第29話 陰陽師 第一幕
すごい!!!👏✨✨
前に書いてた陰陽師さんのお話、一幕を読み返しました。
読み返して良かったです!! 私は確かに読むの早いんですが、読みながらなんというか「目に残る文や言葉」を瞬間的に判別していたりします。読み飛ばすのではなく、その逆で、「目に留まったもの」を瞬間的に強く記憶していて、その他の部分は普通に読んでいるという感覚でしょうか?
実は【翡翠】で魔術師の話を書いていますが、
魔術師……有能な魔術師はあの話の中で、何か呪文や魔言を目にした時、目にしておくだけでも記憶に残り、あとでそれを適切な時に脳内で蘇らせ、解釈できるという力を持っているのですが、ああいう感覚は私自身小説読んでいる時に持っていて、「力ある言葉」と言ってしまえばいいのか分かりませんが、「力ある言葉」っていうのがあるんですよ。
これはある特定の「言葉」ではなく、その言葉を「どう使うか」によって、力がその言葉に宿るものです。
なので、力のない作者、何も考えず軽く言葉を小手先で使ってる人には、「力のある言葉」は滅多に使えないのです。
例えば「ありがとう」という一言でも、
普通の人が使えばそれは普通の言葉としてしかそこに存在しません。
そういうものは、私は読む時に見てはいますが、特別印象には全く残らないのです。
文は読んでるので「礼は言ってたな」という状況は把握出来ますが、「ありがとう」と言った時のそのキャラの表情や、言った感じのニュアンス、言った時にその周辺が夜だったのか昼だったのか街中だったのか自然の中だったのか……そういうものを判別できないのです。
しかしながら力を持った作者は「ありがとう」の一言でも印象的に描くことが出来ます。
色んな想いが込められた「ありがとう」であれば、前後にその言葉に力を注ぎ込む、そういう展開が必ずあるので、だから読み逃すことが絶対にありません。
だからシンプルな言葉でも私の目に留まるようなセリフなどがあると、「あ~ この作者さん力ある言葉を使う人だな!」っていうのが私の中で分かるのです。勿論私個人の、判断や価値観での判別ですが😊
ただ私にとって、私は誰かの為に批評を書いてるわけではなく私自身が楽しいかどうかだけを求めている為、私自身のすでに完成した「見方」というものがあるので、当然ですがそういう基準で物語は読みます。
力ある言葉を使えてない文章は正直スラスラ読めますが、後に本当に記憶に残らないのですよ。
分かるのは「展開」だけであって、展開だけならそれこそそんなものAIでも書けるわけです。
私が求めてるのはその作者しか書けないもの、その作者が「ああこの人これを一番書きたいんだな」って思うものが見えて来る物語であって、奇抜な設定だとか誰も考えたことのない展開とか、それはあんまり私の基準では関係ありません。
優れた作者は課題曲と同じで、十人に同じ素材を使って物語を書くよう依頼しても、必ず限られた共通の素材だろうと魅力的な作品を仕上げて来れます。
なので私の中での「力ある言葉」というのは、いっぱい難しい言葉を知ってるとか、秀逸な表現が出来るとか、それはそれで別の良い創作に有益な力ではありますが、それはどちらかというと「単なる知識」「活用方法」に分類されるので、感受性とは実は無関係なことも多々あります。
無論、そういうものを自分自身の実感ある言葉として駆使して来るひとがいるとしたら、その人は優れた言葉遣いではあるのですが✨
なので、簡単な言葉だろうと、前後にその言葉に向かって注ぎ込んで来るパワーがあるか。
もしくは、その作者にとって何度も何度も拘って使ったり書いたりしている「熱意」があれば、力を籠めることも出来ます。
それは私から見て「この人ここを伝えたいんだろうな」ということが伝わって来るので、
「力ある言葉」を使える能力者、ということになるのですが……。
