、プロヴェナの制服を着ているが、シルマと違ってスカートでなくスラックスを穿いており、その視線の鋭さからもどことなく男性的な雰囲気も醸し出している。


 性格は常に冷静、口調からも事務的な態度を崩さないが、ヘレンが戸籍の無い人間だとしてもプロヴェナへの入団を許可するなど柔軟な対応もしてくれる仕事の出来る女性。


 


◇名前のみ登場したキャラ

赫月あかつき

 主人公の持ち物である、黒い大剣に刻まれていた人物名。ミデュリィ曰く、「東国アマテラスの有名な刀匠一族の名前が同じ姓」とのこと。大剣の作り手の名前のようだが?


〇ジーク

 主人公の持ち物である、黒い大剣に刻まれていた人物名。全く情報が無いが、主人公と何かしら関係がありそうだ。


〇シャルル・アルレット

 約1000年前にヴァディールを襲った厄災から、その身を賭して国を守ったとされる『救国の英雄』の名前。ヴァディールのほぼ中央にある公園には石像が立てられており、その姿は筋骨隆々で仁王立ちをする半裸の偉丈夫、今もなお英雄として語り継がれている。


〇プロヴェナにて活躍している団員達

→ランキング1位:ヴァレリア・フェイグ

 ランキング2位:ルフト・ゲヴェーア

 ランキング5位:キール・ファズェマ

の三名




◆地名・舞台

〇ヴァディール

 主人公が記憶を喪失した状態で目覚めた国の名称。巨大な港を持っており、貿易が盛ん、各国の貿易の拠点として発展してきた背景がある。

 約1000年前に旧ヴァディール王国は滅亡の危機に瀕したものの、シャルルの活躍により危機は免れて、現在のような貿易国家となった。


 その中でも商業が盛んなエウディア地区、様々な学府や民家が連なるセイアリア地区、国の中枢機関の集まるインレス地区に大別できる。


〇エウディア

 ヴァディールの東~南東地区の名称。ヴァディールの中でも貿易、商業の中心地であり、連日異国の品を売り込む市場が大通りに軒を連ねる。また白い壁に色彩豊かな屋根を施した特徴的な建造物群は、町全体で一つの観光名所としても成り立っている。

 エウディア内の北東には巨大なプロヴェナ本部が居を構えており、その周辺にあるエウディア中央公園付近はプロヴェナ団員たちで賑わっている。

 またセイアリアにほど近い場所にはシャルル記念公園があり、シャルル・アルレットの石像が飾られている。


〇セイアリア

 ヴァディールの西~南西地区の名称。レンリ曰く、「エウディアとは対照的に閑静な住宅街と様々な学府の集まる地区」とのこと。

 厄災によって滅亡しかけた旧ヴァディール王国の遺構も残存しているようだ。


〇インレス

 ヴァディールの北部に位置する、ヴァディール政府の中心地。

 凡そ人が作ったとは思えぬほど高い白亜の壁に覆われており、中の様子は長く暮らしているレンリやミデュリィすら知らない謎の地区。レンリ曰く、「でも政治は完璧なんだよね。他国とも上手く渡り合ってるし、僕達市民に不利な政策だってほとんど無い。・・・驚くくらいね」とのこと。


〇アマテラス

 主人公の所持する大剣の作者であろう『赫月』が語り継がれている、ヴァディールから遥か東に位置する国。



◆用語

〇プロヴェナ

 ヴァディール政府直属の治安維持組織の名称。主な仕事は世に蔓延る魔物の討伐とサニティメシスによる犯罪の撲滅。獅子の顔と盾がエンブレム、緑色がイメージカラー。


 エウディアの北東に本部を構えており、様々な人やモノの集まるヴァディールの安全を司る重要な職業。レンリや主人公のヘレン、クライヴなど含めた多数の人間が所属している(ミデュリィはかつて在籍していた)。


 入団には二種類の経路があり、一つは『プロヴェナが認める学府での修了証明書を所持していること』もう一つが『既にプロヴェナに所属している人間からの推薦』となっており、どちらの経路で入団を志願しても入団試験を受ける必要がある。


 主人公はレンリの推薦によって志願し、入団試験として『エウディア地下水路内に現れた謎の魔物の調査』を受けた。奇妙な魔物と遭遇したものの、無事に試験は合格、入団に成功している。


〇サニティメシス

 ヴァディールに蔓延る巨大犯罪組織の名称。

 レンリ曰く、「プロヴェナを目の敵にしてて、ヴァディールの色んな所で人を殺したり、物を盗んだりするような人達」とのこと。

 全貌も明らかになっておらず、アジトの場所も転々としているため、プロヴェナでも厄介な存在として認識されている。


 ヘレンとレンリ両名は目覚めた初日に尾行され、突如襲撃されたものの各自で撃退に成功している。


魔王憑きデウサイト

 魔物の中でも特に厄介な魔物個体及び、それに寄生された人間の名称。

 レンリ曰く、「人から人へ感染する病気みたいな魔物なんだ。人に寄生して、徐々に人格を乗っ取って、最終的に害を成す存在に変えてしまう。そして倒されると器になった人は魔物のように灰になって死んじゃう」とのこと。

