第5話 添い寝でおやすみ

//SE ヒロインがベッドから降りる音


「電気、消すよ?」


//SE 明かりを消す音

//SE ヒロインがゆっくり歩く音

//SE ヒロインがベッドに上がってくる音

//SE ヒロインが布団の中に入る衣擦れの音


//楽しそうに

「よいしょっと。ふふ、なんだか修学旅行の夜みたいだね」


「心がソワソワして、布団に入ってるのに目が冴えちゃうの」


「でも。今日は君を寝かしてあげないとだから、騒がしくしないように我慢しないとね」


//SE 衣擦れの音

//SE ヒロインがあなたの頭を撫でる音

//SE ヒロインの吐息


//耳元で囁く

「よしよし……」


「社会人になってから、ずっと根を詰めて頑張ってたんだよね」


「君は本当にえらいよ」


「周りの人を気遣ってあげられる優しい人」


//囁くように

「だから、今日はその優しさを自分にも向けてあげて……」


「仕事とか人間関係とか、大変なことは全部忘れちゃって」


//優しく囁く

「なにも考えず、ゆっくり休んでいいんだよ……」


//SE ヒロインがあなたの頭を撫でる音


//耳元で囁く

「よしよし……」


//SE ヒロインの吐息


「そんな風に褒めてくれて嬉しいって?」


//囁くように

「今日は君をとことん癒してあげるって決めたからね」


「でも、今言ったことは別にお世辞とかじゃないんだよ?」


//懐かしそうにしながら

「昔から、ずっと思っていたことなの」


「自分のことは後回しにして、誰かのために頑張っちゃうところ」


「カッコいいって思ってた」


「私が困っていた時も、いつも助けてくれたよね」


「君のおかげで、私は何度も救われてきたんだよ」


//囁くように

「だから私は、君のこと……」


「……」//逡巡するような間


//少しぎこちない感じで

「……君のことを、大切な親友だって思ってるの」


「……」//考え込むように


//小声で

「ねぇ。もう少しそっちに寄ってもいい?」


//SE 衣擦れの音

//SE ヒロインの吐息


//耳元で囁く

「あったかい……」


「不思議。こうしてると、とても落ち着くの」


//記憶を辿るように

「小学生の頃。君の家に遊びに行った時も、よくこんな風に二人でお昼寝してたよね」


「昔から、君といるとつい自分を曝け出しちゃう」


「お互い無言でいても、自然体でいられる」


//小声で囁く

「ありのままの、私でいられる」


「だから。私は君と過ごす時間が好きなの」


//驚いたように

「君も、そう思ってたって?」


//嬉しそうに

「ふふ……。私たち、同じこと考えてたんだ」


//囁くように

「なんだろう。すごく、嬉しいかも……」


//SE ヒロインの吐息5秒ほど


//小声で

「……もう、寝ちゃった?」


//SE ヒロインの吐息5秒ほど


//小声で

「疲れてたもんね……」


//控えめに囁く

「おやすみなさい……」

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