第10話 もちもち
ナルホドを手に入れた3人は
ティウスと別れ、精霊の森、ドルメルの森
を抜け、王都にまで戻ってきた。
ラウス「ちょっといなかっただけなのに
久々に感じるね」
フイル「まぁそうだな。行き帰りで三日
使ったしな」
デン「いふぁいとみひかふぁったくふぁい?
(意外と短かったくない?)」モチモチ
2人「……」
デンが山積みの箱の周りで何かを
食べている。
ラウス「…デン、そのホワンパ何個目?」
ホワンパは白くてもちもちした食感が
癖になる精霊の森の名物のことだ。
デン「ん?多分3桁はいったよ?」
ケロッとした顔で言うデンはまだまだ
食べれそうだ。ホワンパはあと八箱ほど
ある。
フイル「…なぁラウス、あいつ昨日も
ホワンパ十箱ぐらい食べたんだ。」
ラウス「えっ」
ラウスが契約をしている間、2人は
精霊の森で観光していた。その時に
お土産コーナーでホワンパを見つけて
製造工場まで行って箱買いしてきた。
しかもフイルの金で。
ちなみに一箱に100個ほど入っている。
フイル「よく飽きないよな…」
ラウス「あはは…」
2人が引いていると何やら周囲が
騒がしくなってきた。
「うわぁぁぁぁ!!!」
「に、逃げろー!!!」
フイル「なんだ?どうしたんだ?」
と、その時前から何かがドタドタ
やってくるのが見える。
ラウス「ぶ、ぶつかるぅぅ!!」
ギリギリで馬車を運転してたデンが
それを避ける。
デン「あっっぶなぁ!!なんなのあれ!」
?「だぁぁぁ!!そこの馬車!寄越せ!!」
?は切り返してまたこちらに
突撃してくる。
デン「寄越せ?まさかホワンパのこと!?」
ラウス「絶対違うと思う!!」
2人がそんな会話をしているとフイルが
馬車の後ろから?の方向へ飛び出る
フイル「悪いがこの馬車はギルドに借りてる
もんだから渡す訳にはいかねぇよ!!」
フイルは刀身を鞘に収めたまま?を
向かいうつ。
ガチィィィィィィン!!!!
鞘と生身の人間からは絶対にならない
音が流れる。その反動で2人は
少し離される。その間にラウスとデンは
馬車から降りた。
ラウス「その囚人服、監獄の罪人…?
なんでここに…!」
?は囚人服を着た3m以上の体格の大男だ。
?「あ?答えるギリはねぇ。俺はさっさと
逃げねぇといけねぇんだ。どきやがれ」
フイル「囚人ってことは
切ってもいいんだよな?」
ラウス「はい、先生。
でも殺さないでくださいよ?」
フイルは鞘から刀身を出す。
フイル「わかってる」
と、その時?がラウスに襲いかかる。しかし
"コモンレコード-
ラウスが?に手をかざし風の刃が飛ぶ。
?はすんでのところで避けたが少し
かすった。
ラウス「っよし!!」
?「あぁ〜?少しはやるようだなぁぁ?」
フイルとデンはそれに続くように
切り掛かる/殴りかかる。
?「でもこれぐらいじゃあ初見殺しにしか
ならねぇぞぉぉぉ??」
デン「!?」
デンの拳を両手で掴みフイルに投げつける。
フイル「ガハッ!」
デン「グッッ!」
吹き飛ばされた2人は近くの民家の壁に
めり込む。
ラウス「先生!デン!」
?「さっさと馬車を寄越せ…!!」
?がラウスに殴りかかる。
ラウス「!!」
"コモンレコード-
咄嗟にラウス自身に魔法をかけ、風圧で
ギリギリパンチを避けた。
?「オォォラァァ!!!」
?はそのまま何度もラウスを殴るが
その全てを華麗に避ける。
?「避けてばっかじゃおわらねぇぞ!!!」
フイル「その通りだ」
?「!!?」
血まみれになりながらフイルの剣が?の
身体をかする。
?「グッ!!」
しかし、剣はしっかりと
?の横腹をえぐっている。
ラウス「!?」
フイル「ちっ…足を狙ったんだがな…」
ラウス「いやいやいや、
今のどうやったんですか!?」
ラウスの目には少し剣が触れただけで
深傷を負わせるような
攻撃には見えなかった。
フイル「ん?あぁ俺の剣術の事か。こいつを
倒したら教えてやるよ!!」
フイルはそう言い?と激突する
?「お前強いなぁ!!この俺と
互角とはなぁ!俺はデリー!!お前は!?」
フイル「あいにく罪人に名乗る名はない。」
デリー「あぁ!?聞こえねぇなぁ!!
