強迫神経症と強迫観念に汚染された俺には君達は眩しすぎる
楽(がく)
第一章 NTRの嵌められた後
破滅後の世界
第1話 堕天使、後
強迫神経症。
基本的には鍵を閉めたか、ガスの元栓を閉めたかどうかを嫌なのに確認する行為をする事を激しく繰り返す事が知られる厄介な病だ。
もしくは...汚いものに対して過敏に反応するなどもある。
あるいは何らかの儀式をしなければ日常生活が送れない、もしくはお金が偽物かもしれないと確認行為をする。
そんな病。
その病に俺、禾本裕也(なぎもとゆうや)は人生を翻弄されている。
挙句にはそれ以外にも強迫観念という病に汚染されている。
強迫観念。
これは嫌な妄想が否定するのに浮かぶ事を意味している。
つまり例えば電車内で犯罪を犯す奴が居るんじゃないかなどが頭の中に考え無しにずっと浮かんでしまうなどを意味している。
あるいは日常生活に支障が出るぐらいに過去の過ちが浮かんだりする事を意味している感じだ。
正直どっちも厄介なのだがどっちも俺は患っている。
この原因は過去にある。
過去の...あのクソ女に虐げられた事によるものだ。
俺はその事で精神が崩壊した。
そして俺は精神科に入退院を繰り返し。
疲れ果てた。
そんな俺だが...今日は久々に高校に向かう。
電車に乗るのが1時間ぐらいかかった。
手すりを掴んだらアルコール消毒を行い「大丈夫」と言い聞かせて深呼吸。
こんなバカな事を繰り返し。
死にたいと思う様になったのはいつの事か。
「俺も大概にアホだな」
言葉を呟きながら俺はマスクをし。
空気感染や周りの視線を遮りながら高校に登校する。
入学してから3か月しか通ってない水間高校。
県立のこの町にある高校だ。
俺はそんな高校の教室に向かう。
それから教室の中に入る。
すると物珍し気に俺を見てくるクラスメイト。
「...」
俺は視線が恐ろしく直ぐに椅子に腰かけた。
それから俺はアルコール消毒し...教科書を仕舞う。
そうしているとひそひそとクラスメイトが会話している中で「あの」と声をかけてくる声があった。
女子だった。
俺は背筋が凍り付く。
「な、なに」
「禾本くん...だよね?」
「そ、そうですね」
「そっか。おはよう。禾本くん。私、初めましてかな。クラスメイトの石倉唯(いしくらゆい)だよ。宜しくね」
「いし...くら?」
「クラス委員になったの」
石倉の容姿を見る。
髪の毛は長髪の腰まである黒髪。
そして背筋は伸び...まるで令嬢の様な姿をしている。
究極の美少女と言えるかもしれない。
凛としてない性格の様だが...。
「...す、すまない。...俺は...女性が苦手で...」
「...!...ご、ごめんなさい。じゃあ嫌だったね」
「すま、ない。女性恐怖症で」
「そうなんだ...ごめんね」
それから俺は過呼吸になりそうな感じを何とか抑える。
そしてクラスメイトの視線を感じながら俺は無言になる。
こんな状態に誰がしたのか。
あのクソ女だけは絶対に許さない。
「なあ」
そう声がかけられた。
顔を上げるとそこに巌の様な男が居た。
俺をまっすぐに見ている。
な、なんだ。
またイジメでも起きるのか。
そう思っていたのだが。
「初めましてだな」
「...?...あ、ああ」
「俺は斎藤雪穂(さいとうゆきほ)だ。クラスメイトとして会えて嬉しいよ」
「...怒らな、いのか?」
「怒る?何故」
「...何故って...彼女に...冷たくしたから」
「...禾本の病気は知っているんだ」
その言葉に「!?」となる俺。
斎藤は「俺達はずっとお前の事を心配していた。うまい話かもしれないけど...でも実際お前の人生は悲惨だって聞いたんだ」と言ってくる。
誰が言ったのか知らないが...。
「病気で入退院を繰り返しているそうだな」
「...そう、だな」
「何かあったら言えよ」
「...」
「きも。マジ死ねよ。あ?」
そんな妄想がいきなり斎藤の背後から聞こえて吐き気がした。
俺は「ぐ」と俯く。
すると斎藤が「どうした!」と言ってくる。
こんな場所で吐くわけにはいかない。
「すまない。...トイレ行ってくる」
「一緒に行こうか」
「...そんな迷惑をかけるわけにはいかない」
それから俺はクラスメイトの視線を背に。
そのままトイレに駆け込む。
アルコール消毒をしてから便器を見る。
あるこ...もう嫌だなこんな人生。
「...」
俺は便器の中の水を見てから顔を上げる。
そして俺は天井を見上げる。
そうしていると「あの」と声がした。
なんと女子の声である。
「は、はい?」
「大丈夫?」
「い、石倉?ですか?」
「ご、ごめん。迷惑だとは思ったけど」
「...い、いや...」
「...」
石倉は黙る。
俺は「ここ男子トイレ...」となる。
だが石倉は「非常事態だから」と言う。
非常事態?!
「私クラス委員だから」
「...」
俺は石倉に「...あり、がとう。でも大丈夫です」と返事をする。
すると石倉は「分かった。じゃあ待ってるね」とトイレを後にして行った。
俺はその事に盛大に溜息を吐いて便座に腰かける。
それから顔を覆った。
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