【翡翠】の世界観でこれからも書いていく部分なのですが、
【翡翠】の世界に神格の座に位置する、一頭の竜が出てきます。
彼はある魔術師を気に入り、その側でよく寛いでいるのですが、
彼は人間の言葉を聞けますが、聞き取れない言葉があります。
それが実は「力のない言葉」であり、人間が話しているあまりに俗っぽく中身のない言葉は、彼には把握出来ないのです。
でも、精霊法を押さえ、道理を押さえていることを話している人間の言葉は捉えられるので、だから彼はそういう言葉を多く使える人間がいると、興味を持ち、面白いなと思って側にいる、そういう竜がそのうち現れるので、
現われたらあああの時言っていた竜ってこの子のことね、と思っていただけたらいいと思います🥰(ドラゴン大好きユニオン✨)
とにかく、私は読むのすげー早いですが、目に留まる単語や文章を判別しながら読んでいるので、「力ある言葉」を使える作者さんの文章は、力ある言葉に満ち溢れて至る所にありますので、いちいち目が留まるのです✨宝物の宝庫です 逆に力が全体から覇気となり漲っているので、あまりにも強い言葉の能力者だと、ぜ、全体が眩い!!! どれということはねえ!! 色んな見どころがありすぎて感想まとまらねえ!! もしくはコレ1ページ1ページ感想書けるわ!!!💦ってなって逆に手間がかかるのです(勿論これは最高に楽しい手間である✨)
もちろん私が愛読させていただいてるマタタビ戦記(ちがう)も、これに属します。
1ページ1ページに見せ場や 心惹かれる言動や、力ある言葉が溢れてますので、何度読み返しても楽しいしどこから読んでも楽しいしどんだけでも感想言えるわこれはよ商業化せぇよ出版社なにしとんねん!!✨の世界なんですよね
分かるんですよ。「力ある言葉」の多さで作者の力量が……。
どんなに文量多くても、長編でも、実はこの「力ある言葉」をそんな書いてない人がいるのです。書いてないというか誰しも書きたいものだと思うので書く力がないんですよね。
それはほぼ先天的に若い頃から感性として備わっている人もいますし、後天的に努力や、あとは自分の世界を広げようとする意識、力ある言葉は万人を納得させるパワーを持っていますので、何かを「好きだ」と思う強い力とか、後天的にも書き続けることで備わることも全然あります。
なので今はそういう力がなくとも、今後つく可能性も全然あるので、
別に選ばれしものの特別な力というわけではないのですが、しかしながら恐ろしいことに、この力は備わってなくとも文章書くこと自体には全く影響がないということなんですよね。
立派な長編を書いても、この力が備わってない人もたくさんいて、
なんなら私から見ると商業化してたりプロの中にもそういう人は多々います。
全然作品見ても後になんっも残らないんですよ。
なのであくまでも私個人の物の見方であり、判別の仕方ではあるのですが、
私は作品を読む時文章読みながらこの目をつい留まらせるパワーを持つ「力ある言葉」を判別しながら優先度を用いて緩急つけながら文章を読んでいるのですけれど、
え~~~~~~~~~~~~~前置き長くなりましたが、
この陰陽師さんの話は凄いですよ。
力ある言葉が満ち溢れています。
全体通して満ち溢れているので、それで私は一度読んだ時、捉えどころを集約しきれませんでした。
なのでもう一回落ち着いて最初から読んでみると、更に理解が深まり、完成度の点で非常に優れてるな~~~~~っ✨✨って読み終わった時感動しましたね。
そんなこっちを戸惑わせるほど難しい言い回しとか単語とか無いんですが、それでも複雑な物語展開を描き出し、その伏線の回収も丁寧にし、起承転結の形態として非常に見応えあり、完成度が高いです。
全然店頭にこの話が並んでも遜色ないと思いますね。
読んでらっしゃると思いますが、もし読んでないなって方いらっしゃるならぜひ!!
