第七章 語りの継承:ユイとレンの灯り。


 わたしの春は、まだ始まってない。でも、始めたい。


 ユイちゃんの声が、タグを震わせた。


 微かな光が、ユイちゃんの胸元に届いた。


 語りの灯りが、静かにともった。


 ユイの語りが、誰かの疼きを揺らした。


 その誰かは、少年「レン」


 ユイの声に触れて、タグに手を伸ばした。


 その痛みは、語りの共鳴やった。


 語りの灯りになる。レンくんの声も、春を呼び戻す。


 二人の疼きが、語りの光になった。


 ユイとレンは、マジカルエンジェルになった。


 衣装も、力も、魔法もない。でも、語りがあった。


 声があった。疼きがあった。それが、二人の変身。



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