第2話



【ダンジョン】


100年前に出現してから現在

今も新たなダンジョンが世界の何処かで発生している


ダンジョンをはじめそれに起因する事象については

判明していることなんてまだまだ少ないが

確実にいえることは



「ダンジョンを放置してはいけない」


「イレギュラーに発生するモンスターに対応できるようにすること」




全国民に所持が義務付けられている端末が最たる例だ


この端末は一般的な自然災害を知らせる機能はあくまでおまけであり

重要な機能はダンジョンやモンスター発生時に起こる魔力反応を感知することにあった


これを開発し全国民に配布するのには莫大な予算が使用されたが


・未発見のダンジョンを無くすこと


・地上におけるモンスター被害を無くすこと


最重要事項として

国民及び国家の安全の為には必要なことだった








ダンジョンの中は青空と草原が広がっていた


周りを見渡す


生き物がいる気配もない


差し迫った危機はなさそうだ



用心して探索をはじめる


ダンジョン内部を調べるのにそう時間はかからなかった


奥行きがあるように見えた青空と草原は

ある地点までいくと透明な壁に遮られたように進めなかった


広さは大体一般的な学校の体育館位だった

上はさすがに調べられなかったが20mもないだろう



他に確認できたことは


・モンスターが一匹も確認できない


・他の階層及び部屋につながる扉や階段が見当たらない



「この感じだとレベル2かなぁ」




ダンジョンにはレベルがあり

レベルに応じて危険度が定められている


・レベル1

広さ:一般的なワンルームから学校の教室程

モンスター:なし


・レベル2

広さ:一般的な学校の体育館程

モンスター:なし


・レベル3

広さ:レベル2程~それ以上

階層又は別の部屋が発生


モンスター:あり

いわゆる初級クラスのモンスターが出現しはじめる


・レベル4


広さ:レベル3以上の規模になる

物語に出てくるようなダンジョン


・モンスター

階層ボス ダンジョンボスなど強力なモンスターが出現する


・レベル5


・広さ:不明

・モンスター:不明




レベル1~2は危険度はほぼない

そんなに広くもなく

モンスターも今まで出現したこともない


レベル3以降になると階層やモンスターが出現し

一般的なイメージのダンジョンとなる


レベル4までは情報があるが

レベル5に認定されているダンジョンは何も分かっていない

帰還者がいない為だ


その為レベル5ダンジョンは各国封鎖措置が施され

モンスターが溢れないように入り口付近を定期的に軍隊や上級探索者たちで防衛するだけで精一杯だった




ダンジョンは入り口の大きさでレベルを判断できるといわれている


レベル1~3までは

入り口がマンホールの穴からトンネル位まで様々である


レベル4以降になると必ずトンネル以上の大きさになり

付近で必ず異常現象が観測されていた




今回はせいぜいレベル3以下のサイズだったので

そこまで危険はなかった



モンスターがいないことがわかったので一度外にでる



「もしもしおじさん、ダンジョンから今出ました

はい、モンスターはいませんでした

おそらくレベル2だと思います

はい、報告は以上です

詳しくは後程局員の方と確認します」



ひとまず局長の叔父に報告する


時間を見ると1時間も経っていなかった

局員が到着するまで時間がありそうなので

シャワーを浴びることにした


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