影谷市郊外・廃遊園地にて
調査報告書・第16号
対象施設:影谷市郊外 廃遊園地「影谷遊園地跡」
調査日:20XX年11月12日
調査班:影谷市文化観光課・廃墟調査班
1. 背景
対象の廃遊園地は、老朽化と経営不振により閉園された。
過去の調査報告書(第1話~第15話)で確認された異常現象(人影、足音、揺れる物体、低いうめき声)が、遊園地内でも類似して発生しているという報告が複数寄せられている。
今回の調査は、園内・アトラクション棟・観覧車・ゲームコーナー・駐車場の現状確認、映像・音声資料取得、異常現象の過去報告との関連性を解析する目的で実施した。
2. 調査結果
2-1. 施設状況
園内:遊具は錆び、塗装は剥がれ、草木が侵食。
アトラクション棟:屋根・壁の一部が崩壊。内部には古い什器やおもちゃが散乱。
観覧車:ゴンドラは固定され、錆び付いた鉄骨のみ。風に揺れる音が不気味に反響。
ゲームコーナー:電気系統は撤去済み。残留する筐体の中で微かな電子音が断続的に発生。
駐車場:車止めや残骸が散乱。風がないにも関わらず、微かな影や揺れを確認。
2-2. 異常現象
アトラクション棟で、誰も触れていない遊具が微かに揺れる。過去の廃病院・廃工場の現象と類似。
観覧車ゴンドラに、短時間人影が映る。廃ホテルや廃図書館で確認した影と同形状。
ゲームコーナーで微かな電子音と低いうめき声が重なる。廃トンネルや廃都市での音声と共鳴。
駐車場では、廃車の影に人影が一瞬映り、風もないのに物が揺れる。廃船や廃温泉旅館での現象と類似。
園内全域で足音が断続的に聞こえ、方向感覚を狂わせる。過去全施設で確認された足音パターンと酷似。
2-3. 証言断片
元遊園地スタッフI(男性・50代)
「閉園後、夜に園内を歩くと、誰もいないはずの場所で足音や影が見えた。過去に廃ホテルや廃図書館で見た光景を思い出す」
近隣住民J(女性・40代)
「廃遊園地の敷地内で、遊具や建物の隙間から微かな人影や揺れる物体を感じる。でも近づくと何もない」
3. 総合所見
調査期間中、園内・アトラクション棟・観覧車・ゲームコーナー・駐車場で断続的な異常を確認。
揺れる物体、人影、足音、低いうめき声、電子音など、調査班以外の存在を示す現象が多数記録された。
さらに、映像や音声資料には、第1話~第15話で記録された異常パターンとの共鳴・類似が確認され、異常現象は単独の施設ではなく、連鎖的・広域的に発生している可能性が示唆される。
4. 備考
本資料は公式調査記録として保管され、無断での閲覧・複製は禁止。
映像・写真資料の一部は劣化または消失しており、全貌確認は不可能。
異常は現在進行中の可能性あり。
老朽化した施設や遊具の破損による危険も高く、立入禁止区域の厳守を推奨。
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