さっさと答えろ!!」
フイルはさっきからずっと防戦一方だ。
身体の傷が痛むのだろう。
ラウス「おりゃぁぁぁ!!」
すかさずラウスがデリーに切り掛かる。
"コモンレコード-
フイル「!」
ラウスの攻撃はレコードの魔法により
剣は風の刃を纏い、威力を増した。
デリー「効かねぇぜ!?」
デリーは着ていた囚人服をラウスの剣に
巻きつけ、その勢いで剣を服ごと
ラウスの手から投げ捨てる。
ラウス「あっ…」
デリー「ふんッ!」
デリーの拳がラウスの身体にメキメキと
音を立てながら入っていき、そのまま
吹っ飛ばされた。
ラウス「ゲホッガハッガッガァァァ!!」
ラウス(肋が…呼吸が…できな…)
慌てふためくナルホドがぼやけて見える。
ラウスの意識が遠のいていくその時…
ベル「"
ベルが治癒魔法をかけた。走って来たのか
汗だくだ。
ベル「はぁ…はぁ…大丈夫ですか…!?」
ラウス「ベル…さ…」
ラウスは息が途絶えながら
必死に立ち上がろうとしている。
ベル「無理に立たなくて大丈夫です。」
ラウス「でも…行かなくちゃ…」
ベル「大丈夫ですよ。あっちにはギルド長が
行きましたから。」
───☆───☆───☆───
デリー「もうジリ貧なんじゃないか?
隻眼男!!」
フイル「変な…あだ名をつけるのは…
やめてもらおうか…!!」
デリー「なら名前を言えぇぇ!!」
もにゅん。
デリーがフイルの顔を強打した…
はずだった。
デリー「あぁ!?なんだこれ!?」
顔と拳がぶつかるすんででホワンパが
拳にまとわりつく。
デン「白くてもちもちした食感…
一個無駄にした報いだ!!」
デンの踵落としがデリーの頭に直撃し、
地面にめり込んだ。
デン「ふぅ、ギリギリだね!」
フイル「はぁ…はぁ…デン…助かった。」
地面に着地したデンはフイルと向かい合う。
デリー「てめぇら…」
2人「!!」
地面の底から這い上がってきたデリーは
血まみれ泥だらけで呼吸がとても荒い。
デリー「散々コケにしてくれたなぁ…!!」
今にも襲いかかって来そうなデリーは
明らかにキレている。
デリー「ぶっ殺してやる!!!」
その時、
"
デリー「ぐぅ!?」
デリーは何も無いところから現れた黒い縄
に拘束される。
?「ちと、暴れすぎだ。さっさと獄中に
戻れ。」
デリー「てめぇ…」
?「フイル、大丈夫か?」
フイル「おせぇよ…おっさん…」
フイルは疲労でバタンと倒れ、?は
デリーの所へ行く。
デリー「…んだよ」
?「もうすぐお前が収監される刑務所から
迎えが来る。楽しみにしとけ。」
デリー「…くっそ……」
後に王都全体に渡る記事の一面は
以下の通りだ。
極悪犯デリー 逃走するも失敗。
阻止したのはB級、F級、G級の冒険者。
重症者二名、軽症者一名、
死者の0名の大手柄。
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