一駅だけの、君(きみ)と。

Çava

プロローグ

同じ線路を、同じ時間に、一つの駅の間だけ、二つの鼓動がすれ違う。

二人は共に、まだ名前も知らない「きみ」を、視界の端で探す朝を続けていた。

これは、誰にも気づかれない祈りにも似て、二人の胸の中でそっと結ばれている。


そしてそれは今日も。

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