 加えて、倒した本人の周囲の人間に寄生するため、次の寄生先が誰なのかを即座に判断することは不可能。

 レンリは主人公が目覚める前に、単独で魔王憑き討伐という偉業を成し遂げている。







以下、作中で浮上している謎です。

作者が是非とも覚えてほしいという謎ですが、逆を言えば本文の一瞬の描写でも『これはいずれ明らかになるもの』というネタバレにも繋がるため、少しのネタバレも嫌だという方はブラウザバック推奨です。


しかし作中の謎が整理されていた方が、新規様・復帰様共に読み易いと思いますので書いておきます。





―――――――――――――――









◆浮上している謎・判明していない謎


現在11項目!


Ⅰ.主人公の記憶・正体に関する謎

キーワード:記憶 / 夢 / 大剣 / 指輪 / 少年


①第1話【プロローグ:目覚め】にて、主人公が見ていた『夢』とは何か?

→場所はどこか? 戦っていた白髪の少年とは何者か?

→そもそも夢なのか?(『夢』で出てきた黒い大剣が、目を覚ました後にも手元にあったため)



②第2話【消えた『これまで』と紡ぐ『これから』】~にて、主人公が記憶喪失した理由・経緯とは何か?

→『夢』との関係はあるのか?



③記憶を失う前の主人公は何者だったのか?

→レンリ曰く、「屋敷の前で倒れていたから助けた」とのことだが、なぜレンリの屋敷の前で倒れていたのか?

→倒れていた服装も上裸で白いスラックス、唯一の装飾品は左手中指に嵌められた赤い宝石の指輪という奇妙な姿、その意味とは?

→重量級の大剣を難なく動かせる程度には戦闘慣れしているが・・・?



④第5話【入団の決意】にて、大剣に刻まれた三人の人名とは誰か?

→刻まれていたのは、『ヘレン』、『ジーク』、『赫月あかつき』。記憶喪失でも自然に出た『ヘレン』は主人公の名前として、残りの二名は何者か?三人の関係性とは何か?



Ⅱ.世界・環境についての謎

キーワード:地下水路の魔物 / サニティメシス


⑤第9話【異端の魔物】にて、エウディア地下水路に現れた奇妙な魔物とは何か?

→妙に甘い香りの正体、複数の魔物が混ざった粘液の塊のような外見、見た目にそぐわず虚弱な肉体、強靭な魔物にしては異質な点が多すぎるが、その正体とは?

→なぜ安全なはずの市街地の近くに現れたのか?



⑥第10話【初仕事】にて、地下水路の立ち入り禁止区域の先にあった謎の空間とは?

→無機質な壁に刻まれた扉のような溝の形、その実態は?

→空間の上部についていた、レンズの付いた金属塊とは?



⑦第11話【這い寄る夢】にて、登録手続き中に感じた視線の正体は?



⑧第13話【影を薙ぐ】~にて、主人公がサニティメシスに襲撃された理由とは?

→単なる偶然か? 喪失した過去との因縁か? 目覚めた初日に目をつけられるような事も無いはずだが・・・

→レンリも同じタイミングで襲撃を受けていたが、襲撃したサニティメシス側の戦力には明らかに差があったようだ(ヘレンが出会ったのは戦闘の素人だが、レンリが出会ったのは手練れの集団らしい)。この差が意味するものは何か?




Ⅲ.人物についての謎

キーワード:白髪の少年 / ソル / シャルル・アルレット / ミデュリィ・レイドル


⑨第11話【這い寄る夢】~にて、指名手配犯とされていた白髪の少年ソルの正体とは?

→『夢』で対峙していた正義の味方のような少年と瓜二つ、しかし世紀の大悪党として指名手配犯となっている。この矛盾とは?

→指名手配をされるきっかけとなった、4、5年前に起きた『ファネ村近辺の山火事及びファネ村住民数十人の殺害容疑』とはどんな事件なのか?



⑩第14話【平和の象徴シャルル】にて、『救国の英雄』シャルル・アルレットとは何者か?

→約1000年前に起きて、旧ヴァディール王国を壊滅の危機に追いやった厄災とは?

→そもそもどんな人物なのか?



⑪第3話【色彩豊かな都市とヒト】や第15話【変人ミデュリィのカウンセリング】にて、ミデュリィが主人公に興味を持つ理由とは?

→記憶喪失についても興味を持っており、主人公の身体を余すところなく調べ尽くしたいようだが、なぜそこまで執着しているのか?

→【エピローグ:研究記録1498.4.8】にて、ある人物()が語っている内容の真相とは?



判明済み:0/部分的判明:0/未判明:11

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