残念ハイスペ女子なんて 言うな

@atamannaka

第1話 悪夢 〜はじまり〜



「デカ女! デカ女ー!!」


「巨人だ! 巨人だーーーー!!」


『うっさい! あっちいけ! わたしにいちいちかかわんな!』


「巨人がなんか言ってるぞぉー! 踏み潰されるーーー!!!」


ー アハハハ アハハハ アハハハ ー


『うっさい うっさい うっさぁぁぁぁぁああい!』


【うっさいのは ネオンだぁぁぁあああーー!!!】


ボフッ!!!


んぐっっ⋯ えっ⋯!?


目を開けてるのに真っ暗…一瞬なにが起こったのか ぜんぜんわかんなかった


顔の上を手でまさぐる…ん!?なんだこれ…マクラ??


どうやらマクラで顔を叩かれて目が覚めたようだ


「え…あ…」


「ネオンがうるさくて寝れないだろ!!」


妹のカノンがわたしの寝言で睡眠を妨げられた怒りをぶつけてくる


「もうネオンと同じ部屋やだぁーーーー」


大袈裟に泣きながらわたしに枕を叩きつけてくる


「文句ならママに言ってよね」


枕を押し返しながらカノンにつぶやく


「そういう問題じゃないだろっ! いつまでもうなされんな!」


わたしだってうなされて起きたくないって


「わたしのせいじゃないだろ! わたしなんも悪くないしっ!!!」


ーそう わたしはなんも悪くない 悪くないー



わたしは 神楽音々(カグラネオン)17歳


さっきわたしをマクラで起こしたのは妹の

神楽奏音(カグラカノン)12歳

同じ部屋で寝起きを共にしている


弟の神楽音也(カグラオトヤ)7歳が生まれるまで

わたしたち姉妹の部屋は別々だった

オトヤが小学校に入ったのを機に女同士だからって理由で同じ部屋にされてた

女同士だからってだけの理由で

ま、そりゃそうなるのはわかるんだけど…

もう少し年齢とかも考慮してもいいんじゃないかと

わたしは思う ほんとに想う



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