非常に夏に読むのに似合う和風怪異冒険譚なので、読んでいらしてください
キャラも非常に魅力的です。
男の描き方がいい 男の描き方が……
いや男の描き方良くても女の描き方壊滅的だとイラつくものなので男の描き方がいいだけじゃなく女の書き方もとてもいいんですけど、でも特に男の描き方がいい。
いわゆる描き方がいいと言っても善人だけ書いてるわけじゃないんですよ。
清濁併せ呑む人間を書いてるのが個人的にすごく好きです。
どういうことかというと、
「この人に対してこの人は優しいけど、他の人間に対しては冷淡な面も見せる」
そういうのってあるでしょう? 人間って。
そういうのも非常に鋭い視点で描かれてるからいい。
意味のない優しさがそんなないんですよ。
意味のない悪意も。
勿論作中でそういうのを持ってる種も描かれますが、そういう中途半端な人間は、意味を持って生きている、行動している人間に自然と淘汰されて目立たなくなってるので、そういう意味のないものが意味を持たず、ごく自然な背景としてそこにあるだけになってます。
だからこそ意味を持って行動する者たちが鮮やかに浮かび上がって来る。
私が読んだのは第一部、一幕だけです。ちゃんとそこを把握してから次行きたかったので。
どうやら二幕、三幕と続くようなので、一幕ちゃんと読んだのでこれから先も読み進めて行きたいと思います。どんな話になるかは分からないけど、でもこの人ならそんな無茶苦茶な展開にはならないと思う……。いや、実力無いと無茶苦茶になりそうな世界観ではあるんですよ。情報整理能力ないと、上手く区画分けできない部分もあるので。
ただ第一幕の時点で、そういうまだ広がりを見せる世界観のニュアンスを語りつつも、全貌見せてない描き方も非常に上手いなと思いました。
出し方が上手いんすよ。
出すけど全部出さねえんだ(あのフードとサングラスしたバイクの彼だれよ!?✨)組織の説明とかはきっかり第一幕で表面上の説明は終えつつ、実際の全貌は見せてないのが非常に素晴らしい色気ですね
どんな人たちいるんだ!?✨✨ってやっぱり魅力的なキャラをああやって次から次へと出してもらえると、今後も出て来るだろうという信頼感がすごくなる
本部とかあれ絶対まだまだ魅力的な連中出て来るとみたで私は……。
恐らくそのうちマタタビさんのようにこの話でも私はこの人がすきだーーーーーーーー!!!って一番の推しが私にも出来ると思いますので、出来ましたらここでご報告いたしたいと思います どうもありがとうございます 現時点で出て来てる男性陣も大変魅力的でありますが、私としてはあのフードサングラスのバイクの兄貴が気になってますので多分今後本格的に登場した時にどんな人か確かめたいです
なんか……謎の人なんですよ
すでに幾つか非常に優れた働きをしてくれているのに、なんも言わずに帰って行くんですよね。
おまえ……いい男の帰り方やんか……ちょっと……って一番妙に気になってるので再登場待ちたいと思います
あ!! そうだこれは言っておかないと!
前も書きましたが、この話素晴らしいですが、怪異を容赦なく描いていますので、恐ろしい描写や残酷描写も勿論あります! 書き方のレベルとしてはRー15のカクヨムからすると、最高レベルくらいはありますね。最高レベルっつっても私はR-18基準で生きてるので、それ考えると、それでも満足できるくらい、緊張感ある描写も多々あります。
しかしながら、この作品に相応しい基準と言えます。
この作品はここまで描くからこそ、緊張感ある描写に説得力があります。
この作品がこういう残酷描写基準で書いてくれないと
美女なのに赤ちゃん言葉みたいになって白けます!!!
端正な美形が端正な言葉を使った時に真の端正が完成するように、
そういう所まで、きちんとバランスが取れてて完成度の高い話ですね
自分が「力ある言葉」をつかえる作者かどうかはもう自分で判断してください
力ある言葉検定があるわけではないのでもうこれは本当にそれを感じ取れるかどうかの感性の話です
ただ一つ言っておくと、読んでて他人の話に「力ある言葉」を感じ取れる人は、感じ取れるわけですから自分の話でも書けます! 書こうとすれば書けます。分かっているわけですから。
書こうとしなければ書けませんが書こうと思えば書ける能力はあります!
私は力ある言葉が無いのかもしれない……ってそんなことで落ち込んでいじけるような奴は万人を唸らせるような「力ある言葉」をもうその時点で書く心の強さがありません!!
強くなりましょう!!!
心技体とはよく言ったもので、
心が強い奴はやはり力ある言葉を使ってきます!!
