第48話 荀攸
荀攸もとても好きな人なんですよね……
この人は何といっても、特筆すべきは董卓暗殺計画が露見して投獄されたことがあるっていう経験だと思います。
処刑される直前に董卓が死んだので何とか難を逃れましたが、どうなんですかね……。
人間もう処刑されたらそこで人生は終わりなのですが、董卓の場合いわゆるバンバンバン処刑する数をとにかく増やせというタイプだったのか、それとも執拗に拷問にかけてその拷問自体を「出来るだけ引き延ばして楽しめ」というタイプだったのかがよく分からんのですよね
洛陽では略奪などは平然と行っていたそうですが、分からんもしかしたら獄に入れたらそんなもう興味ないのかもしれんし
荀家は名門ですからね……。この時荀攸が投獄されたということが、どれほど荀家で問題になったのか、董卓にとってどれほどの意味を持つ事実なのかが分かって来ると、取り調べの方向性も分かりますが、まあ自分に逆らう者の家柄なんかは董卓はあんま気にせんかなと思う。
だって帝だってこいつにとっては利用価値があるかないかだもんな。
そこらの豪族なんてもっとどうでもいいか。
多分、身分なんか関係ない捕まえた奴からどんどん処刑しろって感じだったのかと思います。
ただし、その過程で例えば荀家が荀攸の命乞いとかして来て、何か董卓の利益になるようなことをしてくるのであれば、なんでも頂くタイプかなと。
ただ荀家はそういうタイプでもないからなあ。
荀家が董卓に対して、というより帝の権威に泥を塗るような人間に対して敵意を持つのは当然だと思いますが、逆にこの頃の混乱が凄すぎて荀家としてもあんまり荀攸一人の為に力は割けなかったのかなと思うし、どうなんだろうか
とにかく投獄された荀家の人としても、
曹操陣営の幕僚でも董卓と敵対してた人はたくさんいるけど、投獄経験ある人は少なく、荀攸ってそういう意味で曹操陣営でもかなり特異な経験をしている人だと思うのです。
獄に入ると言ってしまえば簡単だけど、
獄に入るといえば要するに取り調べですし、何といっても董卓が国政のトップについちゃってた時代の獄ですからね 荒れてたと思いますよ……。
だから私は、荀攸しか見たことない景色というのを持ってる人だと思うのです。
そこが興味深くて好き。
しかし一つ思うのが、
荀攸は実は、董卓の暗殺とかをあんま考えるタイプではない気がするのです。
あくまでも私の印象ですが。
考えるタイプか考えないタイプかとすれば、考えない方のタイプが荀攸さんのような気がするので、その点、そういう人が考えたとか暗殺計画に加担していたとしたら余程何か思う部分があり、そうしなければならないと思うきっかけがあったと思うのですよね。
荀攸 戦とかで敵を打ち倒す策は献上しても、暗殺とかはらしくない気がする……。
なんかもしかしたらですけど、到底そういうタイプの人ではない荀攸がそこまでしようと思ったなら、余程の理由があった気がするんですが、
董卓は暴れ回っていたし、平気で王宮の女官とかにも自分や兵たちにそこらで襲わせていたようですから、もしかしたらそういう董卓に命を奪われたり傷つけられた人たちの中に、荀攸さんのとても大切に想う人がいたのかもしれん……とか考えたりもします。
じゃないと、やるにしてももっと別の方法でどっちかというと堂々と行く感じの人だと思うので。
荀攸さんが禁じ手である暗殺使うくらい、そういうことを董卓にされたのかもしれないなと思ったり。
感慨深いのが賈詡先輩は董卓が殺されるまで、形式上董卓側で過ごしてるんですよね(いやまあ董卓=帝を傀儡にしているだから、官位を得てる荀攸だって董卓側の人間っちゃ人間なんだけどよ)
ただ要するに、一応賈詡先輩は董卓の命令を執行する側にいるので、下手すると荀攸さんを捕らえる側だった可能性もあり、管轄は違うにせよ、荀攸が捕まったみたいなのは十分身の回りの出来事として捉えていたと思うので、
一報聞いた時どう思ったのかね
でもそうなんだよなー。賈詡だって董卓を信奉なんか全くしてなかったし、しょーもない奴だって毛嫌いしていただろうけど、賈詡はこういう時率先して暗殺狙ったりするタイプじゃないんですよね。
逆に言うと、こういう時に先陣切って董卓の命を狙ったところに、もしかしたら荀攸さんの人柄が出てるのかもしれないと思ったりします。
さっき個人的な理由も関わってる可能性があると言いましたが、
そんなもの全くないけど、
もしかしたら「誰かがやらなければならないなら、私がやろう」という、そういう真っすぐな気持ちでそういう役回りを引き受けていた可能性もある。
董卓のこの辺りの暗黒時代は人間の醜さや無念さしかないので、描写が暗いですけど、いつか一度書いてみたい気がします。
腐敗した漢王朝には、董卓の暴虐に勇敢に逆らえる奴なんてほとんどいないと思うのよね。
しかし、その中にも暗闇の中の星のように「何とかしなければ」と思い、動こうとしたり動いていたりする人が少しくらいはいたのだと思うのです。
荀攸さんはつまり、その星の一つだったのではないかと私は考えたりするので、だから荀攸とても好きなのです。
普段はそんな力で人をどうこうしようとか考える人じゃないけど、
誰かが引き受けなければならない嫌な役回りがあったら、自分がやろうと引き受けるような芯の強さや勇気や、男気のようなものも持っていた人なのではないかと。
荀彧と荀攸は、曹操に信頼された側近ですが、全てにおいて同じ動きをしていたわけではなく、曹操と魏公のことで荀彧は最終的にぶつかりましたが、
荀攸はむしろそこの所は寛容に受け入れていたようです。
もしかしたら荀攸が、自分の在り方を、荀彧と曹操に対して、バランスを取るような存在として、曹操VS荀家のような形にならないように、慎重に釣り合いを取っていたのかもしれませんが
でも荀彧と荀攸さんが二人で話している姿はなんとなくほっこりするので、好きだからつい書いてしまう😊✨
だって年上の甥と年下の叔父の同僚な感じ 可愛いんだもの
どうなんですかね甥とはいえ、荀彧にとっては親戚のお兄さんって感じだったのかなあ……。
荀攸が「投獄され、処刑が近づく中で董卓が殺されたので危うく難を逃れた」ことは分かっているのですが、
その過程で荀攸がどれほど追い詰められたのか、もしくはさほど追い詰められていなかったのか、このあたりは想像するしかないので、色々なパターンいつも考えてます
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