03. 箱庭の日記(The diary of Miniature Garden)


 祖父の日記と禁断の書


 ある日、アレキシは祖父の遺品整理中に、古びた写真を見つけた。その写真には、祖父が大切そうに抱えている "一冊の日記"が写っていた。ページをめくると、祖父のなぐり書きのような文字が並び、その中に「サイミアの詩」という単語が繰り返し現れることにアレキシは気がついた。


 祖父は生前、決して多くを語る人ではなかった。しかし、その日記には、まるで何かに取り憑かれたかのように「サイミアの詩」への言及が頻繁に出てくるのだ。


「サイミアの詩…?」


好奇心に突き動かされたアレキシは、その書物の実体を求めて世界図書館を駆け回った。幾度となく検索をかけ、古文書を漁ったが、一般的なデータベースにはその書物の痕跡すらなかった。それはまるで、歴史から抹消されたかのような存在だった。


 しかし、アレキシは諦めなかった。図書館の管理システムが示す、極秘資料の棚。そこに一縷の望みをかけ、アクセス権限を申請する。通常、一般職員には与えられないその権限が、祖父の遺した古いIDカードによって、奇跡的に付与されたのだ。



 【箱庭の日記】

走り続けた嘘は

解読不能な 道ばかり


探し求めた嘘は

ジメジメの星に包まれてる 隠れてく


まかりとおった嘘は

解説不能な 道ばかり


知らず知らず の鳥は

ジメジメの霧に包まれてる 落ちていく


いつも魂が 外野に 追い込まれてゆくけど


箱庭 回して

秘密を  記そう

まぼろし 真実と秘密


私の 求める 生きた証を

にぎりしめ かけめぐる 衝動

止められないんだ!!

追い続ける 物語(ストーリー)


図かり続けた意図が

次々に遠くまでつながり


走り続けた嘘は

強く強く 星へ引き寄せられ

恋のように


何が 砕けても またやりなおせば良いはずさ!


箱庭 壊して

秘密を 開けよう

まぼろし 真実と秘密

私の 求める 生きた証が

知らない 誰かを勇気づける

止められないんだ!!

追い続ける 歴史(ヒストリー)


語り続けるものは

人々の前から 立ち去り


隠し続けた夢は

力強く 僕らを飲み込んで

飛んでいく


これで魂が 開放

喜び 前に 

立ち上がり 進みだすさ!!


歯車 回して

未来 切り開く   

新しい 扉  こじあけて


私の 求める 生きた証を

にぎりしめ かけめぐる  衝動

止められないんだ!!

追い続ける Glory(グローリー)

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