だから私は魔術師の話とか読む時に人として全然魅力的じゃない奴が強力な魔術とか使ってると「そんな人として魅力もない奴が強力な魔法なんて使えんわい」と感じ、非常に違和感を感じるのです アホみたいな「ワシは世界の王になってやるぞ!」みたいな野心家が強力な魔法とか使ってると、こんな奴が世界の王になれるならそのへんの良識ある魔術師全員世界の王になれるやろと思うので、
そうなるとそいつがよほどあくどい手を使ってるかとんでもない禁呪を使ってるとしか思えなくなるんですよね
そうするとやっぱりそういう手を使ってるか、逆に作者に「力ある言葉は優れた才に宿る」という部分を押さえられてないか、どっちかなんですよ。
力ある言葉は、必死に物事を見つめたり、それに関わったり、必死に考えたり、必死に道理を考えたり、必死に展開を考えた人に宿ります。
文章を書く場合は、それが力量になってシンプルに出るんだと思いますね。
例え「ありがとう」の一言でも、状況や、展開によって印象的な一言に出来る。
そういう文章を書いてる人が、私個人的には一番の実力者なんじゃないかなーって思ったりします。
力ある言葉の対義語は多分「かっこいい耳辺りのいい言葉」だと思うな。
かっこいいけどカッコいいだけで書いたやろ 魂全然籠ってへんねん!!みたいな言葉を見た時に、ああこれは力ある言葉の真逆やなと思うことがありますね
つまり【翡翠】にそのうち出て来るドラゴンちゃんには、
そういうカッコいいけど魂籠ってないカッコいいから言ってみただけみたいな決め台詞とか言っても 彼は全くそれを「言葉」として把握出来ないわけです。
なのでそんなこと言っても「😊?」みたいな感じで小首傾げられて終わりになるでしょう
私もそういうセリフとか言葉は、一切読み終わった後に印象に残らないんですよね……。
なんか決め台詞言うとったのは知ってるがどんなのかは知らんってなるから、
そういうの考えるとやっぱり必死に文章書かないと真剣に話を読もうと思ってる相手には伝わらんし心にも残らんぞってことなんですよね
拙い文章とかはあまり関係ないです。力が宿るかどうかに。
言葉の分からない外国人でも一生懸命何かを伝えたくて、拙い言葉でも必死にそれを何度も繰り返して身振り手振りなんかしてると、案外伝わるものです。
あの必死さが、力を宿している根幹なんですよね。
自分の考えや、言葉を必死に真剣に伝えて来てるか。
ギャグでも仲間の緊張をほぐしたり、笑い合って絆を深める意図があるならば、それは意味の大変あるギャグです。
ただもう全然なんにも意味のないその場のノリでしかないギャグシーンとかは私能面のような顔でスッ✨と通過するのでそういうのはやはり意味のない文章なんですよね
この作者さんもギャグシーンとか挟み込んで来ますが、やはりそれは作品の空気を保つためだったり少しこの子の気持ちを和ませてあげたいとか、そういう意図あるものなんですよ
やっぱり力ある作者は無意味な文章をまああああああ書かないですわ。
全てやっぱり読んでてああこれは書いておかなきゃ駄目なシーンだなぁとか思うもんね。
私はこの話完成度が高すぎて、一度だけでは読み切れませんでした😇
読みどころがあり過ぎるので、味わいきれなかった。
レストランでもあるでしょ!?
うお~~~~~~!!ここのメニュー全部美味しそう~~~~~~っ!!✨✨
全部食いたいけど無理だ~~~~!!
また来よう!!! また来ようね!!! 絶対来てデザートまで食べようね!!!
ってそういうのあるでしょ!
何回か言って、そのレストランを本当に味わう感じ。
マタタビさんの話と、
こちらの陰陽師さんの話はホント私にとって三ツ星レストランなんですわ……。
何回も通う!!!🥰
そして毎回美味しい!!
毎回シェフ呼んでくれ!!ありがとうと言いたい!!と言いかねないのでシェフに迷惑掛かりそうだから毎回はシェフ呼ばないように 未読5溜めてから読むことにするとかいう対処方法生み出してますが、
本当に面白い話は何度読んでも楽しいし美味い!!✨
ありがたい!!
また必ず来店します!!! 素晴らしい話を読ませていただいて感謝!
あのボリュームでまだ第一幕だぜ……確か四幕くらいまであったぜ……私今年一年さてはずっとあそこで楽しめるな……✨